CHAPTER 1.

インジニウムディーゼルを搭載するF-PACEの実力を知る

これはジャガーだと思う

文=高平高輝/写真=小林俊樹

ちょっと安すぎる?

いわゆるビークルダイナミクスについては、オールアルミボディーに生まれ変わった先代の「XJ」以降、ジャガーの評価は常に高く、その基本線は少しもブレずに進化してきている。F-PACEも実に自然な挙動を備えているが、それはおそらくバランスに優れているおかげで(前後重量配分はほぼ50:50)、重く背が高いSUVの動きを軽く感じさせているのだろう。
ボディーの80%にアルミを使用。前後重量配分はほぼ50:50を実現している。

乗り心地は基本的にフラットで好ましいが、できればオプションの電子制御ダンパー(「S」グレードに標準でそれ以外はオプション)を選びたい。標準サスペンションでは地方一般道ぐらいのスピードレンジでは、ゴツゴツした硬質な上下動が無視できないと感じる人もいるだろう。速度が上がると、フラットさが強調されるようになるし、ハーシュネスや振動が見事に抑え込まれている点はボディーの強固さをうかがわせるが、ヘビーデューティーな、アダプティブダンパー付きは低速でもよりしなやかにストロークし、路面の不整をなめるように走ってくれる。幅広い速度域で2t近くもあるボディーの動きを適切に抑えるとなると、やはり可変ダンパーのほうに分がある。
12.3インチバーチャルコックピットには、フルスクリーン3Dマップビューも表示可能だ。

そもそも、最新のクリーンディーゼル&8AT、電子制御4WDシステムを備えるSUVにしては639万円というスタート価格は、リーズナブルというよりちょっと安すぎるぐらいである。ただし、レーンキープアシストや、ブラインドスポットウォーニングといったセーフティーデバイスは主要グレードではほぼすべてオプション扱いとなるが、こういった装備を最初から標準化して、たとえそのぶん高価になったとしてもその価値は十分にある。ジャガーはもっと自信をもって自らを押し出していいと思う。
乗れば、「F-PACE」はまがうかたなきジャガーである。

乗れば、F-PACEはまがうかたなきジャガーである。SUVに派手な押し出しを求めない人にとっては、F-PACEは最適な一台となるはずだ。

ボディーの80%にアルミを使用。前後重量配分はほぼ50:50を実現している。
12.3インチバーチャルコックピットには、フルスクリーン3Dマップビューも表示可能だ。
乗れば、「F-PACE」はまがうかたなきジャガーである。