メルセデス・ベンツCLE クーペで至高のドライビングプレジャーを味わう
知るほどに心が弾む 2024.05.23 メルセデス流“王道のクーペ”がかなえる世界<AD> 自動車の歴史を切り開いてきたメルセデス・ベンツの伝統と美意識が生んだ新型2ドアクーペ「CLE 200 クーペ スポーツ」に試乗。道ゆく人の目を引く官能的なフォルムには、洗練されたスポーティネスとエレガンスが宿っていた。クーペならではの適度にタイトな空間
何よりもまず、そのエレガントな姿で見る者を魅了してくるメルセデス・ベンツCLE クーペ。では、走りはどんな仕上がりなのか? そこに、心ときめかせるものはあるのか。確かめるべくステアリングを握ったのは、目の覚めるような「スペクトラルブルー」がまばゆい、CLE 200 クーペ スポーツである。
美しいフォルムに目をやりながらドアを開けると、シートベルトが後方から押し出されてくる。一般的な2ドアクーペなら、その大きなドアゆえに遠くのシートベルトを体をひねって引き出さなければならないが、これによってスマートに乗り込み、運転準備を整えることができる。
運転席に座ると、あらためてクーペならではの適度にタイトな空間に気持ちが鼓舞される。小径のステアリングホイールの奥には、12.3インチのデジタルコックピットディスプレイ。ダッシュボード中央に置かれたメディアディスプレイはドライバー側に傾けられていて、コックピット感覚を演出している。
CLE 200 クーペ スポーツの心臓は、2リッター直列4気筒エンジン。最高出力は204PS、最大トルクは320N・mを発生する。しかも、そこにISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)による最高出力23PS、最大トルク205N・mのモーターアシストが加わるのがポイントだ。トランスミッションはおなじみの電子制御9速A/T。駆動するのは後輪である。
→知るほどに欲しくなる! メルセデス・ベンツCLE クーペの詳細をチェック
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
シーンを問わない余裕の走り
スタートボタンを押すと、エンジンの始動はとても滑らかだ。これにはISGの貢献も大きい。実際、アイドリングストップからの再始動もショックとは無縁で、そのうちエンジンが止まったことも、かかったことも、意識しなくなるほどだ。
発進も、やはり力強い。アクセルペダルを踏み込むと、まずは電気モーターの働きによってクルマがスッと軽やかに、そして力強く前に出る。その瞬間、エンジンスペックから想像する以上の走りだと感じる人は多いに違いない。
エンジンの吹け上がりも小気味がいい。右足の動きに対する反応の良さと、心地よく調律され、やや低音域が強めとされた排気音が相まって、上質なスポーティーさを味わわせてくれる。
アクセルを踏み足したとき、減速から再加速に移る瞬間などには、ここでもISGがアシストしてくれる。これらのハーモナイズによって感じるのは、懐の深さとでもいうべき感覚。市街地で行き交うクルマの間を行くのも、高速道路を一定速度で巡航するのも、余裕が感じられるのがいい。
一方で、常にクルマが強く刺激してくるわけではない。普段は粛々と働き、それでいてアクセルを深く踏み込んだときにはすぐさま反応してくれる。そんな走りは、まさに大人のクーペというにふさわしいものだろう。
→必見! メルセデス・ベンツCLE クーペの魅力を動画で紹介
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
快適性と切れのいい走りを両立
いい意味での二面性は、フットワークにおいても感じられる。まず感心させられたのが当たりのしなやかな乗り心地で、決してふんわりソフトというわけではなく、ストロークしていくと心地いい引き締まり感が得られるのだが、あらゆる入力の角が丸められていて、タッチがとても上質なのだ。
オプションの「ドライバーズパッケージ」が選択された試乗車では、サスペンションに、標準のセレクティブダンピングシステムに代わって電子制御のダンピングシステムが備わっており、これが大きな効果を発揮していたことは間違いない。あわせて装着される20インチの大径タイヤ&ホイールの存在を忘れさせるほどの、まろやかな乗り味である。
普段使いのシーンや、あるいは妻、恋人、友人とのドライブといった場面を想像すると、この快適性はうれしい。今回はひとりでの試乗だったが、ついそんなシチュエーションに思いをはせてしまった。
それでいて、それこそ交差点を曲がるとか、高速道路の導入路を駆け上がるとか、そんな日常的な場面にすらも喜びを感じさせてくれるほど、コーナリングは切れ味がいい。ドライバーズパッケージにセットされる「リア・アクスルステアリング」は基本的に、約60km/h以下の低速域では後輪を前輪とは逆位相に、それ以上の速度域では同位相に操舵する。その恩恵もあるのだろう。
→知るほどに欲しくなる! メルセデス・ベンツCLE クーペの詳細をチェック
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
メルセデスはクーペの在り方を知っている
よってワインディングロードのような舞台では、まさに水を得た魚。コーナーが連続する区間では、ステアリングを切り込むのと同時にクルマが軽やかに、そして全身で向きを変えていく、とても一体感のあるフィーリングを満喫できる。特に、速度が高まるほどにクルマとの一体感が高まるような感覚は、絶品である。
リア・アクスルステアリングの恩恵はそれだけにはとどまらない。高速域では挙動がぴたっと落ち着いてきて、むしろどっしりとした安定感が得られる。一方、街なかなど狭いところでは、取り回しがとてもラクに。何しろ標準でも5.2mにすぎない最小回転半径は、5.0mと多くのコンパクトカーをもしのぐほど小さくなっているのだ。
使い勝手の面ではもう一点、MBUXにも触れておきたい。特にその音声認識機能は、自分がいま求めていることを口語で直感的に話すだけで、クルマがそれを理解し実行してくれる優れもの。走行中でもステアリングホイールから手を離したり、画面を注視したりすることなく、さまざまな機能を呼び出すことができるのは、便利であるだけでなく、車内での所作をとてもスマートなものにしてくれる。クーペをクーペらしく乗りこなすという意味では、これもまた貢献度が非常に高いとあらためて感じたのである。
美しいデザインに高い快適性、そして日常使いを考慮した使い勝手を備えるだけでなく、胸のすく走りまで堪能させてくれたメルセデス・ベンツCLE 200 クーペ スポーツ。長年にわたってクーペをつくり続けてきたブランドだからこそ、クーペとはどうあるべきかをよく知るブランドだからこそ、生み出すことができたクルマであることは間違いない。クルマを知る人ほど実力にうならされ、魅力に心弾むに違いない一台だ。
(文=島下泰久/写真=郡大二郎)
→必見! メルセデス・ベンツCLE クーペの魅力を動画で紹介
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
車両データ
メルセデス・ベンツCLE 200 クーペ スポーツ
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4850×1860×1420mm
ホイールベース:2865mm
車重:1800kg ※オプション装着時の値。非装着車は1760kg。
駆動方式:後輪駆動
エンジン:2リッター直列4気筒
モーター:交流同期電動機
トランスミッション:電子制御9速A/T
エンジン最高出力:204PS(150kW)/5800rpm
エンジン最大トルク:320N・m/1600-4000rpm
モーター最高出力:17kW/1500-3000rpm
モーター最大トルク:205N・m/0-750rpm
タイヤサイズ:(前)245/35R20/(後)275/30R20 ※写真のオプション装着車の場合。標準サイズは(前)245/40R19/(後)275/35R19。
燃費:14.5km/リッター(WLTCモード)
車両本体価格:850万円(税込)【MP202401】 ※写真はオプション装着車。