第2回:ショートかロングか8人乗りか 「ディフェンダー」ファミリーの特徴を知る
2023.09.15 好奇心を刺激する「ディフェンダー」の最新ファミリー<AD>機能的なショートボディーの「90」とロングホイールベースの「110」に、車両後部を伸長し3列シート8人乗りを実現した「130」が加わり、3つのボディースタイルから選べるようになった「ディフェンダー」。各モデルのフォルムと特徴を写真とともに紹介する。
(文=webCG/写真=郡大二郎)
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1/452019年に新世代のオフローダーへと大胆な変身を遂げた「ディフェンダー」。写真は左が「ディフェンダー90」、奥が「ディフェンダー130」、そして右が「ディフェンダー110」。今回はこの3台を郊外に連れ出し、各モデルの特徴をチェックした。
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2/45多彩なボディーカラーとアクセサリー、オプションアイテムが用意され、さらにはファンの心をくすぐる特別仕様車がしばしば設定されるのも「ディフェンダー」の特徴。今回ロングドライブに連れ出した車両もボディーカラーやホイール、外装のディテールなどが三者三様であった。
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3/45千葉・外房の海岸にて。都会の街並みにも違和感なく溶け込む「ディフェンダー」だが、やはり力強いフォルムは自然のなかでこそ映える。丸目2灯のヘッドランプと、その外側にウインカーとポジションランプを配置するアイコニックなディテールを、先代モデルから引き継いでいる。
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4/45写真手前から「90」「110」「130」と全長の短い順に「ディフェンダー」を並べてみた。「90」は全長が4510mm、「110」は同4945mm、「130」は同5275mmと発表されている。
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5/45写真右から「90」「110」「130」。全長は異なるが、3つのボディータイプとも1995mmの全幅と1970mmの全高は共通する。
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6/45「ディフェンダー90」のボディーサイズは全長×全幅×全高=4510×1995×1970mm、ホイールベースは2585mm。車重は2100kgと発表されている。エアサスが備わる「90」では、アプローチアングルが37.5°、ブレイクオーバーアングルが30.7°、デパーチャーアングルが40.0°確保されている。
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7/45「ディフェンダー110」のボディーサイズは全長×全幅×全高=4945×1995×1970mm、ホイールベースは3020mm。車重は2420kgとなる。「アルパインウィンドウ」と呼ばれるルーフの後端左右に設けられた窓は、オリジナルの「ディフェンダー」を想起させるモチーフだ。
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8/45「ディフェンダー130」のボディーサイズは全長×全幅×全高=5275×1995×1970mm、ホイールベースは3020mm。車重は2540kgと3モデルのなかで最も重い。エアサスが備わる「130」ではアプローチアングルが37.5°、ブレイクオーバーアングルが27.8°、デパーチャーアングルが28.5°確保されている。
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9/45ランドローバーの始まりとなる「ランドローバー・シリーズI」が、1948年のアムステルダムモーターショーで発表されてから2023年で75周年を迎えることを記念する特別仕様車「ディフェンダー75thリミテッドエディション」。ショートボディーの「90」(写真)とロングボディーの「110」の2モデルが設定された。
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10/45特別仕様車「ディフェンダー75thリミテッドエディション」は「90」が75台、「110」が150台の台数限定で日本に導入された。ベースは上級グレード「HSE」で、数々の特別装備を採用している。
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11/45「ディフェンダー」では初採用となる「グラスミアグリーン」が「ディフェンダー75thリミテッドエディション」の専用外板色として設定された。75周年グラフィックや「セレスシルバー」のバンパー、プライバシーガラスなどの組み合わせも同モデルの特徴となる。
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12/45「ディフェンダー90 75thリミテッドエディション」では最高出力300PS/5500rpm、最大トルク400N・m/2000rpmの2リッター直4ターボエンジンに8段ATが組み合わされる。
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13/45「グラスミアグリーンパウダーコートブラッシュドフィニッシュ」のクロスカービームや、レーザーエッチングディテールが施されたエンドキャップなどで特別感を演出する「ディフェンダー90 75thリミテッドエディション」のインテリア。
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14/45「ディフェンダー90 75thリミテッドエディション」には、耐久性の高いファブリック素材「ロバステック」を用いたエボニーのレジストシートが標準で装備される。フロントシートには14Wayの電動調整機構とヒーター、ベンチレーションが組み込まれ、後部座席への乗降をサポートする電動スライドシステムも備わる。
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15/45「90」シリーズのリアシートは3人掛け。着座位置は低めに設定されており、頭上には十分な余裕がある。背もたれには40:20:40の分割可倒機構が備わっているため、積載物に合わせてシートアレンジが可能だ。
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16/45外板色とコーディネートされた「グラスミアグリーンパウダーコートブラッシュドフィニッシュ」のクロスカービーム。格納式のファブリックルーフやMERIDIANサウンドシステムなども標準で装備される。
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17/45フロントフェンダーに「DEFENDER」の文字が入った縦長のエアアウトレットを配置。これは3つのボディータイプに共通するアイテムで、初代モデルのフロントフェンダーに備わっていたエアアウトレットを現代的にアレンジしたものと紹介される。
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18/45「ディフェンダー75thリミテッドエディション」の20インチアロイホイールは、ホイール本体とセンターキャップがボディーと同色の「グラスミアグリーン」でコーディネートされる。
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19/45「ディフェンダー90」の荷室容量はリアシート使用時が397リッター、リアシートの背もたれをすべて前方に倒すと1563リッターに拡大できる。床面、リアシート背もたれの裏面ともハードなプラスチックでカバーされており、アウトドアギアを遠慮なく積めそうだ。
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20/45スポーティーなディテールが目を引く「ディフェンダー110 X D300」のエクステリア。「X」はディフェンダーの最上級グレードという位置づけで、2021年モデルから設定された。グリルとボンネットの中央が黒く塗られる2トーンカラーやスターライトサテンクローム、グロスブラックなどといった光沢感のあるブラックのパーツを用いたエクステリアが特徴だ。
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21/45「サントリーニブラック」のボディーカラーをまとった「ディフェンダー110 X D300」。今回連れ出した3モデルのなかで最も高額となる1265万円のプライスタグを下げる。「X」グレードはエアサスを標準で装備し、連続可変ダンパーの「アダプティブダイナミクス」と組み合わされる。
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22/45左右のフロントドアに貼られた「DEFENDER X」のエンブレムやオレンジ色のけん引フックが採用されるのも「X」グレードのトピック。エアサスが備わる「110」はアプローチアングルが37.5°、ブレイクオーバーアングルが27.8°、デパーチャーアングルが40.0°確保されている。
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23/45「ディフェンダー110 X D300」のエンジンルーム。搭載される3リッター直6ディーゼルターボエンジンは最高出力300PS、最大トルク650N・mを発生。これに同18PS、同42N・mの48Vベルト駆動スターター兼発電機を備えたマイルドハイブリッドシステムが組み込まれている。
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24/45天然皮革やリアルウッドがぜいたくに用いられた「ディフェンダー110 X D300」のインテリア。触感や縫製にこだわったという上質な「ウィンザーレザー」のトリムが採用されている。同グレードでは、センターコンソール中央に備わるタッチスクリーンが2023年モデルから11.4インチサイズに拡大された。
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25/45今回試乗した「ディフェンダー110 X D300」のシートは、ウィンザーレザー&スチールカットプレミアムテキスタイルで仕立てられていた。ビンテージタンとエボニーのコンビネーションカラーは、精悍(せいかん)な外板色「サントリーニブラック」とのコントラストが印象的だ。
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26/45ビンテージタンとエボニーのコンビネーション表皮が採用された「ディフェンダー110 X D300」の2列目シート。2列目シートのレッグスペースは、3列目シート(オプション)を装備するモデルが975mm、3列目シートの非装備モデルが992mm確保されている。
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27/45「ディフェンダー110」にオプションとして設定される折りたたみ式の3列目シート。3列目シート用にエアコンの吹き出し口やカップホルダーも用意されている。
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28/45センターコンソールパネルには、シフトセレクターやエアコンのコントローラーのほか、エアサスペンションの車高調整スイッチなどが機能的に配置されている。エアコンのコントローラーは、スイッチの切り替えによって走行モードセレクターとしても機能する。
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29/45グロスブラックの「スタイル5098」と呼ばれるオプションの5スポークデザインホイールから顔をのぞかせるオレンジのブレーキキャリパーは、「X」グレードの専用アイテム。タイヤは275/45R22サイズで、試乗車には「コンチネンタル・クロスコンタクトRX」が装着されていた。
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30/45「ディフェンダー110」の3列目シートを折りたたんだ荷室の様子。容量は3列目シート使用時の231リッターから最大で2233リッターに拡大できる。リアゲートは他の「ディフェンダー」と同様に右ヒンジの横開きになっている。
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31/452022年6月に導入が開始された「ディフェンダー130」。「110」をベースにリアオーバーハングを伸長した追加モデルで、乗車定員が8人となる2-3-3のシートレイアウトを採用している。
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32/45「90」や「110」と同じく、軽量なアルミニウムのモノコック構造の「D7x」アーキテクチャーを「130」でも採用している。サスペンションはフロントがダブルウイッシュボーン式、リアがマルチリンク式となる。
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33/45「ディフェンダー130」に搭載される最高出力300PS、最大トルク650N・mの3リッター直6ディーゼルターボエンジン。48Vベルト駆動スターター兼発電機を備えたマイルドハイブリッドシステムが組み込まれているのは他のモデルと同じで、燃費は9.9km/リッター(WLTCモード)と公表されている。
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34/45上質な本革やリアルウッドで仕上げられた「ディフェンダー130」のインテリア。11.4インチの大型タッチスクリーンを備えたインフォテインメントシステム「Pivi Pro」や、ディフェンダーで初採用となる「空気清浄システムプラス」(ナノイーX、PM2.5フィルター付き)などが標準で備わっている。
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35/45「ディフェンダー130」のフロントシート。表皮はエボニーの「ウィンザーレザー」で、質感はもちろん、座り心地も申し分ない。
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36/453人掛けとなる「ディフェンダー130」の2列目シート。足もとや頭上のスペースは、ホイールベース長が同じ3020mmの従来型「110」と変わらず大人がゆったりとくつろげる余裕あるスペースが確保されている。
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37/45市販されるSUVで唯一となる3人掛けの3列目シートが備わる「ディフェンダー130」。座面は決して高くはないが、体育座りになるほど低くもないレベルに設定されている。シートの左右にはドリンクホルダーも備わる。背もたれには40:20:40の分割可倒機構が組み込まれている。
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38/45ステアリングホイールのスポーク右側部分に、ACCの作動スイッチや車速コントロールスイッチなどが配置されている。先行車の減速・加速を感知すると自動的に速度を調整し、設定した車間距離を維持。先行車が完全に停止すると、キューアシスト機能によりスムーズに停止する最新世代のACCを搭載している。
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39/45「ディフェンダー」の2023年モデルは11.4インチのタッチスクリーンを備えたインフォテインメントシステム「Pivi Pro」を標準装備(グレードによる)。スマートフォン連携機能にも対応する。写真はApple CarPlayの画面を表示した様子。
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40/45今回試乗した「ディフェンダー130」では、「スタイル5098」と呼ばれる5スポークデザインの22インチホイールに、275/45R22サイズの「コンチネンタル・クロスコンタクトRX」タイヤを組み合わせていた。
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41/45「ディフェンダー130」の荷室容量は3列目シートを使用した状態で389リッター、2列目と3列目のシートを格納すれば(写真)最大2291リッターに拡大できる。標準装備のパノラミックガラスルーフに加えて、3列目の頭上にも2つ目のサンルーフが備わる。
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42/45「ディフェンダー110 X D300」のフロントフェイス。オプションのエクステンデットブラックエクステリアパックを選択すると「DEFENDER」の文字がブラックでコーディネートされる。「ディフェンダー」がハウス・オブ・ブランドとして独立しても、「LAND ROVER」のエンブレムは重要なヘリテージマークとして、今後も用いられる予定だ。
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43/45千葉・内房のワインディングロードを行く3台の「ディフェンダー」。乗り比べるとボディータイプごとに挙動の違いを感じることができるが、路面状況や速度域を問わないNVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)がしっかりと抑え込まれた快適な乗り心地は共通している。
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44/45写真手前から「130」「110」「90」。最新の2024年モデルでは「130」に4タイプ、「110」に7タイプ、「90」に5タイプのバリエーションが設定される。大幅に拡大されたラインナップによる、豊富で魅力的な選択肢の提供がうたわれている。
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45/45オン/オフを問わない洗練されたパフォーマンスに加え、豊富なバリエーションも魅力の「ディフェンダー」。3つのボディータイプやパワーユニットのラインナップ、内外装の仕立て、アクセサリーパックの選択によって自分だけの一台をクリエイトすることもできる。こだわり抜いた愛車は、きっと豊かな人生の良き相棒になってくれるはずだ。