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「KUMHO ECSTA HS52」の“ハイバランス”を味わう

まさにトータルバランス 2025.04.01 クルマも道も選ばぬ万能タイヤ 「KUMHO ECSTA HS52」を試す<AD> 生方 聡 クムホが「エクスタHS52」のサイズラインナップを大幅に拡大。新サイズは「フォルクスワーゲンTクロス」のようないわゆる売れ筋モデル向けが多く、より多くのユーザーが「クルマを選ばない優れた総合性能」を享受できるようになった。実際にドライブした印象をリポートする。

輸入コンパクトSUVにうってつけ

「輸入車って維持費が高くて大変そう」と思う人は少なくないだろうが、必ずしもそうではないのが実際のところだ。例えば、コンパクトSUVの「フォルクスワーゲンTクロス」は、扱いやすいサイズと手ごろな価格、そしてSUVブームが後押しし、日本上陸以来、輸入車のエントリーカーとして高い人気を誇っているが、有償/無償のメンテナンスパッケージを利用すれば、新車購入から5年間は追加費用なしでクルマを維持することができるのはご存じだろうか。

実際に必要になるのは車検費用や税金などだが、忘れてはならないのがタイヤの交換費用だ。クルマの所有期間が長くなり走行距離が増えると、避けて通れないタイヤ交換だが、タイヤが走行性能や快適性、そして安全性にも大きな影響を及ぼす重要なアイテムであることを考えると、単に価格だけではなく、タイヤの性能もしっかりと見極めて選んでほしいと私は思う。

Tクロスも日本発売から5年がたち、そろそろタイヤ交換を考えている人もいるだろう。そんな人にとってはまさに朗報! クムホのエクスタHS52に、「スタイル」グレードの新車装着タイヤと同じ205/55R17サイズが追加されたのだ。

エクスタHS52は、クムホが「クルマを選ばない優れた総合性能と、雨の日でも安心感のある走りを提供するハイバランスタイヤ」と位置づけている。その実力を探るため、エクスタHS52を実際にTクロス スタイルに装着して、街なかから高速道路、さらにはワインディングロードを走り回ってみることにした。

→サイズが全30種類に 「エクスタHS52」の詳しい情報はこちら

今回の試乗車は2024年秋に導入された最新型の「フォルクスワーゲンTクロス」。「クムホ・エクスタHS52」を装着した。
今回の試乗車は2024年秋に導入された最新型の「フォルクスワーゲンTクロス」。「クムホ・エクスタHS52」を装着した。拡大
クムホの「エクスタ」シリーズはサーキット志向の「V730」や主力モデルの「PS71」など幅広いラインナップを誇る。「HS52」は走りと快適性を高度にバランスしているのが特徴だ。
クムホの「エクスタ」シリーズはサーキット志向の「V730」や主力モデルの「PS71」など幅広いラインナップを誇る。「HS52」は走りと快適性を高度にバランスしているのが特徴だ。拡大
2025年4月からラインナップが大幅に拡大し、全30サイズ展開に(これまでは14サイズ)。「Tクロス」だけでなく、「ホンダN-BOX」「ホンダ・フリード」「トヨタ・シエンタ」「スバル・インプレッサ」をはじめとした国産人気モデルを新たにカバーした。
2025年4月からラインナップが大幅に拡大し、全30サイズ展開に(これまでは14サイズ)。「Tクロス」だけでなく、「ホンダN-BOX」「ホンダ・フリード」「トヨタ・シエンタ」「スバル・インプレッサ」をはじめとした国産人気モデルを新たにカバーした。拡大
「Tクロス」には新規設定された205/55R17サイズを装着(純正装着と同サイズ)。同じフォルクスワーゲンの「Tロック」「ポロ」などのサイズもラインナップされている。
「Tクロス」には新規設定された205/55R17サイズを装着(純正装着と同サイズ)。同じフォルクスワーゲンの「Tロック」「ポロ」などのサイズもラインナップされている。拡大

快適性とスポーツ性に加えて低燃費性能も

クムホは、1960年に創業した歴史ある韓国のタイヤメーカー。その高い技術力は、韓国の自動車メーカーのみならず、ヨーロッパの名だたる自動車ブランドにも認められ、新車装着タイヤを供給している。日本でも輸入車に純正装着されるケースが増えており、輸入車オーナーのあいだでは認知度が高まっている。

アフターマーケット用タイヤもラインナップが充実してきており、なかでもエクスタシリーズはクムホを代表するスポーツタイヤというポジションだ。その主力モデルが「PS71」という運動性と快適性を両立させたスポーツタイヤであるのに対して、より実用性を高めたタイヤがこのHS52なのである。

その特徴として、「ニューハイグリップコンパウンド」や非対称のトレッドデザイン、ワイドな縦溝、最適化された接地形状などにより、ドライとウエットの両方に対応する高いグリップ力と耐摩耗性を確保。さらに、走行中に発生する余分な熱を抑える構造が、転がり抵抗の低減に寄与している。

クムホでは2025年4月に追加される新サイズのHS52について、低燃費タイヤの「ラベリング制度」に基づく評価を実施。対象となる16サイズでは転がり抵抗性能はすべて「A」、ウエットグリップ性能は「b」~「c」を獲得し、低燃費タイヤとして認められることになった。また、2023年1月から運用されている低車外音タイヤの基準もクリアしている。

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フォルクスワーゲンをはじめ、BMWやメルセデス・ベンツ、ルノーなどにも新車装着タイヤを供給するクムホ。自動車メーカーからの信頼は厚い。
フォルクスワーゲンをはじめ、BMWやメルセデス・ベンツ、ルノーなどにも新車装着タイヤを供給するクムホ。自動車メーカーからの信頼は厚い。拡大
国内では2022年にデビューした「エクスタHS52」。ドイツの自動車専門誌『Auto Bild』のタイヤテストで総合1位評価を獲得した「エクスタHS51」の後継にあたる。
国内では2022年にデビューした「エクスタHS52」。ドイツの自動車専門誌『Auto Bild』のタイヤテストで総合1位評価を獲得した「エクスタHS51」の後継にあたる。拡大
新たな16サイズでは低燃費タイヤの「ラベリング制度」で転がり抵抗性能で「A」を、ウエットグリップ性能で「b」~「c」を獲得している(既存のサイズは未取得)。
新たな16サイズでは低燃費タイヤの「ラベリング制度」で転がり抵抗性能で「A」を、ウエットグリップ性能で「b」~「c」を獲得している(既存のサイズは未取得)。拡大

すぐに分かる快適性の高さ

爽やかな「クリアブルー」のボディーカラーをまとうTクロス スタイル。その足元に視線を移すと、サイドウォールに描かれたチェッカードフラッグのデザインが目を引く。スポーツタイヤのエクスタらしい演出がうれしく、「日本グッドデザイン賞」を受賞したというのにも納得がいく。

トレッドには4本の縦溝が刻まれており、これが排水性の高さをうかがわせる。エクスタHS52では、サイズによってトレッドのデザインが異なり、タイヤ幅195mm以上では4本溝の5リブパターン、185mm以下では3本溝の4リブパターンとすることで、サイズに合わせた最適な性能を確保しているのだ。

さて、この日は市街地を出発し、高速道路を経由して箱根のワインディングロードまで足を延ばした。一般道を走りだすと、すぐに乗り心地のよさに感心する。ハッチバックやセダンと比べて大きなサイズのタイヤが装着されるSUVの場合、どうしても乗り心地が硬めになったり、路面からのショックを拾いがちだったりするのだが、エクスタHS52が装着されたTクロスは乗り心地が実に穏やか。目地段差を越える場面でも、伝わるショックは軽く、心地よいドライブが楽しめる。

それでいて、SUVにありがちなロールやピッチングという動きは抑えられており、安定感が高いのもうれしいところだ。

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まずは乗り心地のよさに感心した「エクスタHS52」。エッジ部分の面取りによる振動抑制や接地形状の最適化などの恩恵だ。
まずは乗り心地のよさに感心した「エクスタHS52」。エッジ部分の面取りによる振動抑制や接地形状の最適化などの恩恵だ。拡大
サイドウォールのチェッカードフラッグ柄は「エクスタ」シリーズに共通のデザイン要素。スポーツタイヤらしい演出だ。
サイドウォールのチェッカードフラッグ柄は「エクスタ」シリーズに共通のデザイン要素。スポーツタイヤらしい演出だ。拡大
「Tクロス」用の205/55R17サイズは4本の縦溝が入った5リブパターン。この日はあいにく(?)の雲ひとつない晴天だったが、従来品の「エクスタHS51」よりもウエットブレーキ性能が強化されているという。
「Tクロス」用の205/55R17サイズは4本の縦溝が入った5リブパターン。この日はあいにく(?)の雲ひとつない晴天だったが、従来品の「エクスタHS51」よりもウエットブレーキ性能が強化されているという。拡大

ロングドライブもワインディングロードもお手のもの

乗り心地のよさとともに実感したのが、静粛性の高さ。耳障りなロードノイズやパターンノイズがうまくカットされるおかげで、キャビンが快適に保たれるのも、エクスタHS52の魅力といえるだろう。

高速道路に入ると、直進安定性の高さが際立つ。ステアリングに軽く手を添えているだけで、矢のように突き進むのはまさにフォルクスワーゲン車の美点で、その性能をエクスタHS52がさらに後押ししている印象である。

高速道路を抜けて、いざ箱根の山道へ。快適性が高いエクスタHS52だけに、正直なところ、ワインディングロードの走りに過度な期待はしていなかったのだが、実際にコーナーに入ると、外側のタイヤがしっかりと路面を捉え、気持ちよくカーブを抜けて行く。左右非対称パターンを採用するエクスタHS52は、アウト側をドライグリップを重視したパターンとすることで、スポーティーな走りを実現。走りと快適性を高次元で両立するというコンセプトは、まさにそのとおりだった。

ということで、Tクロスの魅力をさらに引き出してくれたエクスタHS52。今回追加されるサイズは、カー用品店大手のオートバックスでの限定販売となるが、全国の店舗で気軽に商品の購入・交換ができるのは、むしろありがたい話だ。

タイヤによってクルマの走りが変わるだけに、タイヤは慎重に選びたい……そんな人にこそ、ぜひおすすめしたいエクスタHS52である。

(文=生方 聡/写真=郡大二郎/車両協力=フォルクスワーゲン ジャパン)

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静粛性の高さも「エクスタHS52」の美点のひとつ。ピッチ配列の最適化によってパターンノイズを分散している。
静粛性の高さも「エクスタHS52」の美点のひとつ。ピッチ配列の最適化によってパターンノイズを分散している。拡大
トレッドは左右非対称パターンを採用。アウト側(写真左側)にはドライグリップ重視の大きなブロックを、イン側にはウエット性能重視の小さなブロックをレイアウトしている。
トレッドは左右非対称パターンを採用。アウト側(写真左側)にはドライグリップ重視の大きなブロックを、イン側にはウエット性能重視の小さなブロックをレイアウトしている。拡大
これらの性能の基礎になっているのは、グリップ性能と耐摩耗性能を高次元で両立した「ニューハイグリップコンパウンド」だ。
これらの性能の基礎になっているのは、グリップ性能と耐摩耗性能を高次元で両立した「ニューハイグリップコンパウンド」だ。拡大
一般道から高速道路、ワインディングロードまで満足のいく走りを味わわせてくれた「クムホ・エクスタHS52」。新たな16サイズはカー用品大手のオートバックスで入手できる。
一般道から高速道路、ワインディングロードまで満足のいく走りを味わわせてくれた「クムホ・エクスタHS52」。新たな16サイズはカー用品大手のオートバックスで入手できる。拡大

車両データ

フォルクスワーゲンTクロスTSIスタイル

ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4140×1760×1580mm
ホイールベース:2550mm
車重:1260kg
駆動方式:FF
エンジン:1リッター直3 DOHC 12バルブ ターボ
トランスミッション:7段AT
最高出力:116PS(85kW)/5500rpm
最大トルク:200N・m(20.4kgf・m)/2000-3500rpm
タイヤ:(前)205/55R17 95V XL/(後)205/55R17 95V XL(クムホ・エクスタHS52)
燃費:17.0km/リッター(WLTCモード)
価格:359万9000円

フォルクスワーゲンTクロスTSIスタイル
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