マレク・ライヒマン、珠玉のコラボウオッチを語る
すばらしき再会 2026.04.02 ブライトリング×アストンマーティン 限定ナビタイマーの魅力に迫る<AD> スイスの高級時計ブランドであるブライトリングが、アストンマーティンの名を刻む特別なクロノグラフを発売した。それは一体、どのような経緯と開発ポリシーで生まれたのか? プロジェクトの重要人物であるマレク・ライヒマン氏に話を聞いた。名門同士のコラボレーション
アストンマーティンおよびアストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワン・チームがブライトリングとパートナーシップを結び、これを記念した腕時計の限定モデルが発表された。
このニュースに接して、新鮮な組み合わせだと感じる方もいれば、納得のコンビだと受け取る人もいるだろう。
ご存じアストンマーティンは、自動車の黎明(れいめい)期からモータースポーツで活躍し、そこで得た知見を生かし高級・高性能スポーツカーを開発してきたブリティッシュサラブレッド。いっぽうのブライトリングは、先進的なクロノグラフやパイロットウオッチで名をはせたスイス時計業界の名門である。
両者に共通しているのはスピードへのこだわりで、アストンマーティンはスピードを極めることで評価を高め、ブライトリンクはスピードを正確に計測することで名声を得た。例えばブライトリングは、自動車が産声を上げて間もない1907年に時速250マイル(約402km/h)まで計測できる初のクロノグラフ「ヴィテス」を発表している。ヴィテスとは、フランス語で「速度」を意味する。
イギリス自動車産業とスイス時計産業のそれぞれの雄がコラボレーションを行うことを新鮮に感じるいっぽうで、スピードと対峙(たいじ)してきた両者が手を組むことには納得感があるのだ。
では、この興味深いパートナーシップは、どのような背景で実現し、どこへ向かうのだろうか。アストンマーティンの副社長でチーフクリエイティブオフィサーを兼任するマレク・ライヒマン氏の言葉をひも解きながら、両者のパートナーシップに対する理解を深めたい。
ちなみにライヒマン氏は、「DB11」「ヴァンテージ」「ヴァルキリー」といったモデルのデザインを手がけたほか、「アストンマーティン・レジデンス・マイアミ」という66階建ての不動産プロジェクトを成功に導くなど、近年のアストンマーティンのブランド戦略におけるキーマンである。
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重なり合う熱意と敬意
まず、なぜアストンマーティンとブライトリングがパートナーシップを締結したのか? この点についてライヒマン氏は次のように語る。
「パフォーマンス、ラグジュアリー、そしてテクノロジーの融合は、両ブランドのDNAに深く根づいています。さらに両者は、豊かな歴史を持っています。アストンマーティンは113年の歴史を誇り、ブライトリングは1884年創業で、それぞれの分野で革新を続けてきました」
つまり長きにわたって、先進的な技術を用いた高性能かつ高級な製品を開発してきたという歴史的背景が共通していることが、理想的なパートナーとなる理由なのだ。
「より深いレベルでのつながりもあります。ブライトリングのCEOであるジョージ・カーン氏は非常に熱心な自動車ファンなのです。ブランドとしてのレベルだけでなく、経営層のレベルでも共通しているところがみられます」
しばしば、“クルマ好きは時計好き”といわれるけれど、このプロジェクトは図らずもこの説が正しいことを証明している。メカニズムとデザイン、そしてブランドの歴史を愛するという点において、クルマ好きと時計好きは重なる部分が大きいのだ。
ライヒマン氏自身は、ブライトリングに対してどのような印象を持っているのだろうか?
「ブライトリングは、時計製造における精密性と、明確なラグジュアリー性のバランスが非常に優れているブランドだと感じています。素材の使い方やプロポーションの完成度は、まさに“お手本”。これらはアストンマーティンのデザインにおいても重視している要素です」
そして興味深いのは、ライヒマン氏の、今回のコラボレーションモデルへのかかわり方だ。アストンマーティンにおけるさまざまなデザイン戦略を指揮してきた氏は、「プロジェクト全体を通して深く関与している」というのだ。
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最高の素材を最適なアプローチで
「アストンマーティンのデザインチームには、グラフィックやカラー&トリムなど、多様な専門分野のデザイナーがおり、クルマだけでなく非自動車分野のプロダクトにもかかわっています。今回のコラボレーションウオッチについては、初期段階からブライトリングのクリエイティブチームと密接に連携し、ブランドの方向性を一致させながらプロジェクトを進めてきました」
「両者の関与の度合いとしては、ほぼ50:50。われわれは時計の専門家ではありませんが、ブランドの価値観や素材、プロポーションの知見を提供しながら共同で開発しています」
アストンマーティンとブライトリングの“50:50のかかわり”で興味を引くのは、チタンやカーボンといったF1由来の素材が採用されていることだ。この点について、ライヒマン氏はこう言明する。
「自動車と時計においては、素材の共通性はあるものの、その扱い方は大きく異なります。クルマでは軽量化が要求され、時計では精度や視覚的表現がより重視されます。後者は非常に小さなスケールでの設計となるため、同じ素材でもまったく異なるアプローチが求められるのです」
なるほど、チタンやカーボンといった慣れ親しんだ素材を使うに際しても、時計に用いるにあたっては、アストンマーティンにも新たな学びがあったということだろう。
そんなライヒマン氏は、ブライトリングのなかでは特に「ナビタイマー」がお気に入りで、「その誕生の背景から非常に魅力的だと感じています」とほほ笑む。ここで、ナビタイマーというモデルについて、少し補足しておきたい。
ブライトリングは1952年、航空界の標準的装備だった「タイプ52」航空用回転計算尺をクロノグラフに組み込んだナビタイマーを開発した。回転計算尺によって、パイロットは手首の上で飛行演算を行うことが可能になるという画期的なパイロットウオッチだった。果たしてナビタイマーは、パイロットに支持されるだけでなく、宇宙飛行士やレーシングドライバーにも愛用されるようになったのだ。
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「調和」も重要な開発テーマ
今回のパートナーシップ締結の幕開けを告げるモデルもナビタイマーで、正確なモデル名は「ナビタイマーB01クロノグラフ43 ASTON MARTIN ARAMCO FORMULA ONE™ TEAM」である。
前述したように、ナビタイマーとしては初めてケースにチタンを採用。ダイヤルはカーボン製で、レース用のハーネスを想起させるレザーストラップが備わるなど、レーシングマシンとのつながりを感じさせる仕上がりとなっている。
ライヒマン氏が言うように、自動車における軽量化と、腕時計における精度や視認性の確保といった技術が、一本の中で融合している。世界限定1959本となったのは、アストンマーティンが1959年にF1に参戦したことへのオマージュだ。
ナビタイマーB01クロノグラフ43 ASTON MARTIN ARAMCO FORMULA ONE™ TEAMのさらなる魅力について聞かれたライヒマン氏は、「文字盤のカーボンです」と答えた。
「写真では伝わりにくいのですが、色合いや奥行き、質感の調整には多くの時間を費やしました。身に着けていることを過剰に意識させない、自然になじむ存在であること。そしてクルマや持ち主のキャラクターに調和することが重要なのです」
興味を抱かれた方はぜひ一度、実機をご覧になってほしい。
アストンマーティンとブライトリングは、実は、過去に一度“共演”している。1965年に公開された映画『007/サンダーボール作戦』で、ショーン・コネリーが演じるジェームズ・ボンドが、ブライトリングのクロノグラフ「トップタイム」を着用しているのだ。この時計は、イギリス情報局秘密情報部(MI6)の需品係将校“Q”が細工を施した秘密兵器として登場、一躍カリスマ的存在となった。同作品では、やはりQが手がけた「アストンマーティンDB5」が大活躍しているから、アストンマーティンとブライトリングは時空を超えて再会したことになる。
冒頭でこのパートナーシップについて、新鮮な組み合わせと感じる方もいるかもしれないと記した。新鮮であることは間違いないけれど、ライヒマン氏の言葉を精査しながら両者の成り立ちと歴史を振り返ってみると、なるべくしてこのような関係になったようにも思えてくる。
(文=サトータケシ/写真=ブライトリング、アストンマーティン)
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