サイバートラック、日本ではどうなるの? 「サイバートラックについて知っておきたい10のこと」PART 4

サイバートラック、日本ではどうなるの? 「サイバートラックについて知っておきたい10のこと」PART 4

今週は、サイバートラックウイーク! いま、世界が最も注目するEV「テスラ・サイバートラック」の納車が、11月30日(日本時間12月1日)に始まるのです。そこで『EVcafe』では「サイバートラックについて知っておきたい10のこと」と題して日替わりでサイバートラックに関するQ&Aをお届けします!

 

Q4:サイバートラック、日本ではどうなるの?

A:数年の間に納車が始まるでしょう。しかし、日本ならではの事情が色々ありそうですよ。

 

2019年の発表&予約開始のタイミングで、日本でもサイバートラックは予約が可能でした。EVcafeの読者のなかにも、日本から予約している方が数多くいらっしゃいます。製造を担うギガテキサスの稼働状況にもよりますが、これまでのテスラの新型モデル投入の歴史をなぞると、2〜3年程度で日本でも納車が始まるのではないかと予想されます(あくまで予想です)。

また、サイバートラックのスペックが明らかになるにつれて、日本の“テスラー”にとっての不都合な真実が徐々に明らかになってきています。その代表的な例をご紹介しましょう。

 

サイバートラックは1ナンバーになる?

これは最も衝撃的な内容でしょう。サイバートラックは、そのボディーサイズと荷台サイズなどの関係で、日本の規格では1ナンバー、すなわち「普通貨物自動車」になるもようです。そう、サイバートラックは乗用車でもSUVでもなく、正真正銘のトラックなんです。1ナンバーのクルマは、自動車税や重量税が3ナンバー、5ナンバー車より安いというメリットもありますが、車検を毎年受けなければならないというデメリットもあります。

 

サイバートラックの日本でのナンバーは?(Photo by AntaresNS)
「サイバートラック」の日本でのナンバーは?(Photo by AntaresNS)

 

サイバートラックの運転には、中型免許が必要になる?

これもかなりの衝撃です。車両重量が3.5tを超えるクルマは、普通免許では運転できません。未確認ではありますが、サイバートラックの重量は4tを超えるといううわさがあります。となると、最低でも「準中型免許」が、最大積載量の値次第では「中型免許」が必要となります。

この記事をお読みになっている皆さん、今すぐご自身の運転免許証を確認してみてください。「種類」の欄に「中型」と記されていますか? 2007年6月以前に普通運転免許を取った人なら自動的に「中型」の運転資格は付与されています。しかし、その表記(資格)のない方がサイバートラックを運転する場合は、なんらかの中型免許が必要となるでしょう。

 

サイバートラックは、左ハンドルしか製造されない可能性が?

今年(2023年)の5月、テスラは「『モデルS』と『モデルX』について、右ハンドル車の製造を今後行わない」と発表しました。これによってテスラは、日本をはじめ、英国、オーストラリア、ニュージーランドなどの右ハンドル圏の“テスラー”から大ブーイングを浴びました。新型のモデルSやモデルXを予約していた人たちの間には、予約をキャンセルした人も多かったのです。とりわけ、オーストラリアやニュージーランドは、そもそも左ハンドルのクルマは道路を走ってはいけない法律です。なので、このテスラの発表は大きな反発を生みました。

同じように、サイバートラックも最初から右ハンドル車が設定されない可能性があります。テスラは、モデルSとモデルXで右ハンドル無しという「前例」をつくってしまったわけで。もちろん、将来的に右ハンドルが追加される可能性もあるでしょうが、現時点では「左ハンドルしかない」と腹をくくっておいたほうがいいでしょう。

 

サイバートラックは日本でも左ハンドルのみの可能性も
「サイバートラック」は日本でも左ハンドルのみの可能性も。

 

デカすぎて充電できないスーパーチャージャーも?

サイバートラックは、サイズがとにかくデカいので、既存のスーパーチャージャー(SC)の枠内には収まりきれないことになります。東京であれば、代官山とか東雲のアーバンなどでは2区画を占拠することになりそう。出先でサイバートラックを充電する際には、多少の不便が予想されますね。

 

サイバートラックのサイズなら、代官山SCの二区画を占拠することになるかも
「サイバートラック」のサイズでは、代官山SCの2区画を占拠することになる?

 

以上、日本におけるサイバートラック購入のハードルを列挙しました。サイバートラックは「1ナンバー、中型免許必須で左ハンドルのみ」という可能性が高いのです。それでも、やはりサイバートラックは特別すぎるクルマなので、買っちゃう人は買っちゃうと思います。だから、もしもこの先日本でサイバートラックを見かけたら、そのオーナーには最大限のリスペクトを払ってあげたいですね。

 

今週は「サイバートラックウイーク」。EVcafeでは、日替わりでサイバートラックの情報をお伝えしていきます。

 

メインカットは合成によるイメージカットです。

【もっと読む】

・サイバートラックって、みんな同じ色なの? サイバートラックについて、知っておきたい10のこと」PART3
・サイバートラック、一番安いモデルで900万円!「サイバートラックについて、知っておきたい10のこと」PART5
EVcafe
EVcafe

「EVcafe」は、2023年にスタートした日本初のEV専門ライフスタイルWebメディアです。国内外のEV市場の動向がわかる最新ニュースを中心に、EVメーカーや関連会社が発信する新車・新商品情報、充電インフラやEV補助金の情報、オーナーの方々への取材をもとにした新たなEVライフの提案まで、EVオーナーやEVの購入を検討しているユーザーの方々が、知っておきたい情報を、多様な切り口の読み応えのある記事と美しいビジュアルで発信していきます。