後編:「ルーテシア ルノー・スポール」と「トゥインゴGT」で駆ける
サーキットでも、ストリートでも 2018.02.28 最新ルノー・スポールを愉しむ<PR> レース活動を通じて磨かれてきたルノー・スポールのスポーツマインド。そのノウハウはサーキットでも、そしてもちろんストリートでも光り輝く。同社が手がけた「ルーテシア ルノー・スポール トロフィー」と「トゥインゴGT」に試乗し、その実力を存分に堪能した。ソリッドな中に味わいがある
ルーテシア ルノー・スポールに乗ると、そのクラスを超えた乗り味にいつも感心する。ノーマルモデルとは比べものにならないほど高い運動性能が与えられており、これがビシッと襟を正した乗り味を演出している。
今回紹介するトロフィーは、味付けを最もスポーティーな方向へ振った最高峰モデルだ。ルーテシア ルノー・スポールはグレードが「シャシースポール」「シャシーカップ」、そして「トロフィー」と3段階に分けられているのだが、その中で最もパワフルで強靱(きょうじん)な足腰を持っているのが、このトロフィーなのである。
エンジンは1.6リッターの直噴ターボ「M5M」ユニットが機軸となっており、最高出力は220ps/6050rpm、最大トルクは260Nm/2000rpmと、シャシースポールやシャシーカップに対して20psおよび20Nmも強力なものとなっている。またその足まわりもシャシーカップに対して車高がフロントで20mm、リアで10mm低められており、ショックアブソーバーの減衰力は40%も高められている。
これにオープンロードで乗った印象は、ひとことで言うと“ソリッド”。アクセルの踏み始めから立ち上がるターボのブースト圧の影響で加速は素早く、かつトルキーだ。6段EDC(エフィシエント・デュアル・クラッチ)は、変速を機械任せにすると小気味よくシフトアップしていくのだが、分厚い低中速トルクのおかげで、加速が途切れたり鈍ったりすることはない。
そしてその乗り心地も、固められた足まわりと18インチにもなるタイヤの剛性により、しなやかさというよりはソリッドさの方が支配的になる。もっともこの味付けは前述したエンジンの特性とマッチしているから、トロフィーの内に秘められたどう猛さに対して乗り手の気持ちを適度に引き締めてくれる意味合いもある。
それにしても、この絶妙にカドが丸められた乗り心地は、フロントストラットに仕込まれたHCC(ハイドロリック・コンプレッション・コントロール)ダンパーの影響によるものだろうか。HCCとはダンパーの底付きをセカンダリーダンパーで緩和させる機構。急激な大入力に対してもバンプラバーのような反発が出ず、最後まで適切な減衰力を発揮できるため、突起を乗り越えても車体が跳ねない。車高が低められているにもかかわらず、トロフィーのスプリングレートはシャシーカップと同等のようだから、やはりこの剛性感はダンパーによって得られたものなのだろう。
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