レクサスが新型クーペ「RC」「RC F」を発売

2014.10.23 自動車ニュース
「RC350“Fスポーツ”」

レクサスが新型クーペ「RC」「RC F」を発売

トヨタ自動車は2014年10月23日、レクサスの新型クーペ「RC350/300h」「RC F」を発表。同日に販売を開始した。

「RC350“バージョンL”」
「RC300h“バージョンL”」

■「エモーショナルな走り」のクーペ

「RC」は、レクサスのラインナップで唯一のクーペモデルだ。2012年デトロイトショーの「LF-LC」、同年のパリモーターショーの「LF-CC」といったコンセプトモデルが元となり、2013年の東京モーターショーで初公開されていた。「IS」のクーペ版ではなく、独立したモデルである。レクサスの「エモーショナルな走り」のイメージをリードする役割を担う。

「純粋にカッコいいクルマを目指した」と開発陣が話すとおり、エッジの効いたワイド&ローのプロポーションが目を引く。テーマは「アバンギャルドクーペ」で、コンパクトなキャビンに張り出したフェンダーを組み合わせてダイナミックさを表現した。レクサスのアイデンティティーとなったスピンドルグリルが、存在感のある顔つきを演出している。

3.5リッターV6エンジンを搭載する「RC350」と、2.5リッター直列4気筒エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドモデルの「RC300h」が用意される。それぞれにスポーツグレードの“Fスポーツ”も設定される。

「RC350“Fスポーツ”」のインストゥルメントパネル。
「RC350h“バージョンL”」の室内。

■深みのある5コートの塗装

ボディーサイズは全長4695×全幅1840×全高1395mmで、フェンダーフレアを強調して低く構えた印象となった。フロントとリアにはL字型に発光するLEDランプを配し、ブランドをアピールするデザインとした。塗装には新しい5コートの構成を採用し、深みのある光沢を実現。新色のラディアントレッドコントラストレイヤリングがRCのシンボルカラーである。“Fスポーツ”専用色も含め、全10色から選べる。

室内はクーペらしいタイトな空間となっており、大型のニーパッドで走りをイメージさせたという。センターコンソールやドアトリムには同じ形状のパーツをレイヤー状に配置することで、エレガントさも加えた。レクサス初採用となるアンビエントイルミネーションは、走行状態と連動して光量を調整する間接照明だ。

全車に表皮一体発泡シートを標準装備している。高級な感触と精緻な外観を実現するとともに、サポート性を向上させたという。センターコンソールにはタッチパッド式のリモートタッチ(コントローラー)が備えられていて、センターディスプレイに表示されたナビゲーション、オーディオなどをスムーズに操作できる。

「RC350“Fスポーツ”」。ボディーカラーは新色のラディアントレッドコントラストレイヤリング。
3.5リッターV6エンジン
「RC300h“Fスポーツ”」

■スポーツ走行でも低燃費のハイブリッドモデル

RCのボディーデザインには、高速走行時に車体の上下を流れる気流を利用して操縦性を最適化する「空力操安」の考え方が用いられている。アンダーボディーをフラット化し、エアロスタビライジングフィンを配置して空力性能を高めた。空気抵抗を最小限に抑え、ラジエーターやブレーキの冷却効率を高めるよう、気流をコントロールしている。

シャシーはフロント部が「GS」、センターフロア部が「IS C」、リアが「IS」をベースとしたもので構成されている。高剛性ボディーを実現するため、大断面のロッカーパネルを採用して骨格を強化した。

RC350“Fスポーツ”には、リアホイール操舵(そうだ)機能が装備されている。レクサス・ダイナミック・ハンドリングシステム(LDH)は、電動パワーステアリングとフロントホイールの操舵角を制御するギア比可変ステアリング(VGRS)にダイナミックリアホイールステアリングシステム(DRS)を一体化したシステムだ。低速での操縦性を高め、高速での安定性を向上させて安全性と快適性を高めたという。

RC350の3.5リッターエンジンは筒内噴射とポート噴射を組み合わせた燃料噴射システム「D-4ST」を搭載し、最高出力318ps/6400rpm、最大トルク38.7kgm/4800rpmを得ている。トランスミッションには、最短0.2秒で変速する8段ATを採用している。RC300hは178ps/6000rpm、22.5kgm/4200-4800rpmの直列4気筒エンジンを143ps、30.6kgmのモーターがサポートする。スポーツ走行を可能にしながら、JC08モードで23.2km/リッターの低燃費を実現した。

「RC F」
「RC F」に搭載される5リッターV8エンジン。
「RC F」の室内。
「RC F」のメーターパネル。
「RC F」

■サーキット走行もできる「RC F」

サーキット走行も可能なプレミアムスポーツ「RC F」も、同時に発表された。RCをベースにしながらもエンジン、足まわり、空力パーツなどは専用装備で、「走りを楽しみたい人なら誰でも、運転スキルに関係なく笑顔になれるスポーツカー」をうたっている。

フロントには“F”専用漆黒メッキグリルモールを採用し、バンパー両サイドにオイルクーラー開口部を設けてダブルスピンドルを形成した。エンジンフード上にはエアアウトレットがあり、速度によって制御されるアクティブリアウイングが備えられている。室内にはヘッドレスト一体型のハイバックスポーツシートを採用し、メーターはドライブモードに連動して表示が切り替わる専用デザインとした。

エンジンは新型5リッターV8で、477ps/7100rpm、54.0kgm/4800-5600rpmという強大なパワーとトルクを誇る。組み合わされる8段AT は、変速時間が0.1秒にまで短縮されている。

オプションで設定されるのが、FR車では世界初となる駆動力制御システムTVD(Torque Vectoring Differential)だ。走行状態にかかわらず後輪左右の駆動力を電子制御で最適化するシステムで、理想的な車両挙動を実現するという。1000分の1秒単位で緻密な制御を行い、ドライバーの意のままにコーナリングを行うことができる。3つのモードが用意されていて、「CIRCUIT」はレースでの走行を想定した設定だ。

国際自動車連盟のレース規格GT3に対応したホモロゲーション取得を目指しており、ニュルブルクリンク24時間耐久レースや日本のSUPER GTなどに参戦するチームに車両を供給する予定である。

価格帯は、RC350が596万円~678万円、RC300hが565万円~629万円、RC Fが953万円~1030万円。月販目標台数はRCが80台、RC Fが30台である。トヨタの田原工場で生産される。

(文=鈴木真人/写真=峰 昌宏)

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