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メルセデス・ベンツCLE クーペで至福のぜいたくを堪能する

その存在は心を揺さぶる 2024.05.16 メルセデス流“王道のクーペ”がかなえる世界<AD> 島下 泰久 いつの世も自動車ファンにとってあこがれの対象であり、熱いまなざしを集める2ドアクーペ。メルセデス・ベンツの最新モデル「CLE クーペ」のダイナミックでエモーショナルなフォルム、そして独自のエレガンスは、どのように培われてきたのだろうか。

メルセデスのクーペに歴史あり

→続編:CLE クーペの試乗記を読む

メルセデス・ベンツCLE クーペのデビューの報には、思わず胸がときめいた。クルマを取り巻くニュースが、電動化や知能化など機能的な面ばかりに偏りがちの昨今。もちろん、それも大事なことなのだけれども、ブランニューの艶めいた2ドアクーペの登場は、まさに渇いた心を潤すニュースと感じられたのである。

それにしてもメルセデス・ベンツというブランドには、質実剛健だったり、重厚長大だったりというイメージが、まだまだ強いのではないかと思う。得意なのはオーセンティックなセダン。そんな風にも思われているだろうか。

しかしながら実際には、その長い歴史の早い段階から常に2ドアクーペをラインナップに用意してきたのがメルセデス・ベンツである。自動車を発明したメーカーとして、クルマとは単なる物理的な移動手段ではなく、人の心をも動かすものだということを、よくわかっていたからこその話だといっていいだろう。

振り返ると、名車と呼ばれる2ドアクーペが数多く浮かび上がってくる。1951年には、ハンドビルドで生産された極めてぜいたくなモデルである「300 S」が誕生。1961年になると今の「Sクラス」にあたる「111シリーズ」に「220 S E クーペ」が追加されている。そして、そのデザインの美しさを継承する2代目の「CLクラス」がデビューしたのは1999年のこと。そんな具合に、メルセデス・ベンツの車種リストには常にエレガントな2ドアクーペがラインナップされてきたのである。

→知るほどに欲しくなる! メルセデス・ベンツCLE クーペの詳細をチェック

革新的なコンセプトとテクノロジーをもとに開発された「メルセデス・ベンツCLE クーペ」。美しく伸びやかなデザインのみならず、専用の快適装備、そしてスポーティーな走行性能が特徴となっている。(※写真のCLE クーペはすべてオプション装着車)
革新的なコンセプトとテクノロジーをもとに開発された「メルセデス・ベンツCLE クーペ」。美しく伸びやかなデザインのみならず、専用の快適装備、そしてスポーティーな走行性能が特徴となっている。(※写真のCLE クーペはすべてオプション装着車)拡大
ハンドビルドで生産された極めてぜいたくなクーペ「300 S」が1951年に誕生。メルセデス・ベンツにおける、現代にまで続くラグジュアリークーペの歴史が始まった。
ハンドビルドで生産された極めてぜいたくなクーペ「300 S」が1951年に誕生。メルセデス・ベンツにおける、現代にまで続くラグジュアリークーペの歴史が始まった。拡大
1961年には、現在の「Sクラス」にあたるフラッグシップモデル「111シリーズ」に「220 S E クーペ」が登場。当時の最先端をいくメカニズムや安全性能を有し、世界のセレブリティーに愛された。
1961年には、現在の「Sクラス」にあたるフラッグシップモデル「111シリーズ」に「220 S E クーペ」が登場。当時の最先端をいくメカニズムや安全性能を有し、世界のセレブリティーに愛された。拡大
メルセデスの最上級セダン「Sクラス」をベースにした2ドアクーペ「SEC」は、後年「CLクラス」へと進化した。写真は独立した丸型の4灯ヘッドランプが特徴的な2代目CLクラス(1999年)。
メルセデスの最上級セダン「Sクラス」をベースにした2ドアクーペ「SEC」は、後年「CLクラス」へと進化した。写真は独立した丸型の4灯ヘッドランプが特徴的な2代目CLクラス(1999年)。拡大

思わず引き込まれてしまう美しさ

新登場のCLE クーペは、間違いなくこうした系譜を受け継ぐ、2ドアクーペの王道ともいえる存在感を放っている。FRレイアウトのうま味を生かしたロングボンネットにショートオーバーハング、ロングホイールベースで構成されたプロポーションは、まずそれだけでエレガントであり、かつ静止していても躍動的だ。

しかも、どの角度から眺めても必ず視線を奪うポイントがある。例えばフロントの逆スラントしたシャークノーズ。鋭い眼光を放つLEDヘッドライトと相まって、実に精悍(せいかん)な表情をつくり出している。大型のラジエーターグリルには、よく見ると無数のスターマークが輝く。大胆にして繊細な美しさである。

ボディーサイドに回ると大径のタイヤ&ホイールによる力強いスタンスが強い印象を放つ。アルミホイールは19インチサイズが標準。オプションのドライバーズパッケージを選択すると20インチとなる。繊細なデザインの美しさも相まって、足元を引き立てている。

そして間違いなくハイライトといえるのが、その大径タイヤ&ホイールを収めるべく大きく張り出したリアフェンダーだ。美しいルーフラインとのコントラストで、フォルムにマスキュリンな魅力を付与する一方で、なまめかしい曲面は優雅ですらある。シルエットを見ても、あるいは表面に光の映り込む様を眺めても、つい引き込まれてしまう美しさだ。

そして後方に回ると、左右が接続されたテールランプユニットが、独特のエレガントな雰囲気を醸し出している。どこから見てもCLE クーペであることを強く主張しているのである。

→必見! メルセデス・ベンツCLE クーペの魅力を動画で紹介

メルセデス・ベンツの2ドアクーペで伝統的に採用されるロングホイールベース、ショートオーバーハング、ロングボンネットのプロポーションが目を引く「CLE 200 クーペ スポーツ」のサイドビュー。
メルセデス・ベンツの2ドアクーペで伝統的に採用されるロングホイールベース、ショートオーバーハング、ロングボンネットのプロポーションが目を引く「CLE 200 クーペ スポーツ」のサイドビュー。拡大
「シャークノーズ」と呼ばれる逆スラントのフロントマスクには立体的な新デザインのラジエーターグリルを採用。グリルをよく見ると無数のスターマークが輝いている。
「シャークノーズ」と呼ばれる逆スラントのフロントマスクには立体的な新デザインのラジエーターグリルを採用。グリルをよく見ると無数のスターマークが輝いている。拡大
大きく張り出したリアフェンダーは、なだらかなルーフラインとのコントラストで、フォルムにマスキュリンな魅力を付与する。ショルダーラインに沿って伸びる前後2本のプレスラインも、この美しいクーペの特徴だ。
大きく張り出したリアフェンダーは、なだらかなルーフラインとのコントラストで、フォルムにマスキュリンな魅力を付与する。ショルダーラインに沿って伸びる前後2本のプレスラインも、この美しいクーペの特徴だ。拡大
右端から左端までボディーを横断するひとつながりとなったテールランプユニットが、エレガントな雰囲気を醸し出している。「スリーポインテッドスター」のエンブレムは、バックドアのオープナーを兼ねている。
右端から左端までボディーを横断するひとつながりとなったテールランプユニットが、エレガントな雰囲気を醸し出している。「スリーポインテッドスター」のエンブレムは、バックドアのオープナーを兼ねている。拡大

上質な仕立ての内装も魅力

インテリアにも触れないわけにはいかないだろう。ドライバー正面に鎮座しているのは12.3インチのデジタルコックピットディスプレイ。11.9インチのメディアディスプレイはドライバー側に6度傾けて取り付けられ、スポーティーな囲まれ感を演出している。

「AMGライン」を標準装備とすることで、ダッシュボードをはじめとする内装はあらゆる部分がシンセティックレザーの「ARTICO」で覆われ、アルミ製のインレイが配された「ブラックオープンポアウッドインテリアトリム」と相まって、上質でスポーティーな雰囲気をストレートに醸し出している。

CLE クーペ専用に開発されたインテグラルスポーツデザインのフロントシートは、流麗なハイバック形状でありながら、いざ体を預けてみると、これが絶妙なホールド感を味わわせてくれる。

後席に乗り込む際には「イージーエントリー機能」によりシートバックを前に倒しながら自動でシートを前方にスライドさせるが、このときのロック解除をレバーではなくナッパレザー製のループを引いて行うのも気が利いている。

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左右のドアはサッシュレスタイプ。ボディー剛性を確保し、側突の安全基準を高いレベルでクリアするために、Bピラーが備わっている。リアウィンドウの3面はプライバシーガラスとなる。
左右のドアはサッシュレスタイプ。ボディー剛性を確保し、側突の安全基準を高いレベルでクリアするために、Bピラーが備わっている。リアウィンドウの3面はプライバシーガラスとなる。拡大
インストゥルメントパネルには12.3インチのデジタルコックピットディスプレイと、11.9インチのメディアディスプレイを配置している。航空機エンジンのナセルを想起させるデザインのエアコン吹き出し口も、インテリアにおける特徴のひとつ。
インストゥルメントパネルには12.3インチのデジタルコックピットディスプレイと、11.9インチのメディアディスプレイを配置している。航空機エンジンのナセルを想起させるデザインのエアコン吹き出し口も、インテリアにおける特徴のひとつ。拡大
メディアディスプレイの左下に配置される「DYNAMIC SELECT」スイッチで、4種類の走行モードを任意に切り替えられる。写真は「Sport」モードを選択した画面。
メディアディスプレイの左下に配置される「DYNAMIC SELECT」スイッチで、4種類の走行モードを任意に切り替えられる。写真は「Sport」モードを選択した画面。拡大

クーペを知り尽くしたブランドの表現力

リアシートは、あるいは2ドアクーペにとっては普段はコートやバッグなどのぜいたくな置き場かもしれない。しかしうれしいことに、スペースは十分に確保されているから、必要とあればプラス2の乗員を導き入れるのにもためらいは必要なさそうだ。

ラゲッジスペースも広大で、2人の旅の荷物を収めるのなどたやすいこと。高い実用性は、クーペのあるライフスタイルを豊かに彩ってくれるに違いない。

まさに、こうして眺めているだけでも心が揺さぶられる。これが2ドアクーペの持つ力であり、CLE クーペが実現した世界である。せっかくなら身支度を整えて乗ろうとか、美しい所作で運転しようなどと乗る人の気持ちを鼓舞してくる。美しい2ドアクーペには、そんな力が宿っている。

ラインナップの一員として常に2ドアクーペを用意し続けてきた、その意味でまさにクーペとは何かを知るブランドだからこそ表現できる世界が、そこには間違いなくある。メルセデス・ベンツCLE クーペ。存在だけで心動かすクーペの王道をゆくモデルの登場だ。

(文=島下泰久/写真=郡大二郎)

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→必見! メルセデス・ベンツCLE クーペの魅力を動画で紹介

シルバーに輝くスポークデザインが目を引く「20インチAMGアルミホイール(RVM)」。オプション「ドライバーズパッケージ」に含まれる魅力的なオプションである。
シルバーに輝くスポークデザインが目を引く「20インチAMGアルミホイール(RVM)」。オプション「ドライバーズパッケージ」に含まれる魅力的なオプションである。拡大
「CLE クーペ」専用に開発されたインテグラルスポーツデザインのフロントシートは、絶妙なホールド感が味わえる。写真の内装色は「マキアートベージュ」で、キャビンにエレガントな雰囲気を漂わせていた。
「CLE クーペ」専用に開発されたインテグラルスポーツデザインのフロントシートは、絶妙なホールド感が味わえる。写真の内装色は「マキアートベージュ」で、キャビンにエレガントな雰囲気を漂わせていた。拡大
トランクの容量は420リッター。リアシートの背もたれには40:20:40の分割可倒機構が採用されており、積載物に合わせて自由にアレンジできる。
トランクの容量は420リッター。リアシートの背もたれには40:20:40の分割可倒機構が採用されており、積載物に合わせて自由にアレンジできる。拡大
斜め後ろからの眺めが特に魅力的な「CLE 200 クーペ スポーツ」。同モデルには、「Cクラス」や「Eクラス」、「Sクラス」と同じくエンジン縦置き用の「MRA II」プラットフォームが採用されている。
斜め後ろからの眺めが特に魅力的な「CLE 200 クーペ スポーツ」。同モデルには、「Cクラス」や「Eクラス」、「Sクラス」と同じくエンジン縦置き用の「MRA II」プラットフォームが採用されている。拡大

車両データ

メルセデス・ベンツCLE 200 クーペ スポーツ

ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4850×1860×1420mm
ホイールベース:2865mm
車重:1800kg ※オプション装着時の値。非装着車は1760kg。
駆動方式:後輪駆動
エンジン:2リッター直列4気筒
モーター:交流同期電動機
トランスミッション:電子制御9速A/T
エンジン最高出力:204PS(150kW)/5800rpm
エンジン最大トルク:320N・m/1600-4000rpm
モーター最高出力:17kW/1500-3000rpm
モーター最大トルク:205N・m/0-750rpm
タイヤサイズ:(前)245/35R20/(後)275/30R20 ※写真のオプション装着車の場合。標準サイズは(前)245/40R19/(後)275/35R19。
燃費:14.5km/リッター(WLTCモード)
車両本体価格:850万円(税込)【MP202401】 ※写真はオプション装着車。

メルセデス・ベンツCLE 200 クーペ スポーツ
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