NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 2013(後編)
2013.12.03 画像・写真2013年12月1日、静岡県の富士スピードウェイにおいて「NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY」が開催された。
このイベントは、日産のモータースポーツ活動を担うNISMOが、ファンへの感謝を込めて開催する、年に一度の恒例行事である。2012年はNISMO本社移転のために実施が見送られたので、今回は2年ぶりの開催となる。
3万2000人の来場者を集め、大盛況のうちに終わったイベントの様子を、数々の名車とともに紹介する。(webCG 堀田)
(前編はこちら)

ピットビルでは貴重なヒストリックカーの展示も行われていた。こちらは1972年のサファリラリーで総合優勝を遂げた「フェアレディ240Z」。
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ピットビルでは貴重なヒストリックカーの展示も行われていた。こちらは1972年のサファリラリーで総合優勝を遂げた「フェアレディ240Z」。
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今年が日産の創立80周年に当たることからか、レーシングカー以外のクルマも展示されていた。こちらは1935年製「ダットサン14型ロードスター」。
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1963年製「日産セドリック スペシャル」。こちらの個体は、東京オリンピックの聖火リレーで、聖火搬送車として利用されたものだ。
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往年の名車だけではなく、最新のレーシングカーも展示されていた。手前は「日産ZEOD RC」。奥は「日産リーフ ニスモRC」。前者は2014年のルマン24時間耐久レースに、特別枠「ガレージ56」から出場を予定している。
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ピットビルの1階では、デモランやエキシビションレースで出走したマシンを展示。こちらのピットには、日産のグループCカーが整然と並べられている。
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こちらのピットではハコスカ、ケンメリと、第1世代の2台の「スカイライン2000 GT-R」を展示。ともに「日産80周年ヒストリックカーデモラン」に参加予定だったが、1972年製のグリーンの車両については、出走が中止されてしまった。残念。
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サーキットではデモランやパレードランに加え、エキシビションレースも実施された。写真は「日産GT-R クラブトラックエディション」によるワンメイクレース「日産GT-R プレステージカップ」の模様。
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コースのあちこちで、イコールコンディションのレースならではの接近戦が繰り広げられる。アドバンコーナーではマシン同士が接触するハプニングも。模擬レースだというのにここまで白熱するとは、さすが日産のサーキットイベントといった感じだ。
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6周のスプリントレースを制したのは、カーナンバー10番の白い「GT-R」。25番との接戦を制しての勝利だった。
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続いて行われたのは、1960-1970年代の車両で競われる「NISSANヒストリックカーエキシビションレース」。フォーメーションラップの先導を務めるのは、デモ走行で観客を沸かせた「スカイライン」と「シルビア」の、2台のスーパーシルエットだ。
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シグナルが青に変わり、各車が一斉にスタートを切る。第1コーナーに突っ込んでいくマシンはどれも、40年前のクルマとは思えないほど速い。
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参戦車両はB110およびB310世代の「サニー」や、「510ブルーバード」「フェアレディZ」「スカイライン2000 GT-R」など。こちらのスカイラインは、そのカラーリングとカーナンバーから察するに、1971年の日本グランプリに出場した長谷見昌弘のマシンを模したものか。
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「スカイライン2000 GT-R」の背後に「サニー」が迫る! 現役当時は考えられなかった、下克上なシーンである。
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レースを盛り上げた2台の「B310サニー」。つばぜり合いを制して優勝したのは、51番の「サマンササニー」(写真奥)だった。
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デモランでは、2014年に発売予定の「日産GT-R NISMO」も走る姿を披露。
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イベント広場に展示されていた「日産GT-R NISMO」。カムフラージュが施された手前の車両は、ドイツ・ニュルブルクリンクの北コースで7分08秒679のラップタイプを記録した個体だ。スタッフいわく「フロントウィンドウの黄色い帯と、ボンネットに書かれた関係者のサインが目印」とのこと。
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カムフラージュの模様で分かりづらいが、目を凝らすと、確かにミハエル・クルムのサインと「7’08”67」「30th September 2013」の文字が。
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イベント広場では、トークショーやサイン会、撮影会など、さまざまな企画が催されていた。こちらはチャリティーオークションの様子。
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2011年のSUPER GTで「MOTUL AUTECH GT-R」に装着されていたバンパーアタッチメント(本山 哲選手と鈴木 豊NISMOチーム監督のサイン入り)は、1万円で落札された。
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サーキットではグリッド上の車両を間近に見られるグリッドウオークも実施。開門とともに、ファンがお目当てのマシンやドライバーの方へと一斉に駆けていく。
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こちらでは、大胆にも2013年シーズンを戦った「MOTUL AUTECH GT-R」のカウルを外して、鈴木 豊NISMO監督がGTマシンの構造を解説。途中で日産自動車の志賀俊之副会長も登場し、場を盛り上げていた。
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SUPER GTやスーパー耐久などで今シーズンを戦ったレーシングカーによる混走レース「NISMO GP 2013」の様子。
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今年、不振にあえいだ「GT-R」勢の中で、唯一SUPER GTのGT500クラスで優勝を果たした「カルソニックIMPUL GT-R」。「NISMO GP 2013」でもJ・P・デ・オリベイラがアグレッシブな走りを披露するものの、ピットレーン速度違反よりプラス1時間(笑)のペナルティーを受ける羽目に。さらにオリベイラは、他チームの選手に抱きついてドライバー交代を妨害するなどして、レースを大いに盛り上げた。
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レース終盤に首位に立った「MOTUL AUTECH GT-R」は、ガス欠によりチェッカードフラッグ直前でピットレーンへ。
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波乱と笑いに満ちたレースを制したのは、本山 哲と関口雄飛のドライブする「REITO MOLA GT-R」。2位にはミハエル・クルムと安田裕信が駆る「D'station ADVAN GT-R」が入った。
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イベントのトリを飾るのは、さまざまなカテゴリーのレースで今シーズンを戦った「GT-R」や「フェアレディZ」によるパレードラン。
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パレードランの最後には、2014年シーズンのSUPER GTに投入される「GT-R」のレース用車両と、「日産GT-R NISMO」によるランデブー走行も行われた。
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パレードランを終えた車両は、ファンの集うメインスタンド前に整列。
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最後はNISMOのドライバーやチーム関係者がホームストレート上に集合。NISMOの宮谷正一社長が、ファンへ向けて今年の反省と来年への抱負を語った。
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今回のNISMO FESTIVALの来場者数は3万2000人。くしくも2年前の2011年と同じ数だった。