ミラーやシートベルトの調整も忘れずに
正しい運転姿勢をとるためには、まずお尻の隙間を減らすように腰掛ける。腰の位置が定まらないとクルマの状態が感じられず、正確な運転はムリ。前後スライド機構を使い、ブレーキペダルを奥まで踏んで膝が軽く曲がる位置までスライドさせる。
「足が真っすぐに伸びていると、万が一事故があった時に骨折する危険が高まりますよ」藤島さんのおっかない言葉に、参加者が思わず真剣な表情になる。
次に、ハンドルの上部を持って背もたれを起こす。この時、肘が軽く曲がるように調整すること。背もたれを倒しすぎると腕が伸びた状態になり、ハンドルを切った時に肩がシートから離れて上体が不安定になるのだ。
「少し窮屈だと感じるぐらいがちょうどいいポジションで、運転してみると疲れにくいことがわかります」と、藤島さん。
さらに、小柄な人はシートリフターを使って座面を高くするのがオススメ。視点が低いとまわりがよく見えず、車両感覚がつかみにくいのだ。死角が減れば、運転がうまくなったように感じるはずだ。
シートベルトは鎖骨の中央を通るように調整。衝撃を受けた時にズレてしまうようでは役に立たない。ハンドル位置はメーターが見やすい高さに。ただ、高くしすぎるとバンザイの姿勢になるので、疲れやすくなってしまう。
実際に体験してみると、全員が今まで“自分流”だったことが判明。「このポジションを忘れないようにしてください」という藤島さんの言葉に、皆うなずいていた。