シトロエン、コンセプトカー「Numero 9」発表【北京モーターショー2012】

2012.04.18 自動車ニュース
シトロエン、コンセプトカー「Numero 9」を発表【北京モーターショー2012】

【北京モーターショー2012】シトロエン、コンセプトカー「Numero 9」を発表

仏シトロエンは2012年4月23日に開幕する北京モーターショーにおいて、DSラインの新しいコンセプトカー「Numero 9(ニュメロ・ヌフ)」を発表する。

■DSラインの最新モデル

世界一の自動車販売台数を誇る中国は、シトロエンにとっても本国フランスに次ぐ2番目のマーケットである。それゆえ2010年の上海万博では将来のフラッグシップカーのコンセプトである「メトロポリス」をお披露目し、昨年の上海モーターショーでは「DS5」をワールドプレミアした。

そして今年開催される北京ショーでは、メトロポリスを一歩市販型に近づけたと言われる「Numero 9」を発表する。
Numero 9は、DSラインの頂点に位置づけられる。現時点で「DS3」「DS4」「DS5」の3車種を擁するDSラインは、シトロエンの先進性や独創性を極限まで追求したモデルレンジで、発売から2年で20万台の販売台数を記録している。今年は中国でも販売が開始されるという。

クーペとステーションワゴンのプロポーションを融合させた、シューティングブレークのスタイリングを持つボディーは、全長4.9m、全幅1.94m、全高1.27mと、歴代シトロエンで最大級の長さと幅広さを備えつつ、ルーフは1970年代に少量が生産されたグランドツアラー「SM」より低い。
ホイールベースは3.0mと、このブランドらしく長め。シトロエンはこのモデルをDセグメントに属するとアナウンスしているが、数字から見る限りEセグメントに匹敵するボリュームだ。1500kgの車両重量は、この外寸からすれば軽量と言えるだろう。展示車のボディーカラーはウィスパー(ささやき)と呼ばれる紫がかった黒に塗られる。

顔つきは、シトロエンとしては堂々としたフロントグリルと、フルLEDのヘッドランプが特徴だ。でもNumero 9で最も特徴的なのは、Aピラーからルーフ左右へと走るクロームの帯とルーフエンドスポイラーからなるフローティングライン、そしてこのスポイラーの下でサイドからリアへと回り込むウィンドウだろう。

■シトロエン初のPHV

メカニズムでは、シトロエン初のPHV(プラグインハイブリッドカー)であることがトピックだ。DS5で採用した、フロントにエンジン、リアにモーターを置いたハイブリッドシステムの発展型と言える。
エンジンはガソリンとディーゼルのどちらも選択可能で、北京ショーに展示されるモデルは1.6リッターのガソリン直噴ターボとしている。最高出力は225ps、最大トルク28kgmだ。一方のモーターは70psと20.4kgmを発生する。

通常のモードでは状況に合わせてエンジンとモーターのどちらか、あるいは両方を回して走る。雪道などのために、常時両方を作動させる4WDモードもある。モーターのみで走行するZEV(ゼロエミッションビークル)モードでは、50kmの航続が可能。一方でドライバーが高いパフォーマンスを望む場合にはブースト機構が働き、トータルで295psを発生する。この場合、0-100km/h加速は5.4秒、0-1000m加速は25.3秒でこなす。それでいて1km走行あたりのCO2排出量はわずか39gという、驚くべき環境性能を実現している。さらにPHVらしい機能として、乗車前にリモコンを用いたエアコン作動もできる。

シャシーについては、油圧アクティブサスペンションという記述があるだけだ。おそらくハイドラクティブIIIプラスにアクティブ制御を組み合わせた、「C6」に近いシステムが導入されているものと思われる。タイヤは245/35ZR21という、シトロエンとしては異例に大径のミシュランを履く。

2年前の上海万博でメトロポリスが発表されたときから、シトロエンはC6のさらに上を行くフラッグシップをDSラインで作るらしいといううわさが流れていたが、今回のNumero 9を見る限り、そのうわさは現実に向けてゆっくり進みつつあるようだ。

(文=森口将之)

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