高性能スポーツセダン、レクサスGS Fがデビュー

2015.11.25 自動車ニュース
「レクサスGS F」
「レクサスGS F」

レクサスの高性能スポーツセダン「GS F」発売

トヨタ自動車は2015年11月25日、レクサスブランドの高性能セダン「GS F」を発表した。同年11月26日に販売を開始する。

リアビュー。張り出したフェンダーや4本出しのマフラーエンドが、高性能モデルであることを主張する。
リアビュー。張り出したフェンダーや4本出しのマフラーエンドが、高性能モデルであることを主張する。
インテリアの様子。基本デザインは「GS」と共通ながら、オーナメントパネルをはじめとする細部の材質や意匠は「GS F」専用となっている。
インテリアの様子。基本デザインは「GS」と共通ながら、オーナメントパネルをはじめとする細部の材質や意匠は「GS F」専用となっている。
フロントまわり。“F”専用の漆黒メッキグリルモールが与えられる。
フロントまわり。“F”専用の漆黒メッキグリルモールが与えられる。
BBS製の鍛造19インチアルミホイール。写真はフロント左側のもの。
BBS製の鍛造19インチアルミホイール。写真はフロント左側のもの。

■サーキット走行を視野に開発

2015年1月の北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)で初公開され、先ごろ開かれた東京モーターショー2015で国内デビューを果たしたGS F。レクサスのミドル級セダン「GS」をベースとする、高性能スポーツセダンである。

「日常からサーキットまで、誰もがシームレスに走りを楽しめる」というフィロソフィーを持つ“F”の新型モデルの投入は、2014年に発売された「RC F」以来約1年ぶり。“F”のセダンとしては2007年デビューの「IS F」以来で、実に8年ぶりとなる。

ボディーサイズは全長×全幅×全高=4915×1855×1440mmで、ホイールベースは2850mm。ワイド&ローな姿勢、 “F”のアイデンティティーとされるフレアしたフロントフェンダー後方に開けられたL字型のエアアウトレット、4連エキゾーストディフューザーを配置したリアビューなどにより、ひと目でノーマルのGSと識別可能なエクステリアとなっている。

ボディーは剛性を高めるため、レーザー溶接、スポット打点の増し打ちに加え、高剛性ガラス接着剤やレーザースクリューウェルディングなどレクサス最新のボディー技術を導入。サーキット走行にも対応する強固な骨格を実現した。

足まわりは、ジオメトリーの最適化を狙いパーツを新設計。高いサスペンション剛性の確保とロール剛性の適正化を行い、ステアリング系と協調することで操舵(そうだ)レスポンスを向上させた。
フロントに対向6ピストン、リアに対向4ピストンのアルミ製モノブロックキャリパーを採用した4輪ベンチレーテッドディスクブレーキは、マスターシリンダーの大径化、ペダル比の最適化などにより、高い応答性とリニアな利きを追求。高摩擦パッドも採用することで、高い剛性と耐フェード性を確保している。足元はBBS製19インチ鍛造アルミホイールに、フロント255/35ZR19、リア275/35ZR19の「ミシュラン・パイロットスーパースポーツ」を履く。

カーボン製のリアスポイラー。トランクリッドの後端に装着される。
カーボン製のリアスポイラー。トランクリッドの後端に装着される。
最高出力477ps、最大トルク54.0kgmを発生する5リッターV8エンジン。街中などでの定常走行域では、燃費を稼ぐべくアトキンソンサイクルとなる。JC08モードの燃費値は8.2km/リッター。
最高出力477ps、最大トルク54.0kgmを発生する5リッターV8エンジン。街中などでの定常走行域では、燃費を稼ぐべくアトキンソンサイクルとなる。JC08モードの燃費値は8.2km/リッター。
センターコンソールには、走りの特性を変化させるセレクターがレイアウトされる。
センターコンソールには、走りの特性を変化させるセレクターがレイアウトされる。

■ハイテクと大排気量エンジンがキモ

基本性能を磨いたシャシーに加えて、STANDARD、SLALOM、CIRCUITの3つのモードが選べる「TVD(駆動力制御システム)」を標準装備。一般道からサーキットまで、走行状態に応じて左右後輪の駆動力を最適に電子制御し、コーナリング時に理想的な車両の挙動を実現するという。
また、「スポーツモード付きVDIM(統合車両姿勢安定制御システム)」は、基本的にオフの状態としながらも、万一の際に挙動の乱れを緩和する制御が働くEXPERTモードを設定。さらに上下加速度センサーを採用したABS制御や TVDとの協調制御により、サーキット走行などにおいて、高い車両安定性と走りの楽しさを両立させる。

エンジンは筒内直噴と吸気ポート噴射を併用する燃料噴射システム「D-4S」を搭載する、5リッターV8 DOHC 32バルブの2UR-GSE型。RC F用の最新バージョンと基本的に同じパワーユニットで、自然吸気エンジンならではのリニアな加速感やレスポンスのよさをさらに高めるべく、製作にあたっては、組み立て後に1基ずつエンジンの回転バランスを調整する工程が加えられている。
最高出力は477ps/7100rpmで、最大トルクは54.0kgm/4800-5600rpm。トランスミッションは8段ATで、後輪を駆動する。Mポジション選択時には最短0.1秒で変速でき、本格的なスポーツドライビングが可能である。
パワーユニットからの原音に室内に設置されたスピーカーからの調整音を加え、ドライバーの聴覚を刺激するアクティブサウンドコントロールは、前後2スピーカーのシステムへと進化。より迫力のあるエンジン音と排気音を室内に響かせる。

アスリートのボディースーツをモチーフにデザインしたという前席。表皮には、高級なセミアニリンレザーが採用されている。
アスリートのボディースーツをモチーフにデザインしたという前席。表皮には、高級なセミアニリンレザーが採用されている。
“F”専用デザインのメーターパネル。中央のエンジン回転計は液晶表示で、指針の動きまでがアニメーションになっている。
“F”専用デザインのメーターパネル。中央のエンジン回転計は液晶表示で、指針の動きまでがアニメーションになっている。
ボディーカラーは、写真の「ラヴァオレンジクリスタルシャイン」を含む計8色がラインナップされる。
ボディーカラーは、写真の「ラヴァオレンジクリスタルシャイン」を含む計8色がラインナップされる。

■運転支援システムも充実

インテリアは、スポーツドライビングを念頭に、機能性と上質感が融合したデザインとされている。前席には、アスリートのボディースーツをモチーフとした意匠の、高いホールド性を有する表皮一体発泡設計によるハイバックスポーツシートを採用。本革製ステアリングホイールは、サーキット走行に適した太さとグリップ感を追求したもので、ペダル類とフットレストも“F”専用のアルミ製となる。
ドライブモードにより表示が切り替わる大口径メーターは、瞬時に情報を識別できるようセンターに配置。少ない視線移動で情報をすばやく認識可能なヘッドアップディスプレイもオプション設定されている。

安全運転支援機能については、「プリクラッシュセーフティ」「レーンディパーチャーアラート」「アダプティブハイビームシステム」「レーダークルーズコントロール」をセットにした、最新の予防安全パッケージである「Lexus Safety System+」を標準装備している。

スポーツカーであることをアピールした2ドアクーペのRC Fに対し、“F”のフィロソフィーをより実用性の高い4ドアセダンで体現したGS F。モノグレードで、価格は1100万円である。

(文=沼田 亨/写真=峰 昌宏、webCG)

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