「SUZUKA Sound of ENGINE 2015」の会場から(中編)
2015.05.28 画像・写真2015年5月23-24日、モータースポーツで活躍したマシンが集う自動車イベント「SUZUKA Sound of ENGINE 2015」が、三重県の鈴鹿サーキットで開催された。当日は、往年のレーシングマシンのみならず、それらに関わりの深いドライバーやライダーも来場。ファンとともに熱気に満ちたひとときを過ごした。そんな会場で見られたマシンと印象的なシーンを写真で紹介する。(文と写真=webCG 関 顕也)
→「SUZUKA Sound of ENGINE 2015の会場から」(前編)はこちら
→「SUZUKA Sound of ENGINE 2015の会場から」(後編)はこちら

さまざまなレーシングマシンが間近に見られるモータースポーツイベント「SUZUKA Sound of ENGINE 2015」。初開催の今回、特に注目すべき“フィーチャリング・マシン”に選ばれたのは、1987年のF1日本GP(鈴鹿では初開催)を制した「フェラーリF187」だった。写真は、そのF187がパドックに到着したときの光景。多くのファンが見守る中、ゆっくりとトランスポーターから下ろされた。
-
さまざまなレーシングマシンが間近に見られるモータースポーツイベント「SUZUKA Sound of ENGINE 2015」。初開催の今回、特に注目すべき“フィーチャリング・マシン”に選ばれたのは、1987年のF1日本GP(鈴鹿では初開催)を制した「フェラーリF187」だった。写真は、そのF187がパドックに到着したときの光景。多くのファンが見守る中、ゆっくりとトランスポーターから下ろされた。
-
走行前の整備と暖機を終え、グリッド上でデモランの時を待つ、「フェラーリF187」。
-
「フェラーリF187」のデモランは、ケビン・シュワンツが駆る「ペプシ スズキRGV-γ」(1989年)とのランデブーで幕を開けた。ステアリングを握ったのは、元F1ドライバーの中野信治。
-
デモランを前に行われた、中野信治(写真中央)とケビン・シュワンツ(右から2人目)によるトークショー。「SUZUKA Sound of ENGINE 2015」では、四輪と二輪の世界を隔てることなく、意図的に互いをクロスさせるプログラムも用意されていた。
-
ピットから勢いよく飛び出していくのは、アイルトン・セナがドライブしたことで知られるF1マシン「トールマンTG184」(1984年)。
-
「トールマンTG184」(1984年)
-
「トールマンTG184」のリアビュー。前後に2つ並んだ、大きなリアウイングが目を引く。
-
「トールマンTG184」のエンジンは、1.5リッターの直列4気筒。市販型のコンパクトカーを思わせる排気量だが、そこはF1のパワーユニット。ターボ過給により600psを発生する。
-
およそ30年の時を経た、「トールマンTG184」のコックピット。
-
パドックには、“ガルフカラー”の「ポルシェ911」が並ぶ。ナローから新型まで、三車三様のかっこよさ。
-
ガルフレーシングのカラーリングをまとう、クラシックな「911」。
-
1968年のF1マシン「ホンダRA301」も出走準備。ホンダのスタッフの手で、しずしずとグリッドに歩み出る。
-
「ホンダRA301」のリアビュー。エンジンはもちんのこと、高々とそそりたつリアウイングや、塊感のあるホイールも迫力満点だ。
-
「ホンダRA301」の車体後半を占める、自然吸気の3リッターV12エンジン。デモランへの期待が高まる一方で、「これほどきれいな状態なのに、走らせるのはもったいない……」という思いも。
-
車体右側から見た「ホンダRA301」の12気筒エンジン。繊細な美しさと迫力が同居するエアファンネル、そしてエキゾーストパイプにため息。
-
「ホンダRA301」のコックピット。アナログ式メーターがずらりと並ぶ。
-
「ホンダRA301」のデモランを担当したのは、元F1ドライバーの中野信治。乗り込む前には、「貴重なマシンなので慎重に運転します。(控えめなパフォーマンスでも)ご容赦ください」などというコメントも聞かれたが、迫力のサウンドと走りで、客席のファンを大いに喜ばせた。
-
ホンダのパドックにおけるひとこま。世界GPを制した「NS500」の向こうに、往年のF1マシン「RA301」がたたずむ。
-
世界GPマシンによるデモランでは、二輪レース史に名を残す“レジェンドライダー”がそろい踏み。ケニー・ロバーツ(写真左)、エディ・ローソン(中央)、ケビン・シュワンツ(右)の3人が、ゆかりあるマシンの上で記念撮影に応じ、ファンを喜ばせた。
-
3人の伝説的なライダーは、デモラン前のトークショーで、熱心なファンにレースの思い出や裏話を披露した。写真左から、エディ・ローソン、ケビン・シュワンツ、ケニー・ロバーツ。
-
世界GPマシンのデモランでは、かつてヤマハのライダーとして頂点に君臨したケニー・ロバーツが、同年代の「カワサキKR500」を駆るサプライズも。60代半ばという年齢を感じさせない、豪快なライディングを披露した。「こんな組み合わせは、『SUZUKA Sound of ENGINE』でなければありえない。世界的に見ても、史上初の“事件”じゃないですか!?」などと、場内アナウンスも興奮気味。
-
ファンからのサインのおねだりに応える“レジェンド”のひとり、エディ・ローソン。見ているほうが「いつまでサインし続けるのだろう……」と心配になるほどの、ていねいな対応が印象的だった。
-
F1マシン限定のデモランも行われた。写真の2台は、そのカラフルなカラーリングでも知られたベネトンのマシン。手前は1990年の「B190」で、奥が1989年の「B189」。
-
グリッド上にたたずむF1マシン。手前が「ベネトンB190」(1990年)で、右奥が「トールマンTG184」(1984年)、左奥が「ベネトンB193」(1993年)。
-
鈴鹿のストレートを駆け抜ける、「ベネトンB189」(1989年)と「フェラーリF187」(1987年)。ともに日本GPを制したマシンで、当時のドライバーは、前者がアレッサンドロ・ナニーニ、後者はゲルハルト・ベルガー。その快音に、イベント2日間で約3万3000人のファンが酔いしれた。