試せば分かるドイツの底力! コンチネンタル「オールシーズン・コンタクト2」で雪道に挑む
ひと転がりで分かる 2024.03.25 2024 Spring webCGタイヤセレクション<AD> コンチネンタルのオールシーズンタイヤが第2世代の「オールシーズン・コンタクト2」に進化。基本性能の向上はもちろんのこと、走行負荷が高くなりがちな電気自動車(BEV)への最適化も図られているというから期待は高まるばかりだ。「フォルクスワーゲンID.4」に装着してドライとスノー路面を走ってみた。オールシーズンタイヤを選ぶ人が増加中
一年を通じて安全・快適に使用でき、突然の雪にも困らないオールシーズンタイヤが、日本でも浸透してきている。コンチネンタルタイヤ・ジャパンによれば、2023年に日本国内で販売されたタイヤにおけるオールシーズンのシェアは1.6%にとどまっているが、2019年と比べて1.4倍、前年比でも25%増と成長。今後もじわじわとシェアを伸ばしていくと見ている。
私もここ数年は愛車にオールシーズンタイヤを装着していて、その人気の理由を実感している。私が暮らす東京では、雪が降るのは年に数回程度で、そのためにスタッドレスタイヤを購入するのはちょっと躊躇(ちゅうちょ)するし、冬の始まりと終わりにタイヤを履き替えるのも面倒。また、使っていないほうのタイヤを移動したり、保管する場所を探したりするのも意外に骨が折れる。
その点、オールシーズンタイヤなら、冬の前後で履き替える手間が要らないし、保管場所の心配もない。しかも、春から秋にかけてはサマータイヤに匹敵する性能を発揮する一方、雪道を安心して走ることができるのだから、非降雪地域のドライバーにとっては、なにかとメリットの多い選択肢なのである。
コンチネンタルタイヤでも、2017年に「オールシーズン・コンタクト」を発売し、日本でも2021年に販売を開始したが、この注目のオールシーズンタイヤが新世代のオールシーズン・コンタクト2に進化した。
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燃費や耐摩耗性も向上
過去にオールシーズン・コンタクトをテストしたときには、グリップ性能も快適性も、コンフォート指向のサマータイヤに匹敵する実力であることを確認している。また別の機会に雪道を走り、圧雪路やシャーベット路でも不安なく走行できることも体験した。そんな初代のバランスのよさを、より高いレベルに引き上げたのがオールシーズン・コンタクト2で、さらに燃費や耐摩耗性を向上させることで、電気自動車(BEV)にも適したオールシーズンタイヤに仕上げられているのだという。
個人的には「BEVにも適した」というところに興味津々。というのも、私のいまの愛車はフォルクスワーゲンのBEV「ID.4」。ウインタータイヤを選ぶ際には、「オールシーズンタイヤは燃費(電費)がよくないのではないか!?」「ロードノイズが気になるのではないか!?」という思いから、オールシーズンタイヤ購入に二の足を踏み、結局、冬の間だけスタッドレスタイヤを装着しているというのが現状である。
しかし、電費やロードノイズが納得いくレベルであれば、オールシーズンタイヤを選ばない理由はなくなるかもしれない……。そんな思いもあり、今回は「ID.4ライト」に純正装着と同じサイズである235/60R18のオールシーズン・コンタクト2を組み合わせ、一般道から高速道路、さらには雪道を走り、その実力をテストした。
進化したVシェイプパターン
オールシーズン・コンタクト2が日本で発売されたのは2024年2月15日のことで、私自身、実物を見るのはこれが初めて。走りだす前にまずはそのデザインをチェック。サイドウォールを見ると、「AllSeasonContact 2」の文字に加えて、「花」「太陽」「かえで」「雪」のマークが描かれ、四季を通じて使えるタイヤであることが楽しげに表現されている。
一方、「M+S(マッド&スノー)」の文字と、山と雪のマークの「スリーピークマウンテン・スノーフレーク(3PMSF)」が表示されているのも見逃せないポイント。ご存じのとおり、M+Sは泥や雪道で通常のタイヤよりも優れた性能を誇ることを示している。一方の3PMSFは冬タイヤとしての性能を有している証しであり、これがあれば、日本の高速道路で冬用タイヤ規制が敷かれた場合でも通行が可能である。
さらにこのオールシーズン・コンタクト2には「EVチェックマーク」が記され、BEVにも適していることをアピール。もちろん、BEV専用というわけではなく、あらゆるパワートレインに対応しているのは言うまでもない。
トレッドに目をやると、初代同様、V字型パターンを採用しているのが分かるが、以前とは明らかに違うデザインに変更されている。V字の頂点が中心から交互にオフセットしていて、さらに先端がC字を描いている。これをコンチネンタルタイヤは「アダプティブパターン」と呼んでおり、オールシーズン・コンタクト2の進化を支えるキーテクノロジーのひとつなのだ。
しなやかで静かな乗り味
走りだすと、大げさではなく本当に、動きだした瞬間からその実力の高さが伝わってくる。まずは、その乗り心地のよさに驚いた。オールシーズン・コンタクト2では、たわんだときのエネルギー損失を減らす目的などから、「スマートエナジーカーカス」と呼ばれる堅固な構造を採用している。そうなると乗り心地が悪化するかと思いきや、むしろしなやかなくらいで、低燃費と乗り心地を両立するコンチネンタルタイヤの技術力は見事としかいいようがない。
もうひとつ、いい意味で期待を裏切られたのが静粛性。一般道から高速道路まで、オールシーズンタイヤにつきもののノイズが抑えられており、タイヤからのノイズが目立ちがちなBEVでも気になることがなかったのだ。走行時の接地感や高速での直進安定性も申し分なく、また加減速時により高い負荷がかかるBEVであっても、安心して「走る・曲がる・止まる」の操作ができるのは実に頼もしい。
一方、雪道やシャーベット路でも、オールシーズン・コンタクト2はしっかりと路面を捉え、発進から停止まで不安なくドライブできるうえ、コーナーでも期待した以上に踏ん張り、不慣れな状況でも緊張せずに走り抜けることができた。これなら都内で突然の雪に見舞われたときはもちろんのこと、たまにスキー場に向かう程度であれば、オールシーズン・コンタクト2でカバーできそうだ。ただし、スタッドレスタイヤと比べると凍った路面は苦手なので、降雪地域で暮らす人や頻繁にウインターリゾートを訪れるという人は、「バイキング・コンタクト7」をはじめとしたスタッドレスを選んでほしい。
電費については、低温時にBEVの電費が悪化することを差し引くと、十分納得のできるレベルであり、これなら一年を通して履き続けてもいいと思った。初代のよさを受け継ぎながら、バランスよく性能アップが図られたオールシーズン・コンタクト2。「次はオールシーズンにしてみようか」と考えている人には、自信を持ってお薦めできるニューモデルである。
(文=生方 聡/写真=郡大二郎)
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BRIDGESTONE RECNO GR-XⅢ
KUMHO SOLUS 4S HA32
KUMHO ECSTA PS71
車両データ
フォルクスワーゲンID.4ライト
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4585×1850×1640mm
ホイールベース:2770mm
車重:1950kg
駆動方式:RWD
モーター:交流同期電動機
最高出力:170PS(125kW)/3851-1万5311rpm
最大トルク:310N・m(31.6kgf・m)/0-3851rpm
タイヤ:(前)235/60R18 107W XL M+S/(後)235/60R18 107W XL M+S(コンチネンタル オールシーズン・コンタクト2)
交流電力量消費率:132Wh/km(WLTCモード)
一充電走行距離:435km(WLTCモード)
価格:514万2000円