1.ヤリス クロスの人気のグレード・新車&中古車価格
ヤリス クロスとは?

ヤリス クロスとは、トヨタが開発したコンパクトSUVで、プラットフォームやパワーユニットといった基本となるメカニズムを、コンパクトハッチバックの「ヤリス」と共有しています。国内販売は2020年8月31日にスタート。パワーユニットは1.5リッターの直列3気筒エンジンと、これをベースとしたハイブリッドで、一部のグレードを除き駆動方式はFFと4WDが選択可能となっています。デビューから約5年を経てなお、街乗りからアウトドアまで幅広く対応できる車種として人気を集め続けているモデルです。
ハイブリッド車とガソリン車の価格比較
需要の大きな「Z」グレードを例に比べてみると、ハイブリッド車のほうがガソリン車よりも価格は高くなっています。それでも、ハイブリッド車の中古車市場への流通量は多く、人気の高さがうかがえます。
項目 | 新車価格 | 中古車価格 (支払総額) |
中古車在庫数 | リンク |
ハイブリッド車 | 288万円~311万円 | 168万円~396万円 | 1640件 | 中古車を探す |
ガソリン車 | 251万円~274万円 | 179万円~324万円 | 696件 | 中古車を探す |
ヤリス クロスの基本的なグレード展開としては、上述のZのほかに、「G」「X」「U」の3種類。Xグレードは装備を最小限に抑えたベーシックモデルで、Gグレードは装備がよりグレードアップしていて日常使いに適しています。Zグレードは4種類のうち最も装備が充実したモデルで、先進装備や上質な内外装が特徴です。Uグレードはサブスクリプション専用。Gグレードをベースに特別装備を加えた仕様となっています。用途や予算に応じて最適なグレードが選べます。そのほか、スポーティーなキャラクターを前面に出した「GRスポーツ」や、特別仕様車がラインナップされています。
ハイブリッド車のグレード別の価格比較
ヤリス クロスは2020年に登場して以来、まだモデルチェンジをしておらず、流通しているのは“初代”一車種です。その中古車相場をパワートレイン別(ハイブリッド/ガソリンエンジン)に「webCGの中古車検索」を使って調べてみると、結果は以下のようになります。(※支払総額の値や在庫数は2025年5月現在のもの。以下同じ)
ハイブリッド車の中古車については、Zグレードが最も多く流通していることがわかります。
項目 | 新車価格 | 中古車価格 (支払総額) |
中古車在庫数 | リンク |
Z“アドベンチャー” | 300万3000円~323万4000円 | 240万円~373万円 | 123件 | 中古車を探す |
Z | 288万7500円~311万8500円 | 168万円~396万円 | 1640件 | 中古車を探す |
G | 254万6500円~277万7500円 | 156万円~318万円 | 352件 | 中古車を探す |
X | 243万3200円~266万4200円 | 163万円~260万円 | 28件 | 中古車を探す |
GRスポーツ | 303万1600円 | 262万円~354万円 | 57件 | 中古車を探す |
U (※KINTO専用グレード) |
-- | 267万円~289万円 | 3件 | 中古車を探す |
ガソリン車のグレード別の価格比較
純ガソリンエンジン搭載車に関しても、Zグレードの流通量が最多となっています。このことからも、人気のグレードといえるでしょう。
項目 | 新車価格 | 中古車価格 (支払総額) |
中古車在庫数 | リンク |
Z“アドベンチャー” | 262万9000円~286万円 | 207万円~276万円 | 28件 | 中古車を探す |
Z | 251万3500円~274万4500円 | 179万円~324万円 | 696件 | 中古車を探す |
G | 217万2500円~240万3500円 | 168万円~295万円 | 338件 | 中古車を探す |
X | 204万6000円~227万7000円 | 163万円~264万円 | 163件 | 中古車を探す |
GRスポーツ | 264万8800円 | 228万円~302万円 | 35件 | 中古車を探す |
U (※KINTO専用グレード) |
-- | -- | -- | 在庫なし |
Zグレードが人気の理由
ヤリス クロスのZグレードがGグレードやXグレードよりも人気となっている理由としては、装備の充実度と価格とのバランスが優れている点が挙げられます。Zグレードは上位モデルらしく、LEDのヘッドランプやリアランプ、運転席の6Way電動調節機構、パノラミックビューモニターなど、日常の利便性や安全性を高めるアイテムが標準で装備されています。質感も上等で、切削光輝タイプの18インチアルミホイールや合成皮革を用いたシートが与えられており、高級感があります。
GグレードやXグレードは価格が安いぶん、やや簡素な装備が組み合わされており、購入後にそうしたものに対するニーズが生じる可能性を考えると「総合的にはZグレードがちょうどいい」と感じるユーザーが多いようです。結果的に、Zグレードは幅広い層から支持されています。
2.ヤリス クロスの各グレードの特徴
1. Zグレード

ヤリス クロスのZグレードは、同モデルのなかでは装備の充実した上級グレードと位置づけられています。LEDのヘッドランプや切削光輝の18インチアルミホイール、ピアノブラックのアッパーグリルといったスタイリッシュな外観装備に加え、運転席の6Wayパワーシートやステアリングヒーター、ナノイーXなど、車内の快適装備も豊富。シート表皮は合成皮革とツイード調ファブリックのコンビネーションです。コンパクトSUVでありながら、高い走行性能と上質な装備を兼ね備えた魅力的なモデルとして人気を集めています。
Zグレードは、どんな人におすすめ?
Zグレード ハイブリッド車とガソリン車の価格比較
項目 | 新車価格 | 中古車価格 (支払総額) |
中古車在庫数 | リンク |
ハイブリッド車 | 288万7500円~311万8500円 | 168万円~396万円 | 1640件 | 中古車を探す |
ガソリン車 | 251万3500円~274万4500円 | 179万円~324万円 | 696件 | 中古車を探す |
2. Z“アドベンチャー”

ヤリス クロスZ“アドベンチャー”は、Zグレードをベースに、よりタフでアウトドア志向のデザインと専用装備が加えられています。Zグレードが上質さと先進装備を重視しているのに対し、Z“アドベンチャー”はSUVらしい力強さと遊び心をプラスしたモデルです。
独自の装備として、専用バンパー(フロント/リア)やシルバーのルーフレール、専用シート表皮(サドルタンの合成皮革×ブラックのツイード調ファブリック)などが装着されています。Zの上質さにタフなイメージを添えたZ“アドベンチャー”は、街乗りもアウトドアも楽しみたい方にぴったりの一台といえるでしょう。
Z“アドベンチャー”の内装

Z“アドベンチャー”は、どんな人におすすめ?
ヤリス クロスZ“アドベンチャー”は、街乗りの快適さとアウトドアでの力強さを両立させたい方におすすめです。スタイリッシュでタフなデザインは個性を演出したい人にぴったりで、キャンプやレジャーなどアクティブなライフスタイルを楽しむ方に最適です。Zグレードの先進装備や快適性はそのままに、専用装備によって存在感がアップ。機能性とデザイン性の両方を求める人に向いています。家族でも一人でも楽しめる万能なモデルです。
Z“アドベンチャー” ハイブリッド車とガソリン車の価格比較
項目 | 新車価格 | 中古車価格 (支払総額) |
中古車在庫数 | リンク |
ハイブリッド車 | 300万3000円~323万4000円 | 240万円~373万円 | 123件 | 中古車を探す |
ガソリン車 | 262万9000円~286万円 | 207万円~276万円 | 28件 | 中古車を探す |
3. Gグレード

ヤリス クロスGグレードは、上位のZグレードと下位のXグレードの中間に位置するバランスのとれたモデルです。Zグレードに比べると装備はやや控えめですが、価格が抑えられており、コストパフォーマンスに優れています。例えばZでは標準となる18インチアルミホイールや合成皮革を用いたシート、フルLEDヘッドランプなどはGには装備されていませんが(Gではそれぞれ、16インチアルミホイール/上級ファブリック/ハロゲンヘッドランプ)、基本的な安全装備や快適機能はしっかり搭載されています。
一方で、Xグレードよりも内外装の質感が高く、本革巻きのステアリングホイールや3分割式のリアシートが標準で備わっています。燃費性能や走行性能はどのグレードも同様で、日常の使い勝手に大きな差はありません。Gグレードは「価格と装備のバランスを重視したい」という方に最適で、Zグレードほどの豪華さは不要、でもXグレードでは物足りないという方には理想的な選択肢といえます。
Gグレードは、どんな人におすすめ?
価格を重視しつつ信頼性のあるクルマに乗りたい方におすすめです。シンプルな装備で十分と考える方や、初めてクルマを購入する若い世代、またはセカンドカーとしてコストを抑えたい方にぴったりです。必要最低限の安全機能や走行性能はしっかり備わっており、日常の通勤・買い物に十分対応可能です。維持費や購入費を抑えながらも、安心して長く乗れるクルマです。
Gグレード ハイブリッド車とガソリン車の価格比較
項目 | 新車価格 | 中古車価格 (支払総額) |
中古車在庫数 | リンク |
ハイブリッド車 | 254万6500円~277万7500円 | 156万円~318万円 | 352件 | 中古車を探す |
ガソリン車 | 217万2500円~240万3500円 | 168万円~295万円 | 338件 | 中古車を探す |
4. Xグレード

シリーズの中で最も価格が抑えられたエントリーモデルで、初めてのSUVや経済性を重視する方に特に人気です。ZグレードやGグレードと比べると、内外装や装備にシンプルさがありますが、基本性能や走行性能は同様で、ハイブリッド車なら30.8km/リッター(WLTCモード)と、ラインナップで一番の燃費性能を実現しています。LEDヘッドランプやアルミホイールなど上位グレードに標準化されているアイテムは備わりませんが、必要最低限の装備はしっかりと搭載されており、価格を抑えつつも安心して使える仕様になっています。
Xグレードでは初期費用を抑えることができ、維持費もリーズナブルです。Zグレードのような豪華さや、Gグレードの快適装備は不要という方にとって、Xグレードは「必要なものだけに絞った合理的な選択」といえます。コストを重視しながらも、トヨタならではの信頼性を享受できるのが大きな魅力です。
Xグレードは、どんな人におすすめ?
価格を重視しつつ信頼性のあるクルマに乗りたい方におすすめです。シンプルな装備で十分と考える方や、初めてクルマを購入する若い世代、またはセカンドカーとしてコストを抑えたい方にぴったりです。必要最低限の安全機能や走行性能はしっかり備わっており、日常の通勤・買い物に十分対応可能です。維持費や購入費を抑えながらも、安心して長く乗れる一台です。
Xグレード ハイブリッド車とガソリン車の価格比較
Xグレード同士でハイブリッド車とガソリン車を比べてみると、新車ではハイブリッド車のほうが38万7200円高という価格設定。中古車では、同じくらいの価格帯となっています。
項目 | 新車価格 | 中古車価格 (支払総額) |
中古車在庫数 | リンク |
ハイブリッド車 | 243万3200円~266万4200円 | 163万円~260万円 | 28件 | 中古車を探す |
ガソリン車 | 204万6000円~227万7000円 | 163万円~264万円 | 163件 | 中古車を探す |
5. GRスポーツ

ヤリス クロスGRスポーツは、トヨタがモータースポーツ活動で得た知見を生かし、よりスポーティーな走りと個性的なデザインを追求したモデルです。専用サスペンションや電動パワーステアリング制御の最適化などにより、ダイレクトで安定感のあるハンドリングを実現しています。
フロア下やロアバックにブレースを追加することでボディー剛性も高められており、ワインディングロードや高速道路での安心感が向上しています。デザイン面では、専用のフロントグリルやフォグランプベゼル、リアディフューザーが採用され、精悍(せいかん)でアグレッシブな印象を与えます。18インチ専用アルミホイールやGRエンブレムもスポーツモデルならではの存在感を演出。内装にもGR専用のスポーティーシートや本革巻きステアリング、アルミペダルが装備され、運転中の高揚感を引き立てます。
その一方で、先進安全装備や快適機能も充実しており、日常使いで大きな満足を得ることができます。価格はやや高めですが、走りの楽しさとデザイン性を重視する方には、その価値を実感できる一台です。街なかからアウトドア、スポーツ走行まで幅広く楽しめるモデルとして高い魅力を備えています。
GRスポーツの内装・外装



webCG Moviesでヤリス クロスGRスポーツのイメージ映像を見る
出典:webCG MoviesGRスポーツは、どんな人におすすめ?
日常の使い勝手に加え、スポーティーな走りや個性的なデザインを求める方におすすめです。ボディー剛性が高められ、ハンドリングが向上しているため、運転が好きでドライブを楽しみたい人にぴったり。また、GR専用の精悍な外観や内装は、他のグレードとは一線を画し、所有する喜びを感じたい方にも向いています。街乗りはもちろん、高速道路やワインディングロードでも満足できることでしょう。
GRスポーツ ハイブリッド車とガソリン車の価格比較
項目 | 新車価格 | 中古車価格 (支払総額) |
中古車在庫数 | リンク |
ハイブリッド車 | 303万1600円 | 262万円~354万円 | 57件 | 中古車を探す |
ガソリン車 | 264万8800円 | 228万円~302万円 | 35件 | 中古車を探す |
6. Uグレード
ヤリス クロスUグレードは、KINTOのサブスクリプションサービス「KINTO Unlimited」で提供される、トヨタとのコラボレーショングレードです。必要最低限の装備に絞り込みつつ、コストパフォーマンスを最優先にしたモデルで、Zグレードをはじめとする一般的なグレードと比べると装飾や機能の内容は控えめではありますが、そのぶん導入コストと維持費が大幅に抑えられています。
例えば、Zグレードには18インチのホイールやフルLEDタイプのランプ類、合成皮革+ツイード調ファブリックシートなどが標準装備されており、それらはUグレードには備わりませんが、オートエアコンのほか、Toyota Safety Senseなどの基本的な安全装備はしっかり搭載されており、信頼性と実用性を両立しています。
日常の業務用途や社用車として、無駄を省いて効率を重視する使い方に最適なグレードであり、コストを抑えたい個人ユーザーにとっても魅力的な選択肢となり得ます。
Uグレードは、どんな人におすすめ?
コストを重視する方や、シンプルな装備で十分と考える方におすすめです。特に社用車や営業車としての使用を想定している法人ユーザーに最適で、燃費や信頼性の高さを生かしながら、初期費用と維持費を抑えることができます。また、個人でも「余計な装備はいらない」「必要最低限で十分」と考える実用重視の方に向いています。
Uグレード ハイブリッド車とガソリン車の価格比較
項目 | 新車価格 | 中古車価格 (支払総額) |
中古車在庫数 | リンク |
ハイブリッド車 | -- | 264万円~289万円 | 3件 | 中古車を探す |
ガソリン車 | -- | -- | 0件 | 在庫なし |
7. Z“ウルバーノ”(特別仕様車)

ヤリス クロスのZ“ウルバーノ”は、都会的でスポーティーなヤリス クロスを、選び抜いたブラックのアイテムで一層鮮明にコーディネートしたという特別仕様車です。車名のウルバーノ(URBANO)はイタリア語で、「都会的な、洗練された」を意味しています。
トヨタマークやアウトサイドドアハンドル、グロスブラックのアルミホイールなどがブラック仕立てとなるほか、“URBANO”のロゴをあしらったフェンダーエンブレムやドアミラーステッカーなどが、ディーラーオプションとして用意されます。
Z“ウルバーノ”の外装


ヤリス クロスZ“ウルバーノ”のオフィシャル動画
出典:トヨタ YouTubeショールーム「Z“ウルバーノ”」はどんな人におすすめ?
都会的で洗練されたデザインを求める方におすすめできます。ブラックを基調とした外装と上質感のある内装は、ファッションやライフスタイルにこだわる方にぴったり。標準装備でスタイリッシュなツートンカラーや専用ホイールが手に入り、他のクルマと差をつけたい方に最適です。また、Zグレードと同等の快適性や安全装備も備えており、日常使いでも安心。デザインと実用性の両方を重視する方に向いています。
「Z“ウルバーノ”」のハイブリッド車とガソリン車の価格比較
項目 | 新車価格 | 中古車価格 (支払総額) |
中古車在庫数 | リンク |
ハイブリッド車 | 299万7500円~322万8500円 | -- | 0件 | 在庫なし |
ガソリン車 | 262万3500円~285万4500円 | -- | 0件 | 在庫なし |
満足できるのは、どのグレード? 選び方を専門家に聞いてみた
特別仕様車も含め、個性の異なるグレードを6つもラインナップし、その多くでハイブリッド車とガソリン車を設定。さらに、駆動方式もFFと4WDが用意されるトヨタ・ヤリス クロス。好みや使い方に合わせて選べる点はうれしいものの、それゆえに迷ってしまう方も少なくないはずです。
どんな人がどんなグレードを購入すると最も大きな満足が得られるのか、“その道のプロ”に、選び方のポイントを聞いてみました。

カーライフ・ジャーナリスト 渡辺陽一郎さんからのアドバイス
ヤリス クロスのパワーユニットは1.5リッター直列3気筒のガソリンエンジンと、それをベースとするハイブリッドで、駆動方式は前輪駆動の2WD(FF)と4WDに大別されます。これを基本に、仕様・装備の異なる数種類のグレードが設定されています。
まずはグレードを選びましょう。ハイブリッドのUは、サブスクリプションサービス(定額制カーリース)のKINTO専用グレードで、KINTOでは契約期間満了時に車両を必ず返却することになっていて買い取りができないため、購入の候補からは外します。
最も安価なXは、法人やレンタカーなどを意識した低価格グレード。ヘッドランプはハロゲンタイプで、LED式のものはオプションでも装着できません。アルミホイールなど人気の装備も付きませんので、やや推奨しにくい仕様です。
そうなると、おすすめできるグレードとなるのは中級のG。ハイブリッドGの場合、ハイブリッドXに11万3300円を加えると、アルミホイールや本革巻きステアリングホイール、ETC2.0、上級シート表皮などが加わります。プラスされる装備の換算額も約11万円なので、ハイブリッドGが特に割安とはいえないものの、需要の多い装備が採用されています。ハイブリッド車、ガソリンエンジン車ともに、「Gを選び、Xには用意されないフルLEDヘッドランプや、後方の並走車両を検知できる安全装備などをオプション装着する」という買い方は、お得であるといえます。
上級装備を充実させたい方は、Zを選びましょう。ハイブリッドの場合、Zの価格はGよりも34万1000円高いのですが、Gではオプションになる前述のLEDヘッドランプや安全装備が標準となっており、ステアリングヒーター/シートヒーターなども加わります。これらを価格に換算すると36万円相当ですから、装備を充実させたいユーザーには、Zは割安な選択肢になります。
逆に、Z“アドベンチャー”やGRスポーツは、機能と価格のバランスから割高なグレードになりますので、買い得感という観点での推奨グレードは、GかZといえます。
Gを選ぶ場合、ハイブリッド車の価格はガソリンエンジン車よりも37万4000円高です。購入時の税額は約9万円安く、実質的な価格差は約28万円に縮まります。この実質価格差は、8万~9万kmを走ると、燃料代の節約で取り戻すことができる。さらにハイブリッド車は、動力性能にも余裕があり、3気筒エンジンのノイズもマイルドになるため、予算に余裕があるならばハイブリッドのGかZを選びたいところです。
3.ヤリス クロスに関するよくある質問
Q.ヤリス クロスの燃費はどのくらいですか?
ヤリス クロスの燃費は、パワートレインによって異なります。総じて優れているハイブリッドのFF車の場合で最高30.8km/リッター(WLTCモード値。以下同じ)。ハイブリッド車については、最もスポーティーな、つまり燃費においては不利なGRスポーツでも25.0km/リッターを記録します。ガソリン車については、FF車が17.6km~19.8km/リッター。4WD車では17.1km~18.4km/リッターとなっています。
Q.ヤリス クロスはファミリーカーとして使えますか?
ヤリス クロスは5人乗りで、後席のスペースや荷室容量も十分。日常使いから週末のレジャーまで対応できることでしょう。コンパクトながらもSUVらしいゆとりがあり、チャイルドシートの取り付け作業も苦になりません。特にハイブリッド車は静粛性が高く、小さなお子さまがいる家庭にも向いているといえます。
Q.ヤリス クロスとライズ、どちらを選ぶべき?
トヨタのヤリス クロスとライズは、どちらもコンパクトSUVであるため、よく比較されます。ともにコンパクトとはいうものの、ボディーサイズはライズのほうが小さく、最高回転半径も小さいので、取り回しのよさを優先するならライズがベターという面があります。ハイブリッド車、ガソリン車ともに、燃費値に大きな差はありませんが、ライズについてはハイブリッド車の駆動方式がFFのみとなるため、「ハイブリッドの4WD車」にこだわる方は、ヤリス クロス一択となります。価格帯は、ヤリス クロスのほうが上。予算に合わせて選ぶことになるでしょう。
4.新車・登録済未使用車・中古車の違い
クルマを購入するにあたっては、新車/登録済未使用車/中古車のなかから選ぶことになります。それぞれの特徴をよく知ったうえで、ご自身の予算と希望する納期、その他のこだわりのポイントに合うものを選ぶとよいでしょう。ヤリス クロスに関しても、それは同じ。ここで、これら3種のメリットとデメリットをチェックしてみましょう。
項目 | 新車 | 登録未使用車 | 中古車 |
所有履歴 | なし | 登録済みだが実質未使用 | 過去に所有者あり |
走行距離 | ほぼ0km | 数km~数十km程度 (わずかな移動のみ) |
数千km~数万km以上 |
仕様・装備の 自由度 |
高い (自由に選択可能) |
低い (在庫車から選択) |
低い |
価格 | 高め | 新車より安いのが一般的 | 程度に応じて安価になる |
保証の内容 | 最大限のメーカー保証 が付帯できる |
メーカー保証あり (短い場合も) |
状態による (保証なしもあり) |
納期 | 長期にわたることがある | 登録済みのため比較的短い | 即納可能な場合も多々ある |
新車のメリット・デメリット
新車とは、つまり新品のこと。あなたが最初の注文者であり、メーカーの工場から手元に届くまで、まだ誰にも所有されていないクルマです。当然、走行距離は“ほぼ0km”。注文に際し、グレードやオプションを自由に選べるのが魅力です。特に値引きをされない限り、価格は高めになりますが、きれいなクルマに安心して長く乗りたい人にとっては、最も望ましい選択肢になります。
登録済未使用車のメリット・デメリット
登録済未使用車とは、その呼び名のとおり「(自動車検査登録制度上は)すでに登録されているが、ディーラーからエンドユーザーには渡っておらず、まだ路上で使用されていないクルマ」です。つまり、走行距離もごくわずか。実質的に新車と同様の状態でありながら、価格が新車よりも安く設定される傾向にあるのが魅力です。デメリットとしては、すでにオーダー済みの車両であるため、オプションやボディーカラーの選択ができない点が挙げられます。
中古車のメリット・デメリット
過去にあなた以外の人が所有・使用していたクルマです。走行距離や年式、使用状態によって価格や品質に差が出てきます。なかには趣味性・希少性の観点から高価になっているものもありますが、基本的には新車や登録済未使用車に対しては安く、選択肢も豊富になります。ただし「使用済み」であるがゆえの劣化や故障のリスクはつきもの。購入に際しては、価格だけでなく、車両の状態や整備履歴をしっかり確認することが重要です。予算に合わせて、自らの知識や選択眼で賢く選びたい人に向いているといえるでしょう。
5.まとめ
- ヤリス クロスは2020年8月に発売されたトヨタのコンパクトSUVで、近年のSUVブームもあるなか、使い勝手のいいコンパクトサイズと、優れたユーティリティーで人気を集めている。
- グレードの多彩さもヤリス クロスの魅力のひとつ。グレード展開は特別仕様車やサブスクリプションサービス専用モデルも含めて6種類あり、パワートレイン(ハイブリッドまたはガソリンエンジン)、駆動方式(FFまたは4WD)の組み合わせもさまざまなので、理想に近い一台を選ぶことができる。
- 「webCGの中古車検索」によれば、最も多く流通しているグレードは、装備充実の上級グレード「Z」で、ハイブリッド車では7割以上を占める。母数が多く価格帯も幅広いので、狙い目のグレードともいえる。なお、ヤリス クロスの主要価格帯は、新車と中古車含めて100万円台後半から300万円台の半ばまでとなっている。
グレード展開が幅広く、総じて価格がリーズナブルなトヨタのコンパクトSUV「ヤリス クロス」は、それゆえ市場では大人気のモデルとなっています。中古車の流通量も豊富ですから、新車にこだわるのでなければ、ニーズに合った個体をより安価に手に入れることも期待できます。ぜひ、webCGの中古車検索もご活用ください。
普段の通勤や買い物などの街乗りはもちろん、週末のドライブやアウトドアなど幅広いシーンで活躍できるグレードであり、アクティブなライフスタイルを送る方におすすめです。先進の安全装備や上質な内装、使い勝手の良い荷室なども用意されているため、小さなお子さまのいるファミリーや、快適性を求めるシニア層にも適しています。幅広い世代にフィットする一台です。