スピードを増すほどに軽くなる

では、M4 GTSはサーキットに持ち込まないと楽しめないクルマなのか? そんなことはない。背中に高反発クッションを詰め、取りあえずシート合わせを済ませ、生き馬の目を抜くような早朝の首都高に飛び込むと、M4 GTSは実力の片鱗を見せつけた。

これまでのいろいろな“M”を知っていても、4000rpmからの3リッター直6ツインターボのパワーは、目からウロコである。7段DCTで7500rpmまでもってゆく速さもさることながら、風船が割れたみたいな回転の落ちがスゴイ。

ドライブモードは、「コンフォート」「スポーツ」「スポーツ+」の3つ。スポーツ以上では、スロットルレスポンスが過激なまでに鋭くなって、せり出し感が鬱陶しい。アクセルを戻せば、チタン製エキゾーストから雷鳴のようなバックファイアが轟く。そのため、ほぼずっとコンフォートモードで走ったが、それだって“ひとりサーキット気分”を楽しむには十分である。

車重は1600kg。M4クーペより30kg軽い。後席を撤去し、ボンネットをアルミからカーボンに換え、細かいところでは、ドア内側の引き手をストラップに換えるなどの軽量化の成果である。

実際、それはスペック倒れではない。スピードを上げれば上げるほど、M4 GTSは軽い身のこなしを見せてくれる。自在感が増すのだ。タウンスピードでは、時にあきれるほど硬いサスペンションも、高速域ではカドがとれ、乗り心地は好転する。

3リッター直6ツインターボエンジンは、ウオーターインジェクションシステムの採用により、通常の「M4クーペ」から69psと5.1kgmアップの最高出力500ps/最大トルク61.2kgmを発生する。0-100km/h加速はBMWの量産車として最速の3.8秒を誇る。
3リッター直6ツインターボエンジンは、ウオーターインジェクションシステムの採用により、通常の「M4クーペ」から69psと5.1kgmアップの最高出力500ps/最大トルク61.2kgmを発生する。0-100km/h加速はBMWの量産車として最速の3.8秒を誇る。
4本出しのマフラーは、専用のチタン製。エンジン始動時などには、かなりの爆音を響かせる。
4本出しのマフラーは、専用のチタン製。エンジン始動時などには、かなりの爆音を響かせる。
軽量化のため、ドアストラップはループ式を採用。「Mストライプ」のアクセントが施される。
軽量化のため、ドアストラップはループ式を採用。「Mストライプ」のアクセントが施される。
車両全体では軽量化を実現しながら、ナビゲーションシステムなどの装備も軽視されていない。アルカンターラ仕上げのステアリングホイールは、“12時”の位置にオレンジのマーキングが施される。
車両全体では軽量化を実現しながら、ナビゲーションシステムなどの装備も軽視されていない。アルカンターラ仕上げのステアリングホイールは、“12時”の位置にオレンジのマーキングが施される。

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