ルノーがEVコンセプトカー「トゥインジー」を公開
2013.04.15 画像・写真ルノーは2013年4月9日から14日までイタリア・ミラノで開催された「デザインウイーク」で、EVコンセプトカー「Twin'Z(トゥインジー)」を公開した。
トゥインジーは、ヤマギワの照明機器などで知られる英国の著名工業デザイナー、ロス・ラブグローブ氏と共同で製作されたコンセプトカー。ルノーは、モーターショー以外で発表した理由について「デザインに高い感度をもつ人々へ訴求するため」としている。
ラブグローブ氏の仕事でルノーチームが注目したのは、1.感覚的で詩的なエクステリアの想像力。2.照明の使用法。3.軽くシンプルな繊維使い。だったという。今回のコラボレーション経験が、次期のコンセプトカーや、近い将来登場する3代目「トゥインゴ」にどのように生かされるか興味深いところである。
(文と写真=大矢アキオ<Akio Lorenzo OYA>)

ルノーがロス・ラブグローブ氏にデザインを託した後輪モーター駆動EV「トゥインジー」。関係者によると、次期「トゥインゴ」の在り方も暗示しているという。
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ルノーがロス・ラブグローブ氏にデザインを託した後輪モーター駆動EV「トゥインジー」。関係者によると、次期「トゥインゴ」の在り方も暗示しているという。
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ルノーのデザインディレクター、ローレンス・ヴァン・デン・アッカー氏によると、「トゥインジー」は近年の同社製コンセプトカーと「人生」という共通項でつながっている。「デジール」は「愛」、「キャプチャー」は「冒険」、「Rスペース」は「家族」、「フレンジー」は「仕事」、そして今回の「トゥインジー」は「遊び」だ。
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オールLEDながらも、ヒューマンライクな表情を演出したライトまわり。ライト上端のラインはまぶた。
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夜間のイメージ。ポジショニングライトは花のアヤメをイメージしているという。
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ピラーレスの前後ドアは電動で開閉する。
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18インチアルミ合金ホイール。こちらもラブグローブ氏の作。トレッドパターンにカラーリングが施されたミシュランタイヤにも注目。
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フロントドア下端に彫られたデザイナー名。
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ドアミラーは、昨今のコンセプトカーで定番のカメラ方式を想定しているようだ。
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ドアミラーを車内から見たところ。
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デザイナーいわく、インテリアは“非物質化”することで、各パーツの孤立を避けた。軽量化を追求したシートは4座。
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フロントシート。ヒーターやシートアジャストメントなどのコントロールは、センターにあるタブレットを使用する。
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リアシート。ブルーの網にクッション効果を持たせている。
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全長×全幅×全高=3627×1705×1506mm。ホイールベースは2495mm。車両重量は980kgである。
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ボディーカラーのブルーは、モノクロニズム(単色主義)で有名な20世紀のフランス画家イヴ・クラインをイメージしたもの。
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ルーフ中央から続くLEDのパターンは左右に分かれてテールランプとなり、バンパーのラインまで流れ落ちる。
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デザイナーが意図したLEDの流れがより理解しやすい、もうワンカット。なお車体表面には、ベルベット風の感触を醸し出すソフトクリアコート仕上げが施されている。
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スポイラーはミラー同様、透明である。
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展示スペース内に置かれたファーニチャー。こちらも「トゥインジー」と同じベルベット風感触のコートが施されている。
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「トゥインジー」と共通の有機的パターンは、ファーニチャーの背後でも反復されている。
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「トゥインジー」が公開されたミラノのトリエンナーレ美術館。“デザインの殿堂”として世界にその名を知られている。