東京オートサロン2014会場リポート(メーカー編)【東京オートサロン2014】

2014.01.11 自動車ニュース
「東京オートサロン2014」会場内の様子。
「東京オートサロン2014」会場内の様子。

【東京オートサロン2014】東京オートサロン2014会場リポート(メーカー編)

毎年恒例となったカスタマイズカーの祭典「東京オートサロン」が開幕した。今年の会場では、どんな展示が見られたのか? メーカー系ブースの様子を報告する。

「メルセデス・ベンツCLA180(メルセデス・ベンツ スポーツ エクイップメント装着車)」
「メルセデス・ベンツCLA180(メルセデス・ベンツ スポーツ エクイップメント装着車)」
ひさびさの出展となる三菱のブースから。写真は、中央に展示された「アジアクロスカントリーラリー2013 サポートカー」仕様の「三菱アウトランダーPHEV」。
ひさびさの出展となる三菱のブースから。写真は、中央に展示された「アジアクロスカントリーラリー2013 サポートカー」仕様の「三菱アウトランダーPHEV」。

■さらにスケールアップ!!

32回目を迎えた今回の開催規模は、出展社数が428社(前回452社)、展示車両台数が840台(802台)、ブース総数が3880小間(3608小間)で、出展社数こそ5%ほど減ったものの、出展台数と展示スペースは増えている。それは会場レイアウトからも明らかで、前回は恒例の展示スペースである幕張メッセ・国際展示場の1-8ホール(東・中央・西)に加えて、9-11ホール(北)まで使用していたが、今回はさらにイベントホールまで拡張。前回は展示ホール内に設営していたイベントステージをイベントホールに移設、展示ホール内はすべて出展車両で埋められたのである。
ちなみに前回、キャッチフレーズに「史上最大のオートサロン」とうたってしまったので、今回はどうするのかと思っていたら「さらにスケールアップ!! これが世界最大級だ!!」だった。

国内自動車メーカーの出展は、日本車メーカーは前回と同じトヨタ(レクサス)、日産、ホンダ、スバル、マツダ、スズキ、日野の7社に加えて、これもアベノミクス効果なのか(?)、数年ぶりに三菱とダイハツが復帰して全9社。輸入車メーカー/インポーターは常連となった感のあるルノー・ジャポンと新たに参加したメルセデス・ベンツ/AMG/スマートの2社のみだった。

「トヨタ86×style Cb spider」
「トヨタ86×style Cb spider」
「LEXUS Racing」
「LEXUS Racing」

■トヨタはグループ一丸展示

メーカー別に展示を見ると、北ホールに面積にして前回の1.5倍のブースを構えたトヨタ(TOYOTA/GAZOO Racing)は、「GAZOO Racing tuned by MN(GRMN)」「G SPORTS(G's)」「モデリスタ」「TRD」「トムス」といった、グループ内のチューニング/カスタマイズブランドを総動員して、市販車からレーシングカーまで計34台も展示。発表前にカスタマイズメーカーにバラまいて仕立てさせた初代「bB」をズラリと並べた、2000年頃の勢いを思い起こさせる大盤振る舞いだった。
注目を集めていたのは、市販化を検討しているという「86×style Cb」をベースとしたコンセプトモデルの「86×style Cb spider」、「GRMN マークX コンセプト」、そして発表されたばかりの新型「ハリアー」や間もなくデビューする新型「ヴォクシー/ノア」などのニューカマーだった。

トヨタから遠く離れた東ホールに「LEXUS Racing」としてブースを構えたレクサスは、今季のSUPER GTのGT500クラスに参戦する「レクサスRC F」のピットワーク風景をモノトーンでファッショナブルに表現した展示のみ。ブースのコンセプトは「La Mode du RACE」で、「レクサス・ブランドが目指す、洗練された感性をレースの世界でアメイジングに表現」したそうである。レクサスは毎年新たな提案をするものの、単発で連続性がなく、ブランドのイメージアップに貢献していないようにも思える。

「日産GT-R NISMO GT500」
「日産GT-R NISMO GT500」
ホンダのブースに再現されたデザインスタジオ。左手前では本職のモデラーがクレイモデル製作を実演、右後方では来場者(子供)がクレイ作業を体験している。
ホンダのブースに再現されたデザインスタジオ。左手前では本職のモデラーがクレイモデル製作を実演、右後方では来場者(子供)がクレイ作業を体験している。

■地味な日産、にぎやかなホンダ

日産ブースは「GT-R NISMO」と新型「エクストレイル」をドレスアップした「X-TREMER Package Stretched」を中心に、今季のSUPER GT GT500に参戦する「GT-R NISMO GT500」など10台を展示したが、どちらかというと地味な印象。また、最近は動きがないとはいえ、本来は走りのイベントであるオートサロンに、日産のスポーツカー史を背負ってきた「フェアレディZ」の展示がないのは寂しかった。

数年前からの流れに沿って、ブースをサーキットのパドックやピットを思わせる雰囲気に仕立てたホンダ。展示内容も近年の傾向に従い、20台近い四輪に加え二輪や汎用(はんよう)機までを展示。四輪の展示車両は昨秋の東京モーターショーでワールドプレミアを果たした「S660コンセプト」をはじめ、無限やモデューロが手がけた「ヴェゼル」「N-WGN」「フィット」など。また今季から「N-ONE」のワンメイクレースがスタートすることが発表され、参戦用車両も展示された。
ブースの一角にデザインスタジオを再現、クレイモデルの製作作業をスタッフが実演したり、来場者に体験させたりといった新たな試みは、評価に値する。

「Grand Am GX MAZDA6 SKYACTIV-D Racing」
「Grand Am GX MAZDA6 SKYACTIV-D Racing」
スバルブースに並べられた「レヴォーグ」のカスタマイズモデル。
スバルブースに並べられた「レヴォーグ」のカスタマイズモデル。

■マツダとスバルはレースを前面に

マツダもここ数年と基本的に同じく、市販車をカスタマイズしたモデルを中心とする展示。クリーンディーゼルの「SKYACTIV-D」と6MTを搭載する「アテンザセダン デザインコンセプト2014」をはじめ、「アテンザワゴン」「アクセラスポーツ」「CX-5」などが並ぶなか、いわばイメージリーダーとして特別展示されたのが「Grand Am GX MAZDA6 SKYACTIV-D Racing」。アメリカの「ロレックス・スポーツカー・シリーズ」でクラス優勝した、アテンザのディーゼル車をべースとするレーシングマシンである。

間もなく米国デトロイトショーでのデビューがうわさされている新型「WRX STI」をベースとしたニュルブルクリンク24時間耐久レース参戦車を世界初公開、ブース中央の壇上に据えたスバル。カスタマイズドモデルのイチ押しは昨秋の東京モーターショーでお披露目された「レヴォーグ」。「STI」「プローバ」をはじめ「コラゾン」「シムス」などのコンセプトモデルを5台並べて展示。「ワゴンブームよもう一度!」という、レヴォーグにかけるスバルの意気込みが伝わってきた。

「スズキ・ハスラー コンセプト」
「スズキ・ハスラー コンセプト」
ダイハツブースで行われた、「KOPEN future included」の着せ替えデモンストレーション。
ダイハツブースで行われた、「KOPEN future included」の着せ替えデモンストレーション。

■軽の世界も色とりどり

スズキは、カタログモデルにはない鮮やかなイエロー(ルーフはホワイト)に塗られた「ハスラー コンセプト」と、「プレミアムユーロスポーツ」をテーマにモノトーンでシックにキメた「スペーシア カスタム S-コンセプト」を中心に6台を展示。
ダイハツのブースは昨秋の東京モーターショーでお披露目された「KOPEN future included」が主役。ガレージを模したステージでは、アピールポイントである外装パネルの着せ替えを実演していた。

ダイハツ同様復帰組となる三菱は、アジアクロスカントリーラリー2013 サポートカー仕様の「アウトランダーPHEV」、昨年のパイクスピーク・ヒルクライムに増岡 浩選手のドライブで参戦した「MiEV Evolution II」、そして2月に発売予定の「eKスペース」や「eKカスタム」のカスタマイズモデルを展示。かつて同社を代表する走りのモデルで、オートサロンでも主戦級だったが、現在は開店休業状態のランエボこと「ランサー エボリューションX」の姿はなかった。

「ルノー・メガーヌ ルノースポール ジャンダルムリ」
「ルノー・メガーヌ ルノースポール ジャンダルムリ」
「東京オートサロン2014」開催初日の1月10日に発表・発売された、特別限定車「メルセデス・ベンツA45 AMG 4MATIC PETRONAS Green Edition」。
「東京オートサロン2014」開催初日の1月10日に発表・発売された、特別限定車「メルセデス・ベンツA45 AMG 4MATIC PETRONAS Green Edition」。

■ついにきたかのメルセデス

2社のみとなった輸入車メーカー/インポーター。ルノー・ジャポンは、フランスの高速警備隊が使用している「メガーヌ ルノースポール」をイメージした、限定20台の「メガーヌ ルノースポール ジャンダルムリ」をブースで発表。ほか「ルーテシア ルノースポール」など全3台を展示した。

かつて自身のスローガンだった「最善か無か」のごとく、出展すると決めたら様子見などではなく、最初から全力でというわけか、大規模なブースを構えたのがメルセデス・ベンツ/AMG/スマート。会場マップの平面図で見る限り、トヨタ、ホンダに次ぐ面積を誇るブースに、この場でお披露目された限定30台の「A45 AMG 4MATIC PETRONAS Green Edition」を筆頭とするAMGモデルを中心に全17台、合計6200psを展示した。
プロダクトアウトの最右翼のメーカーだったメルセデスが、マーケットインに振れるようになってから久しい。とはいえ、もともとはアウトローなクルマの祭典だった、東京オートサロンへの真正面からの進出は、かつての厳格なイメージを知る者には驚きを禁じ得ない。「ついにここまできたか」という感じなのだ。会場にあってはいささか場違いな印象も拭えないメルセデスの存在は、個人的には今回のオートサロンの最大の話題だった。これが来場者にどう受け止められ、今後どういう方向に向かっていくのか、非常に興味深い。

(文と写真=沼田 亨)

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