楽しいオートマが増えてきた

実際のフランス人ユーザーの考えはどうだろうか? かつて動画「トラクシォン・アヴァンの運転」に登場してもらった、知人のフランス人・ディディエ氏(1959年生まれ)に聞いてみた。

普段15年ものの「シトロエン・エヴァジオン」(MT車)に乗る彼は、「フランスでは、長年ATには『壊れやすい、燃費が悪い、トロい、運転の楽しみが感じられない、リセールバリューが低い』といった負のイメージがつきまとっていた。しかし、近年のATはすばらしく進歩していて、今までのデメリットをすべて払拭(ふっしょく)したね」と説明する。

そのうえで、「もし今のエヴァジオンを買い換えるなら、ボクもATにするね」と語った。バリバリのヒストリックカー・エンスージアストも、もはやAT派なのである。

そんなフランスに次いで、ATの普及率が上昇しているのはイタリアだ。新車におけるAT比率は、2003年から2013年の間に5%から15%へと、3倍に増えている。そして2020年には25%に達すると予想されている(UNRAEイタリア自動車輸入組合資料から)。

中古車検索サイト『アウトスカウト24』が2016年11月に発表した調査によると、「欲しいオプション」の首位はATで、29%に及んだ。ちなみに以下は、アルミホイール(16%)、パーキングセンサー/リアビューカメラ(14%)などだった。

背景には、前述のディディエ氏と同じくAT車に対する既成概念の変化があり、さらにDCTやパドルシフトなど、運転好きのイタリア人でも満足できるATが登場してきたことが挙げられる。

住まいのあるパリで「シトロエン・エヴァジオン」を普段の足とするディディエ氏(左)と、彼の家族。
住まいのあるパリで「シトロエン・エヴァジオン」を普段の足とするディディエ氏(左)と、彼の家族。
写真の「プジョー404」をはじめ、さまざまなヒストリックカーを楽しむディディエ氏。
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ディディエ氏は、「次に選ぶ街乗り用のクルマはAT車」と言ってはばからない。
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