
クライミングの楽しさが広がる
この数年で急激に人気スポーツとなったボルダリングは、フリークライミングの一種だ。ロープを使うリードクライミングに対し、クライミングシューズとすべり止めのチョークだけで登るシンプルなスタイルをボルダリングと呼ぶ。うっかり落ちてしまった時にケガをしないように、クラッシュパッドと呼ばれるマットを下に置いて登る。
「笠置山クライミングエリアには150を超える岩場があって、初心者から上級者まで楽しむことができます。ほら、大きなマットを担いで歩いている人がいるでしょう。これから山に入ってお目当ての岩に登るんですよ」
優れたオフロード走破性で知られるランドクルーザープラド。荒々しい道がよく似合う。
岩にはそれぞれ名前がつけられていて、難易度別にコースを紹介したガイドブックが販売されている。初めてその岩を登った人が名前をつける権利を持つことになっていて、笠置山には小山田さんが命名した岩が多い。この山の開拓を主導したのが小山田さんで、自治体や地権者との交渉も行った。
「地元の方が協力的で、とても恵まれていましたね。クライミングに適した岩場は全国各地にあるんですが、いろいろな事情で利用できないところも多いんです。地域の活性化にもつながりますから、笠置山のような場所がもっと増えるといいんですけどね」
小山田さんは横浜市在住。岩場に恵まれた岐阜県内に定期的に滞在しては、クライミングに取り組んでいる。
ボルダリングはドラマや映画でも取り上げられることが多くなり、オシャレ女子にも人気だ。2020年に開催される東京オリンピックで正式競技に決まったことも追い風となって、競技人口はいまや50万人から60万人といわれている。ただ、都会にあるジムでしか登っていない人も多いらしい。
「自分もジムを経営しているので大きな声では言えないんですが(笑)、大自然の中できれいな空気を吸って岩登りする楽しみをもっと知ってほしいと思います。行き帰りにドライブできるのもうれしい要素です」
ランドクルーザープラドの荷室をいす代わりに、クライミング用の専用シューズを装着。いざ岩壁へ。
小山田さんは自動車の運転が大好き。故郷の鹿児島に帰る時も、1300km以上の距離を自分で運転したという。昨年ドイツに行った時は、アウトバーンで思い切りスピードを堪能した。
「MTで運転するスポーツカーも好きなんですが、今は荷物をたくさん載せられることがクルマ選びの大前提です。ランドクルーザープラドはいざという時に7人乗りにできるのが便利ですね。時には大人数でクライミングに行くこともありますから。人数と荷物の多さに合わせていろいろなシートアレンジができるのはとてもありがたい」
軽々と岩壁を登っていく小山田さん。体のコンディションの上で望ましい気温になる夜間、暗闇の中でトライすることも多いのだそう。