伊・仏メーカーのブース紹介【北京モーターショー2012】

2012.04.28 自動車ニュース
ランボルギーニブースの様子
伊・仏メーカーのブース紹介【北京モーターショー2012】

【北京モーターショー2012】イタリア車、フランス車の注目モデルはコレ!

2012年5月2日まで開催されている2012年北京モーターショー。世界最大の自動車市場で欧州メーカーたちも、精力的に自慢のニューモデルを出展。そのアピールに余念がなかった。

「ランボルギーニ・ウルス」
伊・仏メーカーのブース紹介【北京モーターショー2012】
「シトロエン Numero 9」
伊・仏メーカーのブース紹介【北京モーターショー2012】
伊・仏メーカーのブース紹介【北京モーターショー2012】

■ランボとシトロエンから超個性派

ドイツ以外の欧州メーカーで一番の注目株は、やはり「ランボルギーニ・ウルス」だろう。その存在感は、ドイツ系や日本、中国などを含めたすべての出展車両の中でナンバーワンだった。“ベスト・オブ・ザ・ショー”の称号を与えても、誰も異論はないはずだ(ウルスの関連記事はこちら)。

その次に目を引いたのは、シトロエンの「DS」ブランドから出展されていた「Numero 9(ニュメロ9)」。「シトロエンDSシリーズ」の大型サルーンの方向性を模索したコンセプトカーだ。ちなみに、「Numero 9」とは「ナンバー9」、つまり9番目を表している。ということは、「DS9」を示唆したモデルということになるのだろうか。

全長4.9m、全幅1.94m、ホイールベース3mというボディーサイズは、「メルセデス・ベンツEクラス」や「BMW 5シリーズ」とほぼ同等。ただし、全高が極端に低く、スポーツカーも真っ青の1270mmしかない。低い車高にシューティングブレークのようなロングルーフデザインの影響も加わり、異様といえるほどの存在感を持つ。ただし、フォルム以外のディテール部分は意外とコンサバだ。

シトロエンはこれまで、幾度となくこの手の大型サルーンのコンセプトを出展してきた。しかし、「C6リナージュ」(後に「C6」として量産化)などを除くと、実際に市販化された例はほとんどない。また、2011年のフランクフルトモーターショーでは同じようなロングルーフデザインをもつEセグメントのコンセプトカーがプジョーから出展されていたことを考えると、「どこまで本気なのか?」というのが正直な感想。ただし、大きなクルマがもてはやされる中国市場においては、ぜひともラインナップに加えたい一台であることに違いはないだろう。

「プジョー・アーバン クロスオーバー コンセプト」
伊・仏メーカーのブース紹介【北京モーターショー2012】
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■プジョーの新作はSUV

シトロエンと同じグループのプジョーは、シトロエンと同様に、1980年代中盤の比較的早い時期に中国市場へ進出。広州汽車と合弁会社を設立し、一時は大きな勢力を有していた。しかし、90年代に入ると販売不振に陥り、1997年にやむなく撤退。その後、“空白時代”が5年ほど続いていたが、2002年に提携相手をシトロエンと同じ東風汽車に替え、再び中国市場に返り咲いている。

純粋な中国専用車は持っていないが、新興国全般をカバーする「308」の4ドアセダンや、同様に308をベースにした別のセダン「408」など、中国市場に適応できるモデルはすでにそろえている。そんなプジョーがお披露目したのは、「アーバン クロスオーバー コンセプト」と呼ばれるコンパクトSUVのコンセプトカーだった。

これは、2010年のパリモーターショーで公開した「HR1」の進化型ともいえるモデルで、三菱からOEM供給を受けている「4008」よりひと回り小さいBセグメントのサイズを持つ。全長4140mm、全幅1740mmのボディーは「日産ジューク」とほぼ同じ大きさだ。

コンパクトなSUVは中国だけでなく欧州でも人気が高まっているだけに、市販化の可能性はかなり高いと思われる。コンセプトカー然とした部分は残っているものの完成度は高く、それほど時間を要さずとも市販化に移せるはずだ。ただし、今のプジョーの体力を考えると、PSAプジョーシトロエン・グループの単独開発ではなく、例えば、最近提携したGMから“素材”を借りてくることも十分に考えられる。

■フィアットも新型セダン投入

南京汽車との合弁を解消し、広州汽車とタッグを組み直したフィアットが、中国市場攻略のために投入するのが「ビアッジオ」、中国名では「飛翔(Fei Xiang)」と呼ばれるCセグメントセダンだ。「アルファ・ロメオ ジュリエッタ」ベースの4ドアセダン、つまり、2012年のデトロイトショーでお披露目された「ダッジ・ダート」の兄弟車ということになる。7月に湖南省の工場で生産が始まる予定だ。

ボディーサイズは全長が4679mm、全幅が1850mmで、ホイールベースは2708mm。前後のデザインは異なるが、ドアをはじめ、ボディーの中央部分はダートと基本的に変わらない。1.4リッター直4ターボエンジンを搭載する。

現在のフィアット・グループは、限られた素材をブランドごとに使い分け、有効に活用している。例えば「クライスラー300」をイタリアでランチアとして販売するなど。おそらく、この「ビアッジオ」もいろいろなブランド名で呼ばれ、世界中で広く愛されることになるだろう。ひょっとすると日本で販売されることも、あるかもしれない。

(文と写真=新井一樹)

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