スーパースポーツ「マクラーレンP1」が日本上陸

2013.05.28 自動車ニュース
「マクラーレンP1」
「マクラーレンP1」

スーパースポーツ「マクラーレンP1」が日本上陸

マクラーレン・オートモーティブは2013年5月28日、新型スーパースポーツカー「マクラーレンP1」を日本で初めて公開するとともに、その価格を発表した。

発表会の会場では、開発陣による技術やデザインの解説も行われた。写真右は、マクラーレン・オートモーティブのリサーチディレクター ディック・グローバー氏。
発表会の会場では、開発陣による技術やデザインの解説も行われた。写真右は、マクラーレン・オートモーティブのリサーチディレクター ディック・グローバー氏。
ドアは、他のマクラーレン車と同じ、跳ね上げ式が採用される。乗車定員は2名である。
ドアは、他のマクラーレン車と同じ、跳ね上げ式が採用される。乗車定員は2名である。

■およそ1億円

「P1」は、F1などレースの世界でも知られるマクラーレンが送り出す、次世代のスーパースポーツモデル。フェラーリが開発した「ラ フェラーリ」、ポルシェが手掛ける「918スパイダー」と並ぶ、ハイブリッドのスーパーカーである。エネルギー効率を追求する目的があるのはもちろんだが、ターボエンジン+モーターから得られる強大なパワー、そして軽量ボディーがもたらす高い運動性能こそが、セリングポイントとなっている。

その名に見られるとおり、プロダクションモデルの世界で“ポールポジションを獲得すべく”開発がスタートした「P1」。デザインスタディーが初公開されたのは2012年9月のパリモーターショーで、現在も、マクラーレン設立50周年を迎える2013年9月のデリバリー開始に向けて開発は続けられている。

生産台数は、世界全体で375台に限定される。マクラーレンによれば、いまのところ日本からのオーダーは15台で、さらなる追加も予想されるとのこと。国内価格が9661万5000円になることも、今回の発表会で明らかにされた。

フロントまわりのアップ。ブーメラン型デザインのヘッドランプは、マクラーレンのロゴマークを模したもの。
フロントまわりのアップ。ブーメラン型デザインのヘッドランプは、マクラーレンのロゴマークを模したもの。
高く幅広いサイドシルに注目。このカーボン製シャシー「モノケージ」は、軽く強いだけでなく、高い安全基準もクリアしているという。
高く幅広いサイドシルに注目。このカーボン製シャシー「モノケージ」は、軽く強いだけでなく、高い安全基準もクリアしているという。
カーボン材がふんだんに使われるインテリアの様子。
カーボン材がふんだんに使われるインテリアの様子。

■すべては究極の走りのために

“ハンマーヘッドスタイル”のノーズをはじめ、有機的なデザインで仕立てられたエクステリアは、同社が1993年に送り出したスーパースポーツモデル「F1」や、2008年にF1世界選手権を制したマシン「MP4-23」からインスピレーションを得たというもの。Cd値にして0.34の空力性能を誇る。
ボディーサイズは、全長×全幅×全高=4588×1946×1188(レースモード選択時は1138)mmで、ホイールベースは2670mm。車重は、乾燥重量で1395kg。

最大のウリは、その“軽さ”である。既存のプロダクションモデル「MP4-12C」では、モノセルと呼ばれるバスタブ状のカーボン製シャシーが採用されたが、「P1」用には、それにルーフやシュノーケル型のエアインテーク、バッテリーのケーシングなどを加えた「モノケージ」が開発され、さらなる軽量化と剛性アップが図られている。
モノケージを覆うボディーパネルもカーボン製。インテリアの部材もカーボンで、重量増を嫌って余計な塗装は施されない。ドアは「MP4-12C」と同様の跳ね上げ式だが、そのヒンジも、2点式のより軽量な構造とする徹底ぶりだ。

シートは、背もたれの角度調節ができない、やはり軽量にしてレーシーな形状。F1の歴代チャンピオンのグリップを元に開発したというステアリングホイールは、ロック・トゥ・ロックが2.2回転(MP4-12Cは2.6回転)。これまたスポーツ走行を重視した設定となっている。

パワーユニットはミドに搭載される。駆動方式はMRである。
パワーユニットはミドに搭載される。駆動方式はMRである。
大きな開口部が設けられるリアまわり。リアエンドには格納式のウイングが備わり、状況に応じてエアブレーキとしても働く。センターの高い位置に設置される排気口も特徴的だ。
大きな開口部が設けられるリアまわり。リアエンドには格納式のウイングが備わり、状況に応じてエアブレーキとしても働く。センターの高い位置に設置される排気口も特徴的だ。
鍛造アルミホイール。サイズは、フロントが19インチで、リアが20インチ。ブレーキは日本のアケボノ製が採用される。
鍛造アルミホイール。サイズは、フロントが19インチで、リアが20インチ。ブレーキは日本のアケボノ製が採用される。

スーパースポーツ「マクラーレンP1」が日本上陸の画像

■出力は合計916ps

パワーユニットは、737ps/7500rpmと73.4kgm/4000rpmを発生する3.8リッターV8ツインターボエンジンに、電気モーター(179ps、13.3kgm)が組み合わされるハイブリッド方式。「瞬時に最高出力を発生できるモーターがターボラグをおぎなう形で、常に最高のスロットルレスポンスと強大なパワーを提供する」というのが、マクラーレンの主張である。ステアリングホイール上に設けられた「IPAS(インスタント・パワー・アシスト・システム)ボタン」を押すことで、意図的なブースト加速を得ることも可能だ。
「現段階では開発目標値」とはいうものの、最高速度は350km/hで、0-100km/h加速に要する時間は3秒以下(マクラーレンF1は3.2秒)。同様に、0-200km/h加速は7秒以下(同9.4秒)、0-300km/h加速は17秒以下(同22秒)が想定されている。

組み合わされるトランスミッションは、デュアルクラッチ式の7段AT。パワートレイン上にはもう1枚クラッチが与えられており、そのオン・オフにより、モーターのみでの走行(Eモード)も可能。Eモードでの走行は最長10km程度だが、「市街地の走行には十分」というのがマクラーレンの弁である。一方で、速度は最高160km/hまで対応できる。そのほか、走行状態により、「ノーマル」「スポーツ」「トラック」「レース」の各走行モードが選べる。
バッテリーを使い切った場合も、プラグを使って外部電源からチャージすれば2時間で満充電に。ダッシュボード上の「チャージボタン」を押して、V8エンジンをジェネレーターとして用いることにより、急速充電(10分で満充電)も可能だ。

かような「マクラーレンP1」が実際に公道を走りだすのは、2013年9月。お膝元の英国で第1号車が納車されるのを皮切りに、世界中のオーナーに向けてデリバリーが始められる。

(webCG 関)

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