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2023年版 メルセデス・ベンツの目的・条件別選び方とおすすめモデル|中古車購入指南

目的・条件別おすすめ 中古メルセデス・ベンツの選び方 2023.01.01 失敗しない中古車選び 谷津 正行 今も昔も“高級車の代名詞”といえばメルセデス・ベンツ。世界最古の自動車メーカーとしても知られる同社の製品は日本で根強い人気を誇り、ゆえに中古車市場では常に豊富な数の物件が流通している。バラエティー豊かなクルマの中から、理想の一台を探し出してみよう。

キーワードは「最善か無か」

1886年に世界で初めてガソリンを動力とする車両に関する特許を取得したカール・ベンツが立ち上げたベンツ&シー社。そして自動車の発明ではカール・ベンツにほんの少々の後れをとったゴットリープ・ダイムラーが1890年に設立したダイムラー・モトーレン・ゲゼルシャフト社が、1926年に合併して生まれたのが、ダイムラー・ベンツだ。

同社が製造する自動車のブランド名は「メルセデス・ベンツ」となり、以降、大型高級乗用車の開発・製造により世界中で躍進を続けた。

ブランドとしての最大の特徴は、「品質と安全性についての妥協をしない」ということになるだろうか。安全技術という概念がまだなかった1939年に、安全性研究のための部門を社内に設立し、1958年にはクラッシュテストを開始。

また企業スローガンとして「最善か無か」を掲げ、そのスローガンどおりの妥協なき品質は、世界中の富裕層や自動車愛好家に広く支持された。

基本的には大柄な高級乗用車の開発に特化していたメルセデス・ベンツだったが、1990年代の半ばからは生産の合理化を進めるとともに、コンパクトカーやSUVなどもそろえるフルラインメーカーへと変化した。だが「最善か無か」の精神はその後も失われず、いずれのジャンルにおいてもクラストップレベルの製品品質と安全性を追求。スリーポインテッドスターのエンブレムは、自動車愛好家の憧れであり続けている。

いわゆる高級ブランドではあるが、人気が高いだけあって中古車の流通量は常に豊富で、直近の世代から往年のモデルまでが市場で広く流通している。もちろん非常に高額な中古車も多数存在するが、思いのほか手ごろな価格で入手可能な中古車も多いのがメルセデス・ベンツの特徴。

購入後の維持についても、インポーターやディーラーの体制がしっかりしているので不安はなく、またメルセデスの整備を得意とする一般工場も多い。また補修パーツ類は純正品もサードパーティー製の(俗に言う)OEMパーツも豊富に出回っており、その維持にかかるコストは、ブランドイメージから想像するほど高額にはならない場合も多い。

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条件で選ぶ 希望で選ぶ

とにかく安くメルセデス・ベンツに乗りたい

紛れもなく高級ブランドであるメルセデス・ベンツだけに、当然ながら中古車相場も高額である場合が多い。だが2~3世代前の、なおかつ若干人気薄なモデルの中古車であれば、国産車の安価な中古車程度か、うまくすればそれ以上に安価な予算で“ベンツ”を入手することもできる。

メルセデス・ベンツCクラス(W203)
メルセデス・ベンツAクラス(W169)

これぞメルセデス・ベンツというコンセプトを体感したい

「これぞ!」という部分に該当する個別のテクノロジーは時代に応じて変化するが、根本的な部分で言うならば、「品質のためには手間やコストに糸目をつけない」という姿勢こそが「メルセデス・ベンツらしさ」であるはず。それを中古車で体感したいなら、以下の2モデルがおすすめとなるだろう。

メルセデス・ベンツSクラス(W222)

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メルセデス・ベンツSL(R231)

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最新のメルセデス・ベンツに乗りたい

その昔は機械式の制御を中心に“最善”を目指していたメルセデス・ベンツだが、直近ではそこに“最新の電子制御”も積極的に加えることで、今の時代なりの最善を求め続け、そして実現させている。そういった最新メルセデスの真価を中古車で味わうなら、この2モデルに注目したい。

メルセデス・ベンツCクラス(W205/S205)

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メルセデス・ベンツGLA(H247)

往年の名車の中から選びたい

ハイレベルな電子制御が満載された最新世代のメルセデス・ベンツもいいが、やはり往年の“鉄っぽいメルセデス”のほうが好き、という人もいるだろう。そんな場合でも、メルセデス・ベンツは往年のモデルが今なお数多く流通しているため、ある程度自由に選ぶことができる。

メルセデス・ベンツEクラス(W124/S124)

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メルセデス・ベンツSL(R121/W113)

ボディータイプで選ぶなら

コンパクト

現在の「Cクラス」に相当する、クラス名としての「コンパクトクラス」は昔からつくっていたメルセデス・ベンツだが、文字通りのコンパクカーをつくり始めたのは1990年代後半から。当初のそれは正直言ってさほど魅力的なものではなかったが、近年の作は大いに注目するに値するクオリティーになっている。

メルセデス・ベンツAクラス(W176)

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メルセデス・ベンツBクラス(W246)

セダン/4ドアクーペ

近年はSUVが一番人気になっている感もあるメルセデス・ベンツだが、その“王道”というか保守本流は4ドアセダン(およびそこから派生した4ドアクーペ)であろう。中古車ではさまざまな世代の4ドアセダンを探せるが、特に魅力的なのは下記の2モデルか。

メルセデス・ベンツEクラス(W213)

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メルセデス・ベンツCLS(C218)

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ワゴン/シューティングブレーク

人気あるいは勢いという部分では時代の寵児(ちょうじ)であるSUVに一歩譲るが、セダンとほぼ同等の運動性能や空力特性を持つステーションワゴンは、高速巡航を得意分野とするドイツ車でこそ選びたいジャンル。今、中古車として注目すべきはこの2モデルだろう。

メルセデス・ベンツCクラス ステーションワゴン(S205)

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メルセデス・ベンツCLAシューティングブレーク(X117)

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SUV/ミニバン

今の世の中で「一番人気」のジャンルに育っているSUVだけに、メルセデス・ベンツにもさまざまなモデルがラインナップされている。一方、ヨーロッパではさほどメジャーではないミニバンは実質的に「Vクラス」しか選択肢はないが、その世代は3つに分かれている。

メルセデス・ベンツGLC(X253)

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メルセデス・ベンツVクラス(W447)

クーペ/コンバーチブル

メルセデスAMGに象徴されるパワフルな走りもメルセデス・ベンツの魅力ではあるが、どちらかといえば「鷹揚(おうよう)に走る」ことこそが似合うブランド。2ドアモデルも、俊敏なスポーツカーより優雅なクーペやコンバーチブルが本領といえる。比較的手ごろな予算で楽しめそうなのは下記の2モデルだ。

メルセデス・ベンツCクラスクーペ(C204)
メルセデス・ベンツEクラス カブリオレ(C207)

メルセデス・ベンツ車種一覧<現行モデル>

今日におけるメルセデス・ベンツのラインナップは、コンパクトカーに始まり各サイズのセダンとクーペ、オープンモデル、これまたさまざまなサイズのSUVと、ほぼフルラインナップといえる陣容だ。それらに加えて、メルセデスAMGの名義でパワフルかつスポーティーな各種ハイパフォーマンスモデルも用意している。

Aクラス(V177/W177)

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<Aクラス/Aクラス セダンのライバル車種は……>
ライバルとなるのは「BMW 1シリーズ」と「アウディA3スポーツバック/セダン」。やや古いA3はさておき、設計年次が新しい1シリーズは好敵手といえる。

Bクラス(W247)

<Bクラスのライバル車種は……>
BMWの類似ジャンル車である「2シリーズ アクティブツアラー」がライバルに相当するが、基本設計の新しさとデザイン性でBクラスが有利か。

Cクラス(W205/S205)

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<Cクラスのライバル車種は……>
BMW 3シリーズ」と、マイナーチェンジを受けた「アウディA4」はメルセデス・ベンツCクラスにとっての強力なライバル。総合的かつ冷静に比較検討したい。

Eクラス(W213/C238/S213)

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<Eクラスのライバル車種は……>
Eクラスの強力なライバルとなるのは、圧倒的ともいえるシャシー性能を誇る「アウディA6」。その出来栄えは甲乙つけがたく、このセグメントの頂上決戦といえる。

Sクラス(W222/C217)

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<Sクラスのライバル車種は……>
輸入車では「BMW 7シリーズ」や「アウディA8」、国産車では「レクサスLS」が差し当たっての競合となるが、Sクラスはキャラクターと存在感の面では“ライバル不在”とするほうが正しいのかも。

CLA(C118/X118)

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<CLAのライバル車種は……>
独特の立ち位置となるクルマゆえ、わかりやすいライバルはいないが、強いて言えば「BMW 2シリーズ グランクーペ」か。洗練や上質さという部分ではCLAが有利だろう。

CLS(C257)

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<CLSのライバル車種は……>
アウディA7スポーツバック」や「BMW 8シリーズ グランクーペ」など、そうそうたるメンツがライバルとなる。ややクラスは異なるかもしれないが、「ポルシェ・パナメーラ」も気になる存在。

GLA(H247)

<GLAのライバル車種は……>
人気のジャンルゆえ競合するクルマは多い。代表的なところでは「BMW X2」と「ボルボXC40」「マツダCX-30」。「ランドローバー・レンジローバー イヴォーク」も少しかぶるかも。

GLB(X247)