第14回:「大誤算」三菱トレディア/コルディア(1982〜88/87)(その3)

2006.09.13 エッセイ

第14回:「大誤算」三菱トレディア/コルディア(1982〜88/87)(その3)

■惨憺たるセールス

三菱の期待を担って発売された「トレディア/コルディア」だが、国内市場におけるセールスはまったく奮わなかった。とくにひどかったのはトレディアで、デビューした1982年の販売台数はたった1万5500台強。当初の計画では取って代わるはずだった「ランサーEX」がその2倍近い2万9000台弱を売るといるありさまで、三菱のもくろみは大きく外れた。いっぽうのコルディアは、トレディアのような内輪での食い合いがなかったこともあってややましだったが、それでもなんとか2万台を超えたに過ぎなかった。

これではいかんとばかり、翌83年には早くもフェイスリフトおよび1600ターボを 1800ターボに格上げするなどのテコ入れが施されたが、販売台数はトレディアが約1万2500台とさらに減少。前年は比較的好調だったコルディアも約 7200台と1万台を割り込んでしまった。そして84年には再度マイナーチェンジを実施、トレディア1800にパートタイム4WDが追加されたが、コルディアはこれを機に1800ターボ+4WDのみに整理されてしまった。

だがこうした策も功を奏することはなく、販売台数は減少の一途を辿り、コルディアは87年、トレディアは88年に生産中止。累計国内販売台数はトレディアが約4万2000台、コルディアが約3万3000台と、双方あわせても8万台に満たなかった。ちなみにマニア向けの高性能版であるターボを中心に並行生産され続けていた(せざるを得なかった)ランサーEXは、82年から 88年までに約5万8000台を販売していた。といえば、いかに両車が売れなかったかがおわかりいただけるだろう。(以下、次号)

(文=田沼 哲/2003年2月9日)

【スペック】
トレディア1800SUPWER TOURING TURVBO(写真上):全長×全幅×全高=4380×1660×1370mm/ホイールベース=2445mm/車重=1060kg/駆動方式=FF/エンジン=1795hcc水冷直4SOHCターボ(135ps/5800rpm、13.5kgm/3500rpm

【スペック】
コルディア1800 4WD GTターボ(写真下):全長×全幅×全高=4395×1665×1360mm/ホイールベース=2450mm/車重=1150kg/駆動方式=FF・ 4WD/エンジン=1795cc水冷直4SOHC(135ps/5800rpm、20.0kgm/3500rpm)

83年のマイナーチェンジ後のトレディア。下位グレードを除きカラードバンパーとなり、ドアミラーも選べるようになった。
83年のマイナーチェンジ後のトレディア。下位グレードを除きカラードバンパーとなり、ドアミラーも選べるようになった。
84年のマイナーチェンジの際に4WDのみに整理されたコルディアは、こんなマスクになった。ちなみにコルディア4WDは国内外のラリーに参戦しており、篠塚建次郎もドライブした。
84年のマイナーチェンジの際に4WDのみに整理されたコルディアは、こんなマスクになった。ちなみにコルディア4WDは国内外のラリーに参戦しており、篠塚建次郎もドライブした。
スーパーシフトの副変速機レバーの頭部に、パートタイム4WDの4WD/2WDの切り替えスイッチを装備。4×2×2で計16パターンの走りが選べると謳っていた。
スーパーシフトの副変速機レバーの頭部に、パートタイム4WDの4WD/2WDの切り替えスイッチを装備。4×2×2で計16パターンの走りが選べると謳っていた。

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田沼 哲

田沼 哲

NAVI(エンスー新聞)でもお馴染みの自動車風俗ライター(エッチな風俗ではない)。 クルマのみならず、昭和30~40年代の映画、音楽にも詳しい。