CHAPTER 2.
ガソリンとディーゼル、2台のF-PACEを乗り比べる
ジャガーの理念が生きている
文=今尾直樹/写真=郡大二郎/取材協力=旧軽井沢 ホテル音羽ノ森
乗り手の好みに応じて選べる
最高出力は180psながら、最大トルクは430NmとV6過給機付きの450Nmに迫る。どころか、3500rpmで最大トルクを発生するガソリンユニットに対して、インジニウムディーゼルは1750-2500rpmで済ませてしまう。低速域では断然ディーゼルの方が豊かなトルクを持っている。そのまろやかで、ゆったりとしたトルクの出方ときたら、往年の「DOUBLE SIX」の5.3リッターV12自然吸気を引き合いに出したくなるほどだ。
おまけに前後重量配分はガソリンモデルよりも、現代ジャガーが理想とする50:50により近い。オールアルミで4気筒のインジニウムを搭載する20dはV6の35tより車重にして60kg、大人ひとり分も軽い。車検証の前後荷重は前980kg:後ろ960kgとある。
ディーゼル(手前)とガソリン、2台の「ジャガーF-PACE」がワインディングロードを快走する。
ディーゼルエンジンはフロントヘビーになりがちだけれど、F-PACEにこのセオリーは当てはまらない。コーナリング時のアンダーステアの発生を抑えるトルクベクタリング・バイ・ブレーキングなどの電子デバイスの貢献もあって、20dは山道を苦手にするどころか、喜びのステージにしている。
乗り心地もハンドリングも35tよりまろやかな理由のひとつとして、外からわかるのはタイヤサイズの違いだ。かたや255/50R20、こなた255/55R19を履いている。どちらも標準のホイール&タイヤ径より1インチ大径サイズがオプショナルリストから選ばれている。
インジニウムクリーンディーゼルは、低回転域から最大トルクを発生。力強い加速を実現する。
ディーゼルを速く走らせるのには知性が必要だ。やみくもに高回転まで回す必要はない。基本的に4000rpm以上は回りたがらないし、回しても意味はない。しかるに筆者ときたら、ついガソリン同様の走り方をしてしまう。それゆえ燃費が悪化する。約430㎞走って、20dの燃費が満タン法で11.3km/リッター、車載コンピューターで12.2km/リッターにとどまったのは、ひとえに筆者の責である。
ガソリンV6は、満タン法で8.0km/リッター、車載コンピューターだと8.6km/リッターを記録している。この数値も筆者の責である。にしても、車重2トンのスポーツSUVとしてはリッパな数字ではあるまいか。
液晶表示のメーターパネルには、速度計やエンジン回転計のほか、カーナビの地図も表示できる。
ということで、紅白F-PACE合戦。赤、35t R-SPORTは、野心と情熱にあふれたスポーツカー愛好家の紳士が選ぶべきF-PACEである。さらにお熱いのがお好きな紳士には、よりパワフルな380psのV6搭載モデル「S」がある。白、20d PRESTIGEは、理性と調和を愛するスポーツサルーン好きの紳士が選ぶべきF-PACEである。
どちらも高速巡航は得意種目である。いい路面を高速で駆け抜けているときにF-PACEは最良の面を見せる。ガソリン、ディーゼルともにパワートレインのスムーズさが際立ち、モダンジャギュアのコンフォートに浸ることができる。
ウィリアム・ライオンズが掲げたジャガー創業時の理念「Grace, Pace and Space」を21世紀に具現したF-PACEは、優雅で速くて広い、5ドアのスポーツカーなのである。
おまけに前後重量配分はガソリンモデルよりも、現代ジャガーが理想とする50:50により近い。オールアルミで4気筒のインジニウムを搭載する20dはV6の35tより車重にして60kg、大人ひとり分も軽い。車検証の前後荷重は前980kg:後ろ960kgとある。
ディーゼルエンジンはフロントヘビーになりがちだけれど、F-PACEにこのセオリーは当てはまらない。コーナリング時のアンダーステアの発生を抑えるトルクベクタリング・バイ・ブレーキングなどの電子デバイスの貢献もあって、20dは山道を苦手にするどころか、喜びのステージにしている。
乗り心地もハンドリングも35tよりまろやかな理由のひとつとして、外からわかるのはタイヤサイズの違いだ。かたや255/50R20、こなた255/55R19を履いている。どちらも標準のホイール&タイヤ径より1インチ大径サイズがオプショナルリストから選ばれている。
ディーゼルを速く走らせるのには知性が必要だ。やみくもに高回転まで回す必要はない。基本的に4000rpm以上は回りたがらないし、回しても意味はない。しかるに筆者ときたら、ついガソリン同様の走り方をしてしまう。それゆえ燃費が悪化する。約430㎞走って、20dの燃費が満タン法で11.3km/リッター、車載コンピューターで12.2km/リッターにとどまったのは、ひとえに筆者の責である。
ガソリンV6は、満タン法で8.0km/リッター、車載コンピューターだと8.6km/リッターを記録している。この数値も筆者の責である。にしても、車重2トンのスポーツSUVとしてはリッパな数字ではあるまいか。
ということで、紅白F-PACE合戦。赤、35t R-SPORTは、野心と情熱にあふれたスポーツカー愛好家の紳士が選ぶべきF-PACEである。さらにお熱いのがお好きな紳士には、よりパワフルな380psのV6搭載モデル「S」がある。白、20d PRESTIGEは、理性と調和を愛するスポーツサルーン好きの紳士が選ぶべきF-PACEである。
どちらも高速巡航は得意種目である。いい路面を高速で駆け抜けているときにF-PACEは最良の面を見せる。ガソリン、ディーゼルともにパワートレインのスムーズさが際立ち、モダンジャギュアのコンフォートに浸ることができる。
ウィリアム・ライオンズが掲げたジャガー創業時の理念「Grace, Pace and Space」を21世紀に具現したF-PACEは、優雅で速くて広い、5ドアのスポーツカーなのである。
