トヨタの「プロボックス/サクシード」大幅改良

2014.08.06 自動車ニュース
「トヨタ・プロボックス」(右)および「サクシード」(左)と、チーフエンジニアを務めた金村善彦氏。
「トヨタ・プロボックス」(右)および「サクシード」(左)と、チーフエンジニアを務めた金村善彦氏。

トヨタが「プロボックス/サクシード」を大幅改良

トヨタ自動車は2014年8月6日、「プロボックス」「サクシード」をマイナーチェンジし、同年9月1日に発売すると発表した。

「サクシードU」
「サクシードU」
「サクシードU」
「サクシードU」
1.5リッター直列4気筒エンジンの「1NZ-FE」。
1.5リッター直列4気筒エンジンの「1NZ-FE」。
足まわりでは、サスペンションの改良に加え、タイヤサイズを165/80R13から155/80R14に変更している。
足まわりでは、サスペンションの改良に加え、タイヤサイズを165/80R13から155/80R14に変更している。

■パワートレインを一新し、燃費性能を改善

プロボックス/サクシードは、「カローラバン」などの後継モデルとして2002年に登場した、5ナンバーサイズの商用バン/ワゴンである(ワゴンは2013年に生産終了)。専用設計のボディーによるスクエアな荷室形状や、ビジネスユースを想定した丈夫なリアサスペンションなどが高評価を得ており、2013年の年間生産台数は約5万台、2014年の1-4月期における市場シェアは63%を誇る。

今回のマイナーチェンジでは、優れた荷室の積載性はそのままに、燃費性能や衝突安全性、快適性、ビジネスユースを想定した前席まわりの利便性向上などを図った。

エンジンについては、1.3リッター直4、1.5リッター直4ともに従来のものから刷新(1.3リッターは現行型の「パッソ」などに搭載されるもの、1.5リッターは同じく「カローラ」などのものと共通)。これに合わせ、トランスミッションも従来の5段MTおよび4段ATからCVTのみの設定に変更。燃費性能を1.3リッター FF車で17.6km/リッター、1.5リッター FF車で18.2km/リッター、1.5リッター 4WD車で15.8km/リッターに改善した(いずれもJC08モード)。

プラットフォームにも大幅に手を加えており、フロントまわりでは新しいエンジンとトランスミッションを搭載できるようサブフレームを一新。これに伴い、車体中央のフロアパネルも新形状のものに変更した。

サスペンションについても、新しくなったプラットフォームに合わせて構造を最適化。新採用の車速感応型パワーステアリングとも相まって、荷物の有無を問わず、高い操縦安定性と快適な乗り心地を実現したとうたう。

「サクシードUL」のインストゥルメントパネルまわり。
「サクシードUL」のインストゥルメントパネルまわり。
インパネ中央部には、1リッターの紙パックに対応したドリンクホルダーや、引き出し式のテーブルなどを採用。
インパネ中央部には、1リッターの紙パックに対応したドリンクホルダーや、引き出し式のテーブルなどを採用。
「サクシードU」のフロントシート。
「サクシードU」のフロントシート。

荷室の形状は従来モデルとほぼ共通。A4コピー用紙箱(220×310×245mm)を、89個積むことができるという。


    荷室の形状は従来モデルとほぼ共通。A4コピー用紙箱(220×310×245mm)を、89個積むことができるという。

■インテリアは便利、かつ疲れにくいことを重視

インテリアに関しても大幅な改良を施しており、特にインストゥルメントパネルやダッシュボードについては、「運転席から手の届くところに、ビジネスシーンに欠かせないアイテムを収納できる」よう、各部に収納を配している。

具体的には、スマートフォンの置き場として最適なマルチホルダーや、ショルダーバッグを収納できるサイズのセンターコンソールトレイ(カップホルダー付き)、1リッターの紙パックに対応したドリンクホルダーおよび照明付きセンタートレイなどを採用。助手席側のダッシュボードには、弁当やノートパソコンなどを置ける耐荷重3kgのインパネテーブルや、A4サイズのバインダーをしまえるゴムストッパー付きのトレイを備えている。

フロントシートについても、長時間座っていても疲れないことを念頭に、骨格や座面、シートバック形状などを設計した新開発のものを採用。適切な運転姿勢をとれるよう、上下リフト量を60mm、前後スライド量を240mm拡大したほか、これまで44度だったリクライニングの可動量も、座面とほぼフラットになる76度まで拡大した。

このほかにも、可変容量コンプレッサーの採用により冷房の能力を向上。カーナビ非装着車に配慮して、オプションでバックモニター内蔵自動防眩(ぼうげん)ルームミラーも用意している。

なお、荷室の積載能力については、荷室長×荷室幅×荷室高=1810×1420×935mm、最大積載重量=400kg(いずれも2名乗車時)と、従来モデルのプロボックスと共通。改良前のサクシードと比較した場合、荷室長が20mm、最大積載重量が50kgダウンしている。

新デザインのフロントまわりは、衝突時の歩行者に対する被害軽減を考慮したものとなっている。
新デザインのフロントまわりは、衝突時の歩行者に対する被害軽減を考慮したものとなっている。
「プロボックスDXコンフォート」。ボディーカラーは新色の「ライトグリーンメタリック」。
「プロボックスDXコンフォート」。ボディーカラーは新色の「ライトグリーンメタリック」。
「プロボックスDXコンフォート」。ボディーカラーは新色の「ボルドーマイカメタリック」。
「プロボックスDXコンフォート」。ボディーカラーは新色の「ボルドーマイカメタリック」。

■衝突安全性の改善や安全装備の強化も

エクステリアについては、フロントバンパーやグリル、ヘッドランプ、リアコンビネーションランプなどのデザインを変更。このうち、フロントまわりの意匠変更は歩行者傷害軽減ボディーの採用に伴うもので、衝突の際の、歩行者の頭部や脚部に対する衝撃緩和に配慮したものとなっている。

同時に、車両姿勢制御システムのVSCやトラクションコントロール、ヒルスタートアシストコントロール、急ブレーキ時にハザードランプを自動点滅させる緊急ブレーキシグナルを標準で採用するなど、安全に関する装備も強化。フロントのブレーキローターを14インチにサイズアップすることで、制動性能の強化も図っている。

ボディーカラーは新色の「ライトグリーンメタリック」「ボルドーマイカメタリック」を含む全6色を用意。価格は以下の通り。

プロボックス
・DX(1.3リッター FF):131万7600円
・DX(1.5リッター FF):143万7382円
・DX(1.5リッター 4WD):165万2400円
・DXコンフォート(1.3リッター FF):135万4909円
・DXコンフォート(1.5リッター FF):147万3709円
・DXコンフォート(1.5リッター 4WD):168万8727円
・GL(1.3リッター FF):142万5600円
・GL(1.5リッター FF):154万5382円
・GL(1.5リッター 4WD):176万400円
・F(1.5リッター FF):158万3673円
・F(1.5リッター 4WD):179万8691円

■サクシード
・U(1.5リッター FF):143万7382円
・U(1.5リッター 4WD):165万2400円
・UL(1.5リッター FF):147万3709円
・UL(1.5リッター 4WD):168万8727円
・UL-X(1.5リッター FF):154万5382円
・UL-X(1.5リッター 4WD):176万400円
・TX(1.5リッター FF):158万3673円
・TX(1.5リッター 4WD):179万8691円

(webCG)
 

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