みんなで乗れる 頼れる相棒「ジープ・コマンダー」という選択
家族で愛せるSUV 2025.08.22 ジープ・コマンダーでかなえる理想のカーライフ<AD> 空前のSUVブームのなかで、世界的な人気ブランドとなっているジープ。そのタフな性能を受け継ぎながら、7人乗車も可能なモデル「コマンダー」をご存じだろうか? アクティブなカーライフを実現してくれる、実力派SUVの魅力を紹介しよう。ぜいたくな希望に応える一台
ドライビングを楽しみながら、家族との時間も妥協しないクルマとは?
何度も語られてきた奥深いテーマではあるけれど、家族構成や居住地域もさまざまだから、なかなか結論は出ない。ただし、ひとつ確かなのは、単なる移動の道具や四角いハコではクルマ好きの心は満たせない、ということだ。
広いスペースで家族にくつろいでほしいと願うのと同時に、内外装のデザインを愛(め)で、ドライビングを楽しみ、ブランドの歴史を語りたいと考えるのがクルマ好きの性(さが)。そして、こうしたぜいたくな希望をかなえてくれる解答のひとつが、3列シートのSUVだ。
ここでジープ・コマンダーを取り上げるのは、3列目のシートの居住空間が子どもには十分に広いことと、シートアレンジメントが理にかなっていて使いやすいから。つまり機能面や使い勝手でミニバンに引けを取ることなく、SUVらしいヘビーデューティーなスタイルと、4輪駆動のパフォーマンスを享受できるモデルなのだ。
というわけで、まずはこのクルマの室内空間から紹介したい。
シートのレイアウトは前席から2・3・2の乗車定員7人で、真ん中の2列目は3座のベンチシートとなる。2列目、3列目ともにリクライニング機構が備わり、それぞれを簡単な操作で倒せば、フラットで広々としたラゲッジスペースが出現する。ちなみに、3列目シートは荷室側から倒すことも可能なのがありがたい。
また、リアバンパーの下で足を動かすとテールゲートが開くハンズフリーパワーリフトゲートや、荷室側壁の12V電源など、細かいところにも配慮が行き届いている。
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とにかくストレスフリー
続いて、運転席に座ってコックピットをチェック。すぐにスマートフォン(筆者の場合はiPhone)と連携して10.1インチの液晶スクリーンにApple CarPlayが表示されるのは現代のクルマでは当たり前であるけれど、空調やオーディオなど、頻繁に操作するスイッチ類が残されているのが使いやすい。こうしたインターフェイスまでタッチスクリーンに集約してしまうと、操作するときのアクションがひとつ増えるわけで、特に走行中だとイラッとする。
空調やオーディオ関係で付け加えると、まずオートエアコンにはすべての座席の温度を管理するデュアルゾーン温度調整機能が備わっており、炎暑のなかで移動する取材班は大いに助けられた。
もうひとつ、サブウーハーと9個のスピーカーで構成されるプレミアムサウンドシステムの音質はかなりのもので、取材班の耳を楽しませてくれた。
コックピットを確認してから、スターターボタンをプッシュして2リッターの直列4気筒ディーゼルターボエンジンを始動する。このエンジンの特徴は、極低回転域からぎっしりと密度の高いトルクを発生すること。ゼロ発進から余裕をもって悠々と加速するから、都市部のストップ&ゴーがストレスにならない。おおらかな気持ちでドライブできる。
9段ATとのマッチングも上々で、普通に運転しているとショックを感じることなく、シームレスに変速する。じっくりと観察すると、ス、ス、スと早め早めのタイミングでシフトアップして、燃費を稼ごうとしていることがわかる。
加速が必要なときにアクセルペダルを踏み込むと、まるでドライバーの意思を先読みしていたかのように素早くキックダウンでギアを落とすことにも好感を持った。
安全・安心にも違いが出る
パワートレインについて、おおらかな気持ちでドライブできると書いたけれど、これは乗り心地やハンドリングにも共通している。コマンダーでは、市街地から高速道路まで“しっかりとした乗り心地”と“素直なハンドリング”が両立していて、安心してステアリングホイールを握ることができる。
背が高いSUVの場合は、グラッと傾いて乗員に不安を感じさせることがないように、足まわりを固めるケースも散見される。けれどもさすがにSUVづくりのノウハウにたけたジープだけあって、このクルマの場合は快適な乗り心地とハンドリングをいい落とし所でバランスさせている。
高速道路で試したアダプティブクルーズコントロールは、まず優れたインターフェイスに感心させられた。ステアリングホイールを握ったまま、右手の親指で操作すると、ふたつのアクションで先行車両に追従する態勢が整う。一度でも操作すれば、視線を動かすことなく、直感で扱うことができる。また、制限速度などの標識を読み取る機能や、斜め後方の死角を走る車両を知らせる機能も備わっているなど、充実した運転支援機能がしっかりサポートしてくれる。
家族や仲間を乗せて遠くへ出かけるような使い方を想定すると、こうした機能が整っていることは、安全確保や疲労軽減に大いに貢献するはずだ。
ロケの途中で、ちょっとした未舗装路に足を踏み入れてみた。「セレクトテレインシステム」は「AUTO」のままでもバランスよく4輪にトルクを振り分けてくれるから問題なく走るけれど、「SAND/MUD」にシフトすると、さらにしっかりと路面をつかむから、安心感が増す。
ウインタースポーツを楽しむ方であれば、「SNOW」モードの存在もまた、心強く感じられるはずだ。
カーライフをもっと豊かにする多用途モデル
ひととおり試乗を終えて、あらためてジープ・コマンダーのエクステリアデザインを眺める。ジープ伝統の7スロットグリルは、このブランドが世界中のタフな道を走破してきた歴史を表現しているし、ウィンドウのふちに見られる車両や猛獣のシルエットなど、細部にジープならではの“隠れキャラ”が潜んでいるという遊び心も楽しい。
クルマ好きにとって、愛車は自分を表現するものだ。その点、ジープ・コマンダーというモデルは、アクティブでスポーティーなライフスタイルを、機能とともにスタイリングでも表現している。このクルマがただの移動の道具ではなく、所有する喜びも感じさせてくれるのには、デザインも大きく貢献している。
ジープ・コマンダーに乗って強く感じたのは、このクルマには明快なキャラクターがあるということだ。おおらかな気持ちにしてくれるパワートレインや乗り心地、そして個性的なルックスの組み合わせは、愛嬌(あいきょう)のある中型犬を思わせる。子どもたちが「ジープちゃん」とか「コマちゃん」といったニックネームをつける様子が目に浮かぶ。家庭に溶け込むようなキャラを持っているということは、ファミリーカーにとって重要な要素だ。
家族がくつろぎ、たくさんの荷物を積むことができるスペース。どんな天候や路面にも対応する伝統の走破性能と、先進的な安全・運転支援機能。さらには、愛されるキャラ。ジープ・コマンダーは、家族と過ごす時間を大切にするクルマの要件を満たしているように思える。
(文=サトータケシ/写真=三浦孝明)
車両データ
ジープ・コマンダー リミテッド
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4770×1860×1730mm
ホイールベース:2780mm
車重:1870kg
駆動方式:4WD
エンジン:2リッター直4 DOHC 16バルブ ディーゼル ターボ
トランスミッション:9段AT
最高出力:170PS(125kW)/3750rpm
最大トルク:350N・m(35.7kgf・m)/1750-2500rpm
タイヤ:(前)235/55R18 100V M+S/(後)235/55R18 100V M+S(ブリヂストン・デューラーH/T 684 II)
燃費:14.4km/リッター(WLTCモード)
価格:599万円