クルマの売却や乗り換えを検討する際に、「できることなら個人情報をサイトに登録することなくクルマの買取金額が知りたい」と考える方は、多いのではないでしょうか?
しかし、「クルマの正確な買取金額」を知るためには実際に所有車両を査定してもらう必要があり、そのためには個人情報の登録・提出が必須となります。ただし、「クルマの買取相場」であれば、個人情報なしの匿名で調べる方法があります。では、具体的にどのようなサービスがあるのでしょうか? webCGがおすすめするシミュレーションサイトを紹介しますので、ぜひご参照ください。買取相場の表示イメージも、あわせてご覧に入れます。
※webCG「車買取店 おすすめ人気ランキング2025」より
1.車買取相場データベース

出典:車買取相場データベース
- 迅速な相場情報の提供:メーカー、車種、年式、走行距離など売却したいクルマの情報を選択するだけで、わずか数秒後には相場のリポートが表示されます。
- 相場の予測精度が高い: 現在の相場のみならず、1年後から3年後までの相場予測や買取相場の推移グラフも提示。使いやすさと精度の高さが大きな魅力であるとされています。
買取相場の表示イメージ

年式、走行距離、グレード、カラーなどを入力すると、現在の相場が表示されます。その下には買取相場の変化が半年ごとに書かれており、売買タイミングの参考になります。

また「買取相場精度」を高めると、より詳細な算出が可能になります。特に人気車種においては、グレードやボディーカラーの違いによって買取価格が大きく異なるため、あらかじめ把握しておくと査定時の交渉を有利に進めることができます。

出典:車買取相場データベース
「買取相場推移予想グラフ」は、300万件以上の車の売買データをもとに、AIと統計の技術を使って買取価格の予測を行うグラフです。このグラフを見ることで、クルマの価値が時間とともにどのように変わっていくかがわかり、いつ売れば一番お得かを判断する手助けになります。
2.ナビクル「買取・下取り相場」

出典:ナビクル「買取・下取り相場」
ページ内の「車の買取・下取り相場を調べる」の枠から希望のメーカーと車種を選択してください。オレンジ色のボタンの「愛車の買取価格を見積もる」を押すと一括査定(こちらは個人情報の登録が必要)に進みますのでご注意ください。
- 相場の推移が一目でわかる:「過去の相場情報」と「将来の相場予測」を含むグラフを表示。自分のクルマの査定額が変動する様子を容易に把握できます。
- ディーラーの下取り相場も比較可能:売却先を検討する際に、ディーラーでの下取り価格も確認可能。つまり、さまざま売却先を検討し、迷っている人に便利です。
買取相場の表示イメージ

車種を選択すると、買取相場と下取り相場が表示されます。複数社査定した顧客データを元に、不特定の車種における査定最高額と下取り価格の差額平均額を算出しています。また愛車の年式・グレード・購入年月・走行距離を設定することで、より精度を高めることができます。

出典:ナビクル「買取・下取り相場」
買取・下取り相場の推移グラフと相場表では、2ヶ月毎に現在・過去・未来の相場を確認することができます。
「買取相場」を確認したら、一括査定で「買取金額」を確認してみよう
ナビクルはwebCGの車一括査定サイトランキングで3位にランクイン。その特徴をカーライフ・ジャーナリスト 渡辺陽一郎さんに聞いてみました。
3.カーセンサー「ネット車査定シミュレーション」

カーセンサー「ネット車査定シミュレーション」
ページ内の「メーカー・車種・グレード」の枠から希望のメーカーと車種を選択してください。オレンジ色のボタンの「相場を見る」を押すと結果が表示されます。
- 平均買取相場額が分かる:「グレード別」「年式別」「走行距離別」を表示。自分のクルマの査定額がおおよそわかるようになります。
- 査定推移グラフで価値の変化がわかる:「3年落ち」「5年落ち」「7年落ち」の買取・査定相場の推移グラフを表示。また売り時の解説もあるため、タイミングを判断する上でも有効です。
買取相場の表示イメージ

結果を見ると、買取相場額と査定満足度の平均を確認することができます。

カーセンサー独自のロジックにより算出された「3年落ち」「5年落ち」「7年落ち」の買取・査定相場の推移グラフが表示されます。また年式による違いなど詳しく表示さrています。

クルマの売り取り時を見極めるコツや高額査定が期待できる時期を確認できます。
カーセンサー「ネット車査定シミュレーション」
「買取相場」を確認したら、一括査定で「買取金額」を確認してみよう
カーセンサーはwebCGの車一括査定サイトランキングで1位にランクイン。そのサービスの特徴をカーライフ・ジャーナリスト 渡辺陽一郎さんに聞いてみました。

カーライフ・ジャーナリスト 渡辺陽一郎さんからのコメント
カーセンサーの一括査定サービスのメリットは、最大査定数が30社に達することです。今はさまざまな買取店があり、それぞれが異なるニーズと基準に基づいて査定しています。そうなると、売却したい車両のカテゴリーや車種に強い魅力を感じてくれる買取店の査定が受けられた場合には、査定額も高まります。なるべく多くの査定を受けられることが、高値で売却するためのコツなのです。
またカーセンサーであれば、提携している買取店のなかから、実際に査定してほしい相手を選べる選択機能も備わっています。好みの買取店がある場合は、積極的に選択することも可能です。これは効率を追求した一括査定サイトと、自分で売却する買取店を見つける方法の「いいとこ取り」ともいえるでしょう。つまりカーセンサーは、いろいろな売却方法を自分で選択したいユーザーにも適しています。
このほかカーセンサーでは、連絡方法について電話とメールを選ぶことができ、なおかつ連絡時間を指定できることも特徴です。多忙なユーザーにもピッタリなサービスを提供しています。
4.ネクステージ「LINEで車査定」

- 情報の入力が手間いらず:車種、年式、走行距離、カラー、グレード、事故歴などの情報を入力するだけで、簡易的な査定結果がわかります。
- LINEの“友だち登録”が必要: LINEでの手続きが求められます。ただし、本名や住所などの個人情報は不要です。
- 迅速な対応: 実際に査定するスタッフが対応。すぐに査定結果がわかります。
買取相場の表示イメージ

車名、グレード、年式、カラー、走行距離、事故歴、居住地、さらにアピールしたいポイントを入力します。クルマの内装・外装の写真を添付すると、より正確な金額を教えてもらえます。
「買取相場」を確認したら、そのまま「買取金額」を確認してみよう
ネクステージはwebCGの車買取店のランキングで3位にランクイン。その特徴をカーライフ・ジャーナリスト 渡辺陽一郎さんに聞いてみました。

カーライフ・ジャーナリスト 渡辺陽一郎さんからのコメント
ネクステージの特徴は、中古車を大量に展示/販売する大型店や専門店を全国的に展開していることです。そのために買い取った車両をそのまま自社の大型店や専門店で販売できます。このようなダイレクト販売方式により、中間マージンなどと呼ばれる中古車流通のためのコストが削減され、ユーザーの車両を買い取るときの金額を高められます。
そして査定終了後には、査定額の有効期限、自動車税などの還付金の有無、引き渡し場所などを提示します。契約後の減額などはありません。
査定に際しては、古物商の許可を得たスタッフが、「行商従業者証」を必ず提示します。査定するときにはシートカバー、ハンドルカバー、足マットなどを使用して、売却する愛車が汚れたりするのを防ぎます。
以上のようにネクステージは、愛車を高値で売却できて、なおかつ車両を丁寧に扱ってほしい、安心感の高い売却をしたいユーザーにピッタリです。
5.ガリバー「中古車買取相場」

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実績に基づく相場情報の提供:自社で収集したデータを提供しているため、実際の相場に近い情報が得られます。
- 査定依頼へのスムーズな移行:相場金額を確認し売却を決めた場合、個人情報を追加入力して査定依頼へとスムーズに進めることができます。(詳しくは以下のキャプチャーをご覧ください)
買取相場の表示イメージ

ガリバーの査定実績の中で過去約6ヶ月間の最低額と最高額であるため、最低金額と最高金額の差に大きな開きがあります。

ガリバーの場合、「走行距離」に注目した相場一覧が掲載されており、愛車の距離と比較すると買取価格の目安になります。
「買取相場」を確認したら、そのまま「買取金額」を確認してみよう
ガリバーはwebCGの車買取店のランキングで1位にランクイン。その特徴をカーライフ・ジャーナリスト 渡辺陽一郎さんに聞いてみました。

カーライフ・ジャーナリスト 渡辺陽一郎さんからのコメント
ガリバーは1994年に創業しており、買取店のネットワークとしては、先駆け的な存在です。それまでの買い取りは、主に新車の販売店などが下取りのかたちで行っていました。しかしガリバーは買取店のビジネスを確立させ“愛車を高く売る手段”をユーザーの間に広めました。
つまり、ガリバーは買取店の老舗的な存在であるだけに、ネットワークも強力。全国に約460店舗を展開しています。スタッフの数も多く、多忙で店舗まで出向く時間を取れないユーザーに対しては、出張して査定を行うことも可能です。
全国に約460店舗を展開するだけあって、ガリバーは取引台数も多く、累計では500万台を軽く超えています。それだけに買取額も、市場価値に合った正確な金額になっています。今では当然ですが、査定は無料で行い、名義変更の費用もかかりません。便利で、なおかつ安心感の高い売却を行いたいユーザーに適しています。
6.ズバット車買取「中古車の査定・買取相場」

- 「相場予想」と「アドバイス情報」の提供:半年後の買取相場が予想してもらえるうえ、査定スタッフのアドバイスが無料で受けられるので、売却の判断をする際に役立ちます。
- 査定依頼へのスムーズな移行:相場を検討して売却を決意した場合、個人情報を追加入力して査定依頼へとスムーズに進むことができます。
買取相場の表示イメージ

車種を選択すると、買取相場と下取り相場が表示されます。年式や走行距離などは指定されているため、詳細な条件は設定されておりません。

ズバット車買取の相場シミュレーションには『現役査定士が教える!「プリウス」査定時のチェックポイント』があります。クルマ販売店のスタッフが車種ごとに査定のポイントを教えてくれるので売買時の参考になります。

またグレードごとに一括査定時の差額についても算出されています。住まいの地域や車種によっては査定額が変わることもあるため参考にしておくと良いでしょう。
7.ダイハツ東京販売「AIコンシェルジュ ひかりちゃん」

- AI技術によるチャットでの査定が可能:バーチャル社員のひかるちゃんに、売却したいクルマのメーカー名、車種、年式、駆動、グレード、カラー、走行距離、車検満了日などを伝えると買取相場が通知されます。
- 同サービスの注意点:査定金額には、キズや事故修復歴などの条件が反映されません。実車の査定とは金額が異なる可能性があるため、あくまで参考価格となります。
買取相場の表示イメージ

質問に対して愛車の条件を返答していきます。

愛車のメーカー、車種、年式、駆動、グレード、カラー、走行距離、車検の時期など詳細条件回答すると相場がわかります。詳細条件の入力項目としては他のシミュレーションサイトよりも多く設定されており精度の高さを期待させます。
8.cars「AI査定」

出典:cars「AI査定」
- 変動する中古車市場の売買データを常に自動更新してAIが対象車両の価格相場を自動算出。
- 30秒査定・会員登録ナシ・個人情報不要で、マイカーの参考価格を手軽に調べることができる。
買取相場の表示イメージ

車種、グレード、初度登録年月、カラー、走行距離などの情報を入力するだけで相場が表示されます。ただし、価格情報以外の情報はないため、大まかな相場感を手早く把握したい方におすすめです。
出典:cars「AI査定」
9.トヨタ「下取り参考価格シミュレーション」

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リアルな下取り参考価格がわかる:トヨタディーラーでの下取り価格を教えてもらえます。
- 同サービスの注意点:示される価格は“下取りの相場価格”であり、車買取店で売却する場合に比べ低い金額になりがちです。また、走行距離が考慮されないため、実際のクルマの状態によっては、シミュレーションで表示された金額と大きく異なってしまう場合があります。表示金額はあくまで「参考価格」としてご参照ください。
買取相場の表示イメージ

トヨタのシミュレーションサイトですが、他のメーカーの車種も判定してくれます。愛車のメーカー、車種、年式、グレード、主な仕様など詳細条件を回答すると相場がわかります。
10.グーネット買取

出典:グーネット買取
- 綿密な相場分析と予測:約30万台の分析データをもとに、現在の相場を算出。半年後の相場予測も行います。
- 将来の売却検討者向け情報:今すぐ売りたい人だけでなく、もうしばらくたってからクルマを売ることを検討している人にも役立つ情報が提供されます。
- 買取強化店舗の一覧提供:売却を検討する際には、住まいの近くにある買取強化店舗に個別に依頼することも可能です。
買取相場の表示イメージ

査定相場のおおよその金額がわかります。上記の通り、最低と最高金額に大きな開きがあるため、こちらのサイトでは見積もり依頼までを行わないと詳細がわかりません。

ただし、グーネットではグレード別の買取相場一覧が掲載されており、愛車のグレードと比べるとおおよその相場がわかります。
出典:グーネット買取
「買取相場」を確認したら、一括査定で「買取金額」を確認してみよう

MOTAはwebCGの車一括査定サイトランキングで2位にランクイン。その特徴をカーライフ・ジャーナリスト 渡辺陽一郎さんに聞いてみました。

カーライフ・ジャーナリスト 渡辺陽一郎さんからのコメント
MOTAの車買取サービスは、最大査定数を20社としています。そして買取店を「高額査定を行った3社」に絞るため、商談回数も少なく抑えられます。ユーザーにとって煩わしさが解消され、時間の節約にもなります。つまりMOTAは、高額で買い取る会社だけを相手にして、短時間で効率の良い商談をしたいユーザーにも適しています。
基本的には買取店を高額査定の3社に絞りますが、4社目を追加することも可能です。必ずしも3社に限定するわけではありません。ユーザーの希望に合わせる自由度も持たせています。
またMOTAのサービスでは、提携している査定店舗数が957店と多く、さまざまな買取店から、好条件の査定を受けることが可能です。連絡手段は、電話とウェブサイトで行われ、申し込んだ翌日の18時には査定額がわかります。ウェブサイトを使って査定額を確認することも可能ですから、夜間などの空いた時間に査定額のチェックや検討をしたいユーザーにも適しています、MOTAは多忙なユーザーを含めて、効率を重視する売却にも適しています。
買取金額の査定に個人情報の登録が必要な理由
これまでお伝えしてきたとおり、個人情報の登録をせずとも買取相場を知ることは可能です。では、より正確な買取金額を知るために個人情報の提供が必要なのはなぜでしょうか? その理由について説明します。
その1.実際にクルマの状態を確認するため
正確な査定を行うためには、査定の日時を決めて、クルマの状態を実際に確認する必要があります。そのため、査定を依頼する際に、依頼者の住所や電話番号といった個人情報を業者に伝える必要があります。
- 年式:クルマの買取価格は、新しいほど高くなるもの。つまり先々代よりも先代が、先代よりも現行型が高くなる傾向があります。
- 走行距離:クルマの走行距離が長いほど、買取価格は安くなる。平均より多い場合、買取価格は低くなってしまいます。
- ボディーカラー:車体色が白または黒のクルマは、より高値で取引される傾向があります。
- 修復歴・ダメージ:事故歴の有無のほか、外装の傷や内装の破れなどは査定額を下げる要因となります。
- 内装のキズや汚れ、におい:インテリアの清潔さも査定額に影響します。においも決め手のひとつです。
- 標準の装備・オプション:査定額には、もとから備わっていた純正の部品が漏れなくそろっているかどうか、さらにオプション装備の内容も影響します。
- 説明書などの書類の有無:これまでのオーナーがクルマをどのように扱ってきたかを示す記録も重要です。
その2.地域がわかれば査定を速やかに行える
買取業者にとってはクルマの所有者がどこに住んでいるかは重要です。これは、対応可能な店舗や出張査定にかかる時間を把握するためです。また、地域の特性に応じた査定をするためでもあります。例えば、雪が多い地域などでは、4WD車が高く売れる傾向があるなどです。
その3.クルマの売買を行うことが前提
買取業者側の立場としては、「査定額だけ知りたいという申し込みへの対応は減らしたい」という考えがあります。なぜなら査定にはコストがかかるため、売買につながらないと利益が出ないからです。
ただし、査定を申し込んだからといって必ずクルマを売らなければならないわけではありません。最終的に売却を断ることはもちろん可能ですが、良識の範囲内で取引することが大切です。
※webCG「車買取店 おすすめ人気ランキング2025」より
まとめ
- 個人情報を提出することなくクルマの査定・買取相場を知ることは可能である。
- 「クルマの買取相場」を教えてくれるサービスは、査定のプロが応じるものからAI技術を駆使したものまでさまざまあり、いずれも売却金額を把握する参考になる。
- 買取相場の金額はあくまで相場であり、実際の買取金額とは異なる可能性がある。
本記事では、クルマの買取相場を、個人情報の提供なし・匿名で調べる方法を紹介しました。ただし、それにより算出される金額はあくまで相場であって、実際の買取価格ではありません。金額の正確性ということでは、実際に査定を受けるのがベストです。webCGでは車一括査定のランキングも公開していますので、ぜひ参考にしてください。
カーライフ・ジャーナリスト 渡辺陽一郎さんからのコメント
ナビクルでは、申し込みを行った後で、すぐに買い取りの概算価格がわかります。この金額は、一定の幅を持たせた相場になりますから、その後で通知される個別の買取店による自分の車両の査定額と照合できます。つまり、自分の車両の価値が、相場のなかで、どのあたりに位置づけられるかが客観的にわかるのです。従ってナビクルは、相場と自車の価値を多角的かつ正確に知りたいユーザーに適しているといえます。
また査定業者としての利用実績は、業界でトップとされています。JPUC(一般社団法人日本自動車購入協会)にも加盟しているため、安心感も高いです。ナビクルでは、JPUCによるウェブサイトの監修も受けています。
このようにナビクルは、一般的な相場を把握したうえで所有車の買取価格がわかるということも含めて、安心感を持ちながら売却したいユーザーにピッタリでしょう。