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中古車購入指南 ~ジャガー編~ 2020年版

目的・条件別 中古ジャガーの選び方 2020.01.15 失敗しない中古車選び 優雅なスタイリングと刺激的な走りを身上とする英国のプレミアムブランド、ジャガー。セダンやクーペ、コンバーチブルはもちろんのこと、はやりのSUVにおいてもその“こだわり”を貫き続ける同ブランドの、ユーズドカー事情を紹介する。

繊細にして優雅なイギリスの名門

英国を代表する高級車ブランドのひとつであり、どこか貴族的なイメージもあるジャガー。だがその創設者は、後に叙爵(じょしゃく)され“サー”となったものの、1922年にジャガー・カーズの前身であるスワロー・サイドカー・カンパニーを設立した時点では特に称号を持たない、一市民のウィリアム・ライオンズだった。

彼の興したスワロー・サイドカー・カンパニーが徐々にその規模と事業内容を拡大し、コーチワーク(自動車のボディー製造)事業を経て専用設計のシャシーを持つクルマをつくるに至るのは1933年。そして1945年に第2次世界大戦が終結すると、ライオンズは社名をSSカーズからジャガー・カーズへと改めた。

ジャガーは1950年からレーシングカーの開発にも取り組み、モータースポーツの世界でも圧倒的な結果を出し続けた。その後は経営不振により国営化されるなどの憂き目を見た時期もあったが、1980年代以降は見事に復活。完全新設計の「ジャガーXJ」(XJ40)などをヒットさせ、現在に続く「ジャガー=美しくスポーティーな高級車をつくるマニュファクチャラー」とのイメージが完全に定着した。

現在流通しているジャガーの中古車は、1950年代のクラシックカーから最新の認定中古車まで豊富かつ多種多様であるため、一概に「傾向はこう」と決めつけることはできない。価格も、安価なものから1000万円をはるかに超える物件までさまざまだ。

しかしひとつだけ共通しているのは、「デザインも機構も繊細な部分が多いゆえ、メンテナンスにはそれなりに気を使う必要がある」ということだろう。とはいえこれは比較的古い年式のジャガーについていえることで、高年式車に関してはさほど神経質になる必要はない。

ジャガーの創業者であるウィリアム・ライオンズ。その業績がたたえられ、1956年にナイトの称号を贈られた。
ジャガーの創業者であるウィリアム・ライオンズ。その業績がたたえられ、1956年にナイトの称号を贈られた。
スワロー社はバイクのサイドカー製造から四輪車のコーチビルダーへ、そして自動車メーカーへと発展。社名をSSカーズへ改めた後にリリースしたスポーツカー「SS100」で、その地位を確かなものとした。
スワロー社はバイクのサイドカー製造から四輪車のコーチビルダーへ、そして自動車メーカーへと発展。社名をSSカーズへ改めた後にリリースしたスポーツカー「SS100」で、その地位を確かなものとした。
1961年に登場した「ジャガーEタイプ」。ロングノーズ・ショートデッキの美しいスタイリングが特徴で、1975年まで14年にわたり販売された。
1961年に登場した「ジャガーEタイプ」。ロングノーズ・ショートデッキの美しいスタイリングが特徴で、1975年まで14年にわたり販売された。
1968年の誕生以来、今日までその名が受け継がれる「XJ」シリーズ。ジャガーは流麗でスポーティーなセダンを手掛けるメーカーとしても知られている。
1968年の誕生以来、今日までその名が受け継がれる「XJ」シリーズ。ジャガーは流麗でスポーティーなセダンを手掛けるメーカーとしても知られている。

条件で選ぶ 希望で選ぶ

【とにかく安くジャガーに乗りたい】

ジャガーは「高価な乗り物」とのイメージが強く、新車価格は実際高額なのだが、中古車であればアンダー100万円でも普通に探すことができる。それこそ中核車種である「XJ」シリーズでも100万円以下のものはあるが、普段使いにおける信頼性を考えると、新車時価格がXJよりはずいぶん安価だった「Sタイプ」または「Xタイプ」がおすすめとなるだろう。

Sタイプ
Xタイプ

【これぞジャガーというコンセプトを体感したい】

ジャガーというブランドのコンセプトを仮に「スポーティーでありながら美しい高級車であること」とするならば、「優雅なイメージも十分に持っているスポーティーなモデル」を選ぶことこそが、「これぞジャガー!」という感慨を得ることにつながるはずだ。

XJ(X300系)
Fタイプ コンバーチブル

【最新のジャガーに乗りたい】

上質な4ドアサルーンや2シーターオープンも相変わらず得意としているジャガーだが、近年は「最新テクノロジーを投入したプレミアムSUV」にも注力している。その意味で、「最新のジャガー」を堪能したいのであれば「Fペース」あるいは「Eペース」あたりが最適となろう。

Fペース
Eペース

【往年の名車のなかから選びたい】

その歴史をさかのぼれば第2次世界大戦前まで行ってしまうジャガーだが、さすがに戦前や戦後すぐのクラシックカーは入手困難であり、入手したとしても、今度は維持が極めて困難だ。あくまで現実的な線で「往年の名車を楽しみたい」となれば、有力候補は下記2モデルだ。

デイムラー・ダブルシックス(1972年~)
XJ-S/XJS
Sタイプ
Sタイプ
Xタイプ(写真:Newspress)
Xタイプ(写真:Newspress)
XJ(X300系)
XJ(X300系)
Fタイプ コンバーチブル
Fタイプ コンバーチブル
Fペース
Fペース
Eペース
Eペース
デイムラー・ダブルシックス(1972年)
デイムラー・ダブルシックス(1972年)
ジャガーXJ-S
ジャガーXJ-S

ボディータイプで選ぶなら

【オープン】

戦前のスポーツカーがその源流であるジャガーだけあって、オープンモデルはいつの時代も積極的にリリースされている。新車時はなかなかに高額だったジャガーのオープンモデル全般だが、中古車であれば「まずまずお手ごろ」から「わりと安い」までの範囲内でも、十分探すことができる。

XJ-Sコンバーチブル/XJSコンバーチブル
XKコンバーチブル(2代目)

【クーペ】

走りの質を追求したい場合、あるいは、2ドアでありながらジャガーとしての「フォーマル感」も重視したい場合は、やはり固定屋根を備えたクーペがおすすめ。高額すぎる希少モデルではなく「中古車として普通に狙える範囲」で言えば、下記2モデルが注目に値するだろう。

Fタイプ クーペ
XK(2代目)

【セダン】

モータースポーツの世界でも偉大な実績を残したジャガーだけに、クーペやオープン2シーターも本流ではあるのだが、一般的には「フォーマルなセダン」こそが市販車としてのジャガーの保守本流だ。おすすめは、やはり中核モデルであるXJシリーズだ。

XJ(X350系)
Sタイプ R

【ワゴン/SUV】

いわゆるカントリーライフに重きを置いている英国のブランドだけあって、ジャガーはステーションワゴンやシューティングブレーク(狩猟用のワゴン)もラインナップ。また最近はSUVにも注力している。ワゴン/SUVにおける中古車的注目株は下記の2モデル。

XFスポーツブレイク
Xタイプ エステート
XJ-Sコンバーチブル
XJ-Sコンバーチブル
XKコンバーチブル(2代目)
XKコンバーチブル(2代目)
Fタイプ クーペ
Fタイプ クーペ
XK(2代目)
XK(2代目)
XJ(X350系)
XJ(X350系)
Sタイプ R
Sタイプ R
XFスポーツブレイク
XFスポーツブレイク
Xタイプ エステート(写真:Newspress)
Xタイプ エステート(写真:Newspress)

ジャガー車種一覧<現行モデル>

現行世代のジャガーはいずれも、鬼才イアン・カラムが手がけた伸びやかなスタイリングが魅力。日本仕様でもディーゼル車が選べる点も、過去のモデルにはない特徴だ。プレミアムブランドのなかでも今やメジャーな存在となったSUVや、電気自動車(EV)もしっかりラインナップしている。

XJ(X351系)

<XJ(X351系)のライバル車種は……>
存在感とサイズ感において競合となるのは、ドイツプレミアムブランドのフラッグシップセダン「メルセデス・ベンツSクラス」と「BMW 7シリーズ」、あるいは「アウディA8」だ。

XF(2代目)

<XF(2代目)のライバル車種は……>
ライバルと目されるのは、やはりドイツ御三家のアッパーミドル勢。すなわち「メルセデス・ベンツEクラス」と「BMW 5シリーズ」「アウディA6」であろう。

XFスポーツブレイク

<XFスポーツブレイクのライバル車種は……>
アッパーミドルクラスのステーションワゴンはドイツ勢に“強豪”が多数。中でも直接のライバルとなるのは「BMW 5シリーズ ツーリング」か。

XE

<XEのライバル車種は……>
こちらも競合するのはドイツ御三家のミドルサイズで、具体的には「メルセデス・ベンツCクラス」と「BMW 3シリーズ」「アウディA4」がライバルとなる。

Fタイプ

<Fタイプのライバル車種は……>
独自の世界観を持つモデルだけにライバルの提示は難しいが、強力なV8を搭載するモデルについては「BMW M6」や「レクサスRC F」などが競合か。

Fペース

<Fペースのライバル車種は……>
ボディーの寸法はFペースよりひと回り小ぶりだが、ライバルは「ポルシェ・マカン」と「BMW X3」だと思って間違いない。

Eペース

<Eペースのライバル車種は……>
都会でも比較的使いやすいサイズのプレミアムSUVという意味で、ライバルと目されるのは「メルセデス・ベンツGLA」と「ボルボXC40」だ。

Iペース

<Iペースのライバル車種は……>
かなり独特なポジションにあるSUVゆえ、基本的には「ライバル不在」といえる。だが強いて言えば「テスラ・モデルX」が競合か?

XJ(X351系)
XJ(X351系)
メルセデス・ベンツSクラス
メルセデス・ベンツSクラス
XF(2代目)
XF(2代目)
アウディA6
アウディA6
XFスポーツブレイク
XFスポーツブレイク
BMW 5シリーズ ツーリング
BMW 5シリーズ ツーリング
XE
XE
アウディA4
アウディA4
Fタイプ クーペ
Fタイプ クーペ
レクサスRC F
レクサスRC F
Fペース
Fペース
ポルシェ・マカン
ポルシェ・マカン
Eペース
Eペース
ボルボXC40
ボルボXC40
Iペース
Iペース
テスラ・モデルX
テスラ・モデルX

ジャガー車種一覧<先代モデル>

イアン・カラムがデザインディレクターとなってからのモデルと、長年にわたり守られてきた伝統的なスタイルを受け継ぐモデルが混在している。往年のジャガーの雰囲気を味わうために、あえてこちらの世代を選ぶというのも大いにありだろう。

XJ(X350系)
XF(初代)
XK(2代目)
XJ(X350系)
XJ(X350系)
XF(初代)
XF(初代)
XK(2代目)
XK(2代目)

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(文=谷津正行、webCG)

 

谷津正行
幅広い輸入車およびプレミアムブランドの中古車事情に精通するモータージャーナリスト。輸入中古車メディアのデスクや、輸入車専門誌の編集長を経てフリーランスとして独立。幅広い自動車メディアにて執筆を行っている。

 
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