CHAPTER1 新世代電動パワートレインを搭載「セレナe-POWER」ってどんなクルマ?

ベースの「セレナ」が持つミニバンとしての高いユーティリティー性能はそのままに、電動化技術「e-POWER」の採用により、100%モーター駆動ならではの力強くスムースな走りや高い静粛性を手にした「セレナe-POWER」が登場。充電のいらない、新しいカタチの電気自動車――その魅力を紹介する。

ベースの「セレナ」が持つミニバンとしての高いユーティリティー性能はそのままに、電動化技術「e-POWER」の採用により、100%モーター駆動ならではの力強くスムースな走りや高い静粛性を手にした「セレナe-POWER」が登場。充電のいらない、新しいカタチの電気自動車――その魅力を紹介する。

写真=郡大二郎

日本を代表するミニバン

日本のファミリーカーとしてすっかり定着したのがミニバンだ。中でも「セレナ」は、広い室内空間と利便性の高さで、広く支持を集めている。2016年8月にフルモデルチェンジされた5代目モデルのコンセプトは“BIG”“EASY”“FUN”。スペースの拡大、シートアレンジの改良、快適装備の拡充で商品力を高めた。

注目を集めたのは、高速道路の同一車線上でステアリング・アクセル・ブレーキを自動制御する「プロパイロット」。将来の自動運転につながる技術で、「セレナ」が初の搭載車となった。便利機能ではボディーの下に足を出し入れするだけでドアが開けられる「ハンズフリーオートスライドドア」を装備。バックドアには2段階に分けた「デュアルバックドア」を採用し、上部のウィンドウ部分だけを開閉できるようにした。

新登場の「セレナe-POWER」は、“EASY”と“FUN”の魅力をさらにアップしたモデル。「ノート」で初採用された電動化技術の「e-POWER」を使い、気持ちのいい走りを追求しながら静粛性を高めるとともに燃費も向上させている。「e-POWER」はエンジンとモーターを組み合わせたシステムだ。エンジンは発電専用で、モーターだけで走行する。「電気自動車の新しいカタチ」は、充電がいらないのである。

「ノート」に続き、「セレナ」にもいよいよ搭載された電気自動車の新しいカタチ「e-POWER」。エンジンは発電に徹し、タイヤの駆動はすべてモーターが行う。

フロントフード下に収められる「セレナe-POWER」の駆動用モーターは最高出力100kW、最大トルク320Nmを発生。「ノートe-POWER」の80kW/254Nmから大幅に強化されており、7人乗者も可能なボディーを楽々と加速させる。

エンジンの回転数は、スピードに左右されない。一定の回転数を保つので、少ないガソリン消費量でも、充電したバッテリーから大きな電流を生み出すことができる。燃費がいいのは、最も効率のいい領域を使っているからだ。100%モータードライブなので、運転感覚は電気自動車と変わらない。また、「セレナe-POWER」にはアクセルペダルの操作だけで車速をコントロールできる「e-POWER Drive」が搭載されており、減速時にはバッテリーに充電する。

モーターは低い回転数から十分なトルクを生み出すので、レスポンスのよさも特長だ。アクセルペダルを踏むと瞬時に滑らかで力強い加速が始まる。ドライバーはきっと、走りの力強さを意識させられるはずだ。また、ストップ&ゴーが多い街なかでの走行も、アクセルペダルだけで操作できるから気持ちがいい。加減速がスムースなので、後席の家族も快適に過ごすことができる。

「セレナ」がもともと持っている基本性能の高さは、「e-POWER」搭載車にも備わっている。2列目3列目にゆったりした空間を確保し、シートアレンジで広大な荷室を生み出すこともできる。「デュアルバックドア」や「ハンズフリーオートスライドドア」の便利さはそのままに、100%モーター駆動の“電気の走り”がドライバーも乗員も笑顔にする。「セレナe-POWER」は、家族みんなが楽しめるミニバンなのだ。

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メーターパネルなどに施されたブルーのアクセントやシフトセレクターの形状など、随所に「e-POWER」専用デザインを採用している。

「セレナe-POWER」の2列目シートは、左右独立した形状のキャプテンシート。前後だけでなく左右にもスライド可能な機構を搭載しており、ファミリーカーとしての使い勝手を高めている。

「セレナe-POWERハイウェイスター」のフロントまわり。スポーティーなエアロパーツが装着されるほか、フロントグリル内には2本の青いライン(ノーマルタイプの「セレナ」は1本のみ)が備わる。

「セレナe-POWER」のオフィシャルサイトはこちら
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