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三菱エクリプスクロスPHEV/アウトランダーPHEV

電気は楽しい! 2021.02.25 電気の力を多彩に活用 三菱の最新PHEVを味わう<AD> 三菱自動車のプラグインハイブリッド車(PHEV)は電気の使い方が多彩だ。環境対応は当然として、走りの楽しさと上質さも追求。さらにクルマ自体を“電源”としても使えるようにしている。「エクリプス クロスPHEV」と「アウトランダーPHEV」、2台の最新モデルでその世界を味わってみた。

三菱の考えるベストソリューション

2050年にカーボンニュートラルを達成する。それが国際公約となった日本では今後、国を挙げてCO2の排出削減に取り組まなければならない。

とあらば、その特効薬は電気自動車、すなわちBEVで決まりだろう――と、短絡的な論調も目にするわけだが、話はそれほど単純ではない。とりわけ電源構成がCO2排出型に寄っている日本では、電力をどう生み出し、どう振り分けるのか、そのマネジメントが重要になってくる。発電の再生可能エネルギーシフトとともにバッテリーの性能向上と低価格化を図り、さらに生産やリサイクルへの道筋を立てて、最終的にBEVへと収束するという道理がこの数年では立たないことは明白だろう。

一方で、われわれはクルマを通じて得てきた移動の自在性をどうにか保持しながら、いかに環境負荷を下げるのかを真剣に考えなければならない時にきているのも確かだ。その術(すべ)として高効率な内燃機関や、それと電気モーターとの混成、すなわちハイブリッド車(HEV)があり、ハイブリッドとBEVの短所を補い長所を伸ばすPHEVがある。

三菱がPHEVに注力する理由は、前述のような背景を踏まえたうえで、最適な効率や扱いやすい航続距離を確保でき、さらに普通のクルマとは異なる多用途性も期待できるからだろう。2013年の販売開始以来、PHEVとしてはトップセラーとなるアウトランダーPHEVは、前アクスルにエンジン&モーターを、後アクスルにもモーターを配するツインモーター4WDを採用。その駆動制御に工夫を加えてスタビリティーにもアジリティーにも作用するという三菱らしさも感じられるSUVとして、コアなファンを得ている。

このアウトランダーPHEVで得られたノウハウを生かしながら、ひと回りコンパクトかつリーズナブルに仕立てられたのがエクリプス クロスのPHEVだ。が、それは単なる廉価版という位置づけではない。見た目や使い勝手以上に、乗り比べてみると明らかに違う個性がおのおのに与えられていることが伝わってきた。

→「三菱エクリプス クロスPHEV」の詳しい情報はこちら

2020年12月の大幅改良を機に導入された「三菱エクリプス クロス」のPHEV。「アウトランダーPHEV」に続く、三菱としては2車種目のPHEVだ。
2020年12月の大幅改良を機に導入された「三菱エクリプス クロス」のPHEV。「アウトランダーPHEV」に続く、三菱としては2車種目のPHEVだ。拡大
大幅改良でスタイリングがガラリ一変。眼光鋭いデイタイムランニングライトが印象的な、より迫力あるフロントマスクとなった。
大幅改良でスタイリングがガラリ一変。眼光鋭いデイタイムランニングライトが印象的な、より迫力あるフロントマスクとなった。拡大
ボディーの全長は従来モデルよりも140mm拡大。より伸びやかなスタイリングを手にしている。
ボディーの全長は従来モデルよりも140mm拡大。より伸びやかなスタイリングを手にしている。拡大
リアウィンドウは上下2段式から1枚式に変更。L字型のリアコンビランプも合わせて、よりすっきりとしたデザインになった。
リアウィンドウは上下2段式から1枚式に変更。L字型のリアコンビランプも合わせて、よりすっきりとしたデザインになった。拡大
「アウトランダーPHEV」の国内発売は2013年1月。以来、世界各国に展開され、これまでに26万台以上が世に出たベストセラーPHEVである。
「アウトランダーPHEV」の国内発売は2013年1月。以来、世界各国に展開され、これまでに26万台以上が世に出たベストセラーPHEVである。拡大

走りながら充電できる

2020年冬にビッグマイナーチェンジを受けたエクリプス クロスは、全長を140mm延長、前後に立体感を強調したデザインになったほか、荷室の容量や前後長を拡大してより使いやすさを高めている。そしてPHEVはこの拡大したリアオーバーハング側にPCUを収めて、車内空間への影響を最小限にしている。

床下に積まれるバッテリーの容量はアウトランダーPHEVと同じ13.8kWh。ゼロからの充電時間は家庭用の200V/15A普通充電で4.5時間、出力50kW以上のチャージャーを使った急速充電では容量80%に達するまで25分となる。このほか、プラグインハイブリッドシステムのモードを「チャージ」にすれば2.4リッターエンジンを稼働させながらの充電も可能だ。

モーターの最高出力は前82PS(60kW)の後ろ95PS(70kW)、最大トルクは前137N・mの後ろ195N・m。2.4リッターガソリンエンジンはアトキンソンサイクルを採用しており、通常はシリーズハイブリッド的に発電用として稼働しながら、負荷や電池残量によっては駆動に参加しながら発電するパラレル走行モードにも対応している。ちなみにエンジンのみでの充電は、走行停止時であれば約46分で80%に達するという。

エクリプス クロスPHEVのEV走行可能距離は、WLTCモードで57.3km。エコドライブに神経を注がなくても実使用で40km超くらいの距離が見込めるはずだ。家庭の深夜電力で満充電にしておけば、日々の通勤や買い物でエンジンが稼働する場面は皆無に近いのではないだろうか。今回の試乗でも高速のインターチェンジへと向かう道すがら、大きな幹線道路でも動力性能に不満を感じることもなく、日常の大半を限りなくEV的に賄えることがわかった。当然ながら音や振動の面での利は明白で、その移動空間としての上質さこそ、ユーザーをとりこにする大きな要因でもあるだろう。

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2台とも2.4リッターエンジンとリチウムイオンバッテリー、前後各1基ずつのモーターをベースとしたプラグインハイブリッドシステムを搭載。バッテリー容量は13.8kWh。
2台とも2.4リッターエンジンとリチウムイオンバッテリー、前後各1基ずつのモーターをベースとしたプラグインハイブリッドシステムを搭載。バッテリー容量は13.8kWh。拡大
「エクリプス クロスPHEV」のダッシュボード。大幅改良によって「スマートフォン連携ナビゲーション」のスクリーンサイズが8インチに拡大されている。
「エクリプス クロスPHEV」のダッシュボード。大幅改良によって「スマートフォン連携ナビゲーション」のスクリーンサイズが8インチに拡大されている。拡大
「スマートフォン連携ナビゲーション」のスクリーンにはマップアプリなどだけでなく、車両のエネルギーフローなども映し出せる。
「スマートフォン連携ナビゲーション」のスクリーンにはマップアプリなどだけでなく、車両のエネルギーフローなども映し出せる。拡大
シフトセレクターやドライブモードセレクターは「PHEV」専用のデザイン。プラグインハイブリッドシステムの「チャージ」「キープ」「EV」モードはレバー基部のボタンで設定する。
シフトセレクターやドライブモードセレクターは「PHEV」専用のデザイン。プラグインハイブリッドシステムの「チャージ」「キープ」「EV」モードはレバー基部のボタンで設定する。拡大

まさにランエボ

エクリプス クロスのPHEVは、一部高速道の制限速度引き上げへの対応もあってか、EV走行時の最高速が135km/hに設定されている。ドライブモードや充電状態次第では高速巡航でも頻繁にエンジンがオフになるわけだが、高速道路への合流や料金所通過からの再加速などでは、さすがにエンジンの駆動力を頼りにすることもある。その際の始動時のショックやエンジン音のうなりは丁寧に抑え込まれており、低級な印象は抱かない。動力性能的に存分とは言わずとも十分な余裕が感じられる。

エクリプス クロスのPHEVにはアウトランダーPHEVと同様、駆動用バッテリーの残量をキープ、もしくはチャージするモードがあり、必要に応じてエンジンが稼働する。高速巡航での駆動力確保のためにエンジンが積極的に用いられるような場面で、並行して充電を兼ねるような使い方をすれば目的地でより多くの距離をEV走行できるようにもなるわけだ。こうやって最適な走行プランを自ら組み立てていくことも、PHEVに乗る楽しさに転化されているのだろう。

目的地のワインディングロードではこのクルマならではのロジックである、S-AWCの「ターマック」モードを堪能した。アウトランダーPHEVにもS-AWCに「スポーツ」モードが備わるが、それよりは4輪の制動コントロールも駆動力配分も明らかにハイゲインにしつけられていて、最初はその曲がりっぷりに面食らったほどだ。アクセルオンでは後輪の蹴り出しの存在感とともにグッと一気にコーナーのインを引き寄せる、その所作は往年の「ランエボ」を思い起こさせる。高い視点からは想像できない旋回感の一因は床下のバッテリーによる重心の低さもあるだろうが、そこにモーターならではの瞬発力とよりデジタライズされた緻密な駆動制御が加わると、このような動きが実現できるのかと驚かされた。

対すれば、アウトランダーPHEVのドライブフィールは鷹揚(おうよう)で車格以上にゆったりした印象だ。足さばきの滑らかさや車体の剛性感といった項目はさすがに開発年次の新しいエクリプス クロスPHEVに軍配が上がるが、そのふわりとした乗り心地が焦らず気負わずとドライバーの気持ちをいさめて穏やかにドライブさせてくれる。しかしながらいざという時のスタビリティーはしっかり確保されているし、実は意外と曲がれるクチでもあるのは、これまた4輪の駆動や制動を効果的に制御するS-AWCのおかげだろう。

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駆動方式は2モーター式の4WD。前後モーターと左右輪間の駆動力を制御する三菱独自の車両運動統合制御システム「S-AWC」によって優れたハンドリング性能と高い車両安定性を実現している。
駆動方式は2モーター式の4WD。前後モーターと左右輪間の駆動力を制御する三菱独自の車両運動統合制御システム「S-AWC」によって優れたハンドリング性能と高い車両安定性を実現している。拡大
ドライブモードの「ターマック」は「エクリプス クロス」のPHEV専用。エンジンがかかりっぱなしになり、旋回制御とアクセル操作に対するレスポンス、さらに回生ブレーキが最高レベルになる。
ドライブモードの「ターマック」は「エクリプス クロス」のPHEV専用。エンジンがかかりっぱなしになり、旋回制御とアクセル操作に対するレスポンス、さらに回生ブレーキが最高レベルになる。拡大
「エクリプス クロス」のPHEVに比べるとゆったりとした走りが特徴の「アウトランダーPHEV」。しかしながら「S-AWC」を搭載するのは同じで、スタビリティーの高さと旋回性能は、並のSUVとは一線を画す。
「エクリプス クロス」のPHEVに比べるとゆったりとした走りが特徴の「アウトランダーPHEV」。しかしながら「S-AWC」を搭載するのは同じで、スタビリティーの高さと旋回性能は、並のSUVとは一線を画す。拡大
「アウトランダーPHEV」のダッシュボード。シルバーアクセントが主張する「エクリプス クロス」と比べると落ち着いた印象を受ける。
「アウトランダーPHEV」のダッシュボード。シルバーアクセントが主張する「エクリプス クロス」と比べると落ち着いた印象を受ける。拡大
「アウトランダーPHEV」のドライブモードは「ノーマル」「ロック」「スノー」「スポーツ」の4種類。スポーツに独立したプッシュスイッチを与えているところが三菱らしい。
「アウトランダーPHEV」のドライブモードは「ノーマル」「ロック」「スノー」「スポーツ」の4種類。スポーツに独立したプッシュスイッチを与えているところが三菱らしい。拡大

使うもためるも自由自在

両車にもれなく装備されるのは四駆への造詣の深さを生かした個性的なドライバビリティーだけではない。ユーザーによっては最も肝心となるだろうそれは、電気を自在に使えることだ。

両車にはAC100V/1500Wのコンセントが車内に用意されており、特別なものを用意しなくても車中やその周辺でPCやオーディオ、照明はもちろん調理家電なども使うことができる。また、パワーコンディショナーを設置すれば、車庫におさめた車両と家とをつなげて、屋根のソーラーパネルで得た電力や安価な深夜電力などをうまく用いながら生活に必要な電力を最適にマネジメントすることが可能だ。このVtoH状態では、万一の災害等での停電時には車両から家庭に電力を供給することも可能で、一般家庭の平均的消費量であれば、満タン&満充電状態から約10日間の送電が期待できるという。

エクリプス クロスのPHEVに試乗中、6段階に調整できる回生ブレーキをうまく利かせながら箱根のターンパイクを下り切ってみたところ、大容量の電池にして約半分、距離にして22km相当の電気を得ることができた。まぁ10km以上も連続して下り坂という場面もそうそうないだろうが、ブレーキパッドを摩耗させる一方だった減速エネルギーが手応えあるプラスに転化される、このごっつぁんぶりはちょっとやみつきになりそうだ。モーターならではの制御による気持ちいい走りと、いつ何時でも運んで使える電気があるという安心感、この両得がより手ごろな値段で手に入るようになったというのは、価値のある話ではないだろうか。

(文=渡辺敏史/写真=郡大二郎)

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全長の拡大によって「エクリプス クロス」は荷室空間が拡大している。PHEV版の容量は359リッター。
全長の拡大によって「エクリプス クロス」は荷室空間が拡大している。PHEV版の容量は359リッター。拡大
荷室の側面にはAC100Vのアース付きコンセントが付いている。1500W対応なので電子レンジやドライヤー、電気ケトルなどをアウトドアで使える。
荷室の側面にはAC100Vのアース付きコンセントが付いている。1500W対応なので電子レンジやドライヤー、電気ケトルなどをアウトドアで使える。拡大
「アウトランダーPHEV」は荷室に加えてセンターコンソールボックスの後ろにもAC100V/1500Wのコンセントが備わっている。
「アウトランダーPHEV」は荷室に加えてセンターコンソールボックスの後ろにもAC100V/1500Wのコンセントが備わっている。拡大
「エクリプス クロス」が加わり、三菱のPHEVは2台態勢に。どちらの個性を選ぶのか悩ましいところだ。
「エクリプス クロス」が加わり、三菱のPHEVは2台態勢に。どちらの個性を選ぶのか悩ましいところだ。拡大
三菱エクリプス クロスP
三菱エクリプス クロスP拡大
 
三菱の最新電動SUV「エクリプス クロスPHEV」「アウトランダーPHEV」の魅力に迫るの画像拡大

車両データ

三菱エクリプス クロスP

ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4545×1805×1685mm
ホイールベース:2670mm
車重:1980kg
駆動方式:4WD
エンジン:2.4リッター直4 DOHC 16バルブ
エンジン最高出力:128PS(94kW)/4500rpm
エンジン最大トルク:199N・m(20.3kgf・m)/4500rpm
フロントモーター最高出力:82PS(60kW)
フロントモーター最大トルク:137N・m(14.0kgf・m)
リアモーター最高出力:95PS(70kW)
リアモーター最大トルク:195N・m(19.9kgf・m)
タイヤ:(前)225/55R18 98H/(後)225/55R18 98H
ハイブリッド燃料消費率:16.4km/リッター(WLTCモード)
価格:447万7000円

三菱アウトランダーPHEV Gプレミアムパッケージ
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三菱アウトランダーPHEV Gプレミアムパッケージ

ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4695×1800×1710mm
ホイールベース:2670mm
車重:1910kg
駆動方式:4WD
エンジン:2.4リッター直4 DOHC 16バルブ
エンジン最高出力:128PS(94kW)/4500rpm
エンジン最大トルク:199N・m(20.3kgf・m)/4500rpm
フロントモーター最高出力:82PS(60kW)
フロントモーター最大トルク:137N・m(14.0kgf・m)
リアモーター最高出力:95PS(70kW)
リアモーター最大トルク:195N・m(19.9kgf・m)
タイヤ:(前)225/55R18 98H/(後)225/55R18 98H
ハイブリッド燃料消費率:16.4km/リッター(WLTCモード)
価格:479万3040円