新型「ホンダ・フィット/フィットHV」発売

2013.09.05 自動車ニュース
「ホンダ・フィットハイブリッド」
「ホンダ・フィットハイブリッド」

新型「ホンダ・フィット/フィットハイブリッド」発売

本田技研工業は2013年9月5日、コンパクトハッチバック車「フィット」および「フィットハイブリッド」の新型を発表した。9月6日に販売を開始する。

リアビュー。ルーフ近くまで伸びる、凝った形状のリアランプが特徴的。
リアビュー。ルーフ近くまで伸びる、凝った形状のリアランプが特徴的。
インテリアの様子。写真は「13G Sパッケージ」のもの。
インテリアの様子。写真は「13G Sパッケージ」のもの。
スポーティーグレードの「RS」。専用デザインのグリルやバンパー、アルミホイールなどが備わる。
スポーティーグレードの「RS」。専用デザインのグリルやバンパー、アルミホイールなどが備わる。

■作り直すつもりで開発

2001年の誕生以来世界で500万台近くを売り上げた、ホンダの代表的コンパクトカー「フィット」が、6年ぶりにフルモデルチェンジ。3世代目がデビューを果たした。

「ゼロから作り直すつもりで開発した」とされる新型は、過去2代にわたって評価されてきた「広さ」や「使い勝手のよさ」を継承しながら、「走りの質」と「格好よさ」、さらに「クラス最高水準の燃費」を追求。ずばり、“世界で最も便利で使えるコンパクトカー”を目指したという。

プラットフォームからエンジン、足まわりに至るまで、主要なメカニズムは、全て新設計。モデルラインナップは、ベーシックな1.3リッターモデル「13G」に、より上質な内外装を持つ1.5リッターモデル「15X」、スポーティーな「RS」、そしてハイブリッドモデルの「(フィット)ハイブリッド」からなる4種類。全て同時に発売される。

各モデルの価格帯は、以下の通り。
・13G:126万5000円(FF/CVT)~174万9000円(4WD/CVT)※5段MT車もあり。
・15X:158万円(FF/CVT)~186万9000円(4WD/CVT)
・RS:180万円(FFのみ。CVTと6段MTで同価格)
・ハイブリッド:163万5000円~193万円(FF/7段ATのみ)

このほか、13Gとハイブリッドをベースとした福祉車両(助手席回転シート車)も用意される。

「アスリートのようなフォルム」とうたわれる、新型「フィット」のサイドビュー。
「アスリートのようなフォルム」とうたわれる、新型「フィット」のサイドビュー。
インテリアは、特に質感の向上に配慮したという。写真は「ハイブリッド」のもの。
インテリアは、特に質感の向上に配慮したという。写真は「ハイブリッド」のもの。
リアシートをチップアップしたところ。これにより、背の高い荷物が積めるようになる。
リアシートをチップアップしたところ。これにより、背の高い荷物が積めるようになる。
リアシートは6:4の分割可倒式。さらに助手席を倒すことで、長尺物にも対応できる。
リアシートは6:4の分割可倒式。さらに助手席を倒すことで、長尺物にも対応できる。

■新しいデザイン、変わらない利便性

「ダイナミックなパフォーマンスを感じさせつつ、所有感も満たすデザインを追及した」という、新型「フィット」。コロリとしたワンモーションフォルムこそ変わらないものの、シャープなヘッドランプと一体になったウイング型グリルや、サイドに深く刻まれたキャラクターラインが、これまでのモデルとは全く違った印象を与える。

ボディーのサイズ(FF車)は、全長×全幅×全高=3955×1695×1525mm。先代と比べると、幅と高さはそのままに、55mm長くなっている。ホイールベースは2530mmで、こちらは30mmの延長。さらにリアサスペンションの前後長を縮めるなどした結果、室内の前後座席間距離は80mm伸び、後席のひざ周りは65mm広くなった。
そのインテリアについては、開発陣いわく「とにかく質感の向上にこだわった」。インストゥルメントパネルの形状は比較的クリーンな面構成となり、エアコンの操作スイッチはタッチパネル式に。内装の一部にはソフトパッドを採用した。シートの掛け心地や振動吸収性も改善したという。

ユーティリティーに関しては、歴代「フィット」が培ってきた“美点”が継承される。すなわち、ガソリンタンクを前席下に配置する「センタータンクレイアウト」に、ダイブダウン&チップアップできるリアシート(ウルトラシート)を併せることで、広くて使える室内空間を実現する。
5名乗車時の荷室容量は、FFのガソリン車で、363リッター+床下予備スペース23リッター。絶対的な容量は先代モデル(計427リッター)におよばないものの、「実質的な積載能力は変わらない」(ホンダ談)。そのうえで、リアハッチ開口部の上下幅を55mm拡大するなど、使い勝手のよさを追求したという。

iPadが収まるセンターコンソールボックスをはじめとする豊富な収納スペースも自慢のポイント。一方、先代で選べた巨大サンルーフ「スカイルーフ」は、生産・セールス上の非効率を理由に廃された。

新開発のハイブリッドユニット。出力も燃費も、先代モデルより向上した。
新開発のハイブリッドユニット。出力も燃費も、先代モデルより向上した。
ハイブリッドモデルのメーターパネル。ガソリン車には、デザインの異なる3眼式メーターが与えられる。
ハイブリッドモデルのメーターパネル。ガソリン車には、デザインの異なる3眼式メーターが与えられる。
こちらはハイブリッドモデルのシフトノブ。ホンダの量産車として、初めてシフト・バイ・ワイヤ方式が採用された。
こちらはハイブリッドモデルのシフトノブ。ホンダの量産車として、初めてシフト・バイ・ワイヤ方式が採用された。
LEDヘッドライト装着車のフロントまわり。
LEDヘッドライト装着車のフロントまわり。

新型「ホンダ・フィット/フィットHV」発売の画像

■燃費も走りも妥協なし

パワーユニットは、モデル別に3種類が用意される。いずれも新開発となるもので、エンジンのバルブ駆動方式は、全てSOHCからDOHCに変更。ベーシックな「13G」に搭載される1.3リッター直4エンジン(100ps/6000rpm、12.1kgm/5000rpm)は、アトキンソンサイクルの採用でさらなる燃焼効率を追及。新開発のCVTと相まって、これまでの21.0km/リッター(JC08モード値。以下同じ)を大きく上回る、最高26.0km/リッターの好燃費を実現した。

さらに排気量の大きな1.5リッター直4エンジンは、上質感がウリの「15X」とスポーティーな「RS」で共通。燃費は前者が最高21.8km/リッター、後者が同21.4km/リッターで、先代よりも12psと1.0kgm大きなアウトプット(132ps/6600rpm、15.8kgm/4600rpm)も見どころとなっている。

中でも目玉とされるのは、「SPORT HYBRID i-DCD(Intelligent Dual Clutch Drive)」と呼ばれる新開発のハイブリッドシステムだ。
従来の「IMA(Integrated Motor Assist)」が「エンジン+モーター+トランスミッション」の並びでパワートレインを構成したのに対し、SPORT HYBRID i-DCDは、1.5リッターの直4アトキンソンサイクルエンジン(110ps/6000rpm、13.7kgm/5000rpm)に、よりパワフルでコンパクトなモーター(29.5ps、16.3kgm)を内蔵する新開発デュアルクラッチ式7段トランスミッション(7AT)を直結させる。モーターはエンジンとは逆サイドに配されており、エンジンを介さないEVドライブもできれば、エンジン+モーターのハイブリッドドライブ、エンジンだけでの走行も可能。状況に応じた制御により、低燃費と力強い走りを両立させるという。

モーターの動力源には、これまでのニッケル水素バッテリーに替えて、高出力・大容量のリチウムイオンバッテリーを採用。システム全体のアウトプットは従来型(98ps、17.0kgm)を大きく上回る137psと17.3kgmとなり、これまで30.0km/リッターだった燃費も、36.4km/リッターへと向上した。

これらパワーユニットに代表される、走行性能の進化も新型「フィット」のセリングポイントだ。フロント:マクファーソンストラット、リア:トーションビーム式のサスペンション形式はそのままに、足まわりを含むシャシーシステムも丸ごと新設計。軽量化した新開発プラットフォームと相まって、質の高い走りを実現したという。
安全装備も抜かりなく、車両の姿勢を安定させるVSAや、ヒルスタートアシスト機能、急ブレーキ時に後続車に注意を促すエマージェンシーストップシグナルは全車標準。レーザーレーダーを使って追突事故や誤発進を防ぐ「シティブレーキアクティブシステム」(コンチネンタル製)も、6万円のセットオプションとして用意される。

(webCG 関)

→新型「ホンダ・フィット」の姿を写真で紹介(前編)
→新型「ホンダ・フィット」の姿を写真で紹介(後編)

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