クルマ好きなら毎日みてる webCG 新車情報・新型情報・カーグラフィック

孤高のアメリカンスポーツ「シボレー・カマロ ファイナルエディション」が駆ける

情熱よ永遠なれ 2024.02.29 不滅の情熱 CHEVROLET CAMARO“FINAL EDITION”<AD> 堀田 剛資 6代目「シボレー・カマロ」の最後を飾るスペシャルモデル「ファイナルエディション」。日本のファンのためだけに仕立てられた特別なカマロのハンドルを握り、業界きっての“アメリカ車好き”2人が、孤高のアメリカンスポーツの魅力を語り尽くす。

世代を超えて刺さった“カッコよさ”

2023年3月22日、世のアメリカ車ファンの間に激震が走った。ゼネラルモーターズ(GM)が、6代目シボレー・カマロを2024年モデルで生産終了すると発表したのだ。

カマロといえば、獰猛(どうもう)なスタイリングとたくましい走りが自慢のシボレーのスポーツクーペだ。1960年代に生まれた、アメリカンスペシャリティーだとかアメリカンマッスルだとかの濃ゆいカルチャーを今日に受け継ぐ、最高にイカした一台だった。

これを受け、日本でもGMジャパンが「最終章を飾る限定モデル」ことファイナルエディションを発表。最後の50台をファンにプレゼントした。これに感涙した“カマラード”の熱量が、今年の暖冬を招いたとか、招かないとか……。

渡辺敏史(以下、渡辺):……で、これがそのシボレー・カマロ ファイナルエディションなわけだね。

webCG堀田(以下、堀田):左様です。日本のためにGMジャパンがこしらえた、日本専用の限定モデルです。ベースは6.2リッターV8を積んだ「SS」で、ボディーのストライプや「FINAL EDITION」の専用プレート、レカロシートなんかが特徴ですね。

渡辺:ベースはブイハチなんだね。いや、前にGMの広報さんに聞いた話だと、日本だと2リッター直4ターボのほうが売れているらしいから。若い人が「カッコイイ!」って言って頑張って貯金して、ローンを組んで買っていくんだよ。だから手の届きやすい直4モデルが売れたんだねぇ。

堀田:この仕事してるとひしひし感じますけど、今日び、若い人に「欲しい!」って言わせるクルマってだけでもマジで貴重ですよ。やっぱりちょっと、終売は残念ですね。

渡辺:でも、カマロはこれでおしまいってわけじゃないんでしょ?

堀田:GMの偉い人(スコット・ベル副社長)は「続きがある!」って言ってるそうですけど、すぐに次期型が登場しないのは事実です。カマロが欲しいって人は、このファイナルエディションをいっとくべきでしょう。

渡辺:なるほどねぇ。で、俺らのほうは、今日はどこに行くの?

堀田:ファイナルモデルの取材だけど、しんみりしたのはクルマの性格に合わんでしょ。房総でデカいハンバーガー食って、太平洋でも拝みに行きましょうか。

→「シボレー・カマロ ファイナルエディション」の詳しい情報はこちら

2023年10月に発売された「シボレー・カマロ ファイナルエディション」。6代目カマロの最後を飾る限定モデルで、「ブラック」(写真)と「サミットホワイト」の2種類のボディーカラーが用意される。
2023年10月に発売された「シボレー・カマロ ファイナルエディション」。6代目カマロの最後を飾る限定モデルで、「ブラック」(写真)と「サミットホワイト」の2種類のボディーカラーが用意される。拡大
外観上の大きな特徴となっているセンターストライプ。色は、ボディーカラーが黒の場合は「ホワイトパール」、白の場合は「ブラックメタリック」となる。
外観上の大きな特徴となっているセンターストライプ。色は、ボディーカラーが黒の場合は「ホワイトパール」、白の場合は「ブラックメタリック」となる。拡大
武骨な「ジェットブラック」でまとめられたインテリアには、ステアリングホイールと助手席グローブボックスに、限定モデル専用のプレートが装着される。
武骨な「ジェットブラック」でまとめられたインテリアには、ステアリングホイールと助手席グローブボックスに、限定モデル専用のプレートが装着される。拡大
助手席グローブボックスの専用プレート。「カマロ」のエンブレムと「FINAL EDITION」の文字が描かれている。
助手席グローブボックスの専用プレート。「カマロ」のエンブレムと「FINAL EDITION」の文字が描かれている。拡大
ジャンルや国籍を問わず、さまざまなモデルに試乗し、海外取材も積極的にこなすモータージャーナリストの渡辺敏史氏。GMのモデルではC6世代の「シボレー・コルベットZ06」を“名車認定”している。
ジャンルや国籍を問わず、さまざまなモデルに試乗し、海外取材も積極的にこなすモータージャーナリストの渡辺敏史氏。GMのモデルではC6世代の「シボレー・コルベットZ06」を“名車認定”している。拡大

ラギッドでタフな唯一無二の存在感

堀田:渡辺さんには、webCGでは「コンバーチブル」(2リッターモデル)の取材をお願いしたことはありますけど(参照)、過去にV8カマロに乗ったことはあります?

渡辺:そりゃもちろん。堀田くんは?

堀田:右に同じです。webCGでのカマロの取材は、2リッターも6.2リッターV8もクーペもコンバチ(コンバーチブル)も、ほとんど自分が担当でした。お恥ずかしながら、自分でリポートを書いたこともありますよ(参照)。(スマホで当時の記事を検索)……懐かしいな! もう6年も前なんだ。

渡辺:デビューは北米で2015年、日本で2017年だからね。もう長いよ。……それにしても運転席からの眺めがスゴいけど、前からこんなにバルジが盛り上がってたっけ?

堀田:前からモリモリマッチョでしたよ。カマロのデザインは、欲望むき出しって感じがしていいですよね。パワーがみなぎっておられる。

渡辺:いいよねぇ。全体の形は66年登場(モデルイヤーは1967年)の初代をモチーフにしているんだよね。あのころのアメリカ車のデザインは、本当によかった。日本のメーカーもこぞってマネたもんね。いちばんアメリカ車が豊かで強かった時代だし。

堀田:このカマロにも、そういう昔からの流れがあるっていうか……。でも、ただの“懐かしい系”でもないと思うんですよ。リアショルダーとかクオーターピラーとかは一見クラシックだけど、ニラみ目のヘッドランプとかスモークのテールランプはいかにも今風だし、スタイリングを見ても、タイヤの踏ん張りを利かせる今どきのカッコよさがある。単なる初代オマージュじゃないですよ。

渡辺:「チャレンジャー」とか「マスタング」も含めて、アメリカンスペシャリティーの3銘柄は本当にうまいなぁと思うよ。昔のデザインから引っ張り出してはきてるんだけど、ちゃんと新しさもある。

堀田:モチーフにはしてるんだけど、それに縛られすぎていない感じですよね。あとは、よくわからんデザイナーのエゴとかブランド内での統一要件とか、そういう不純物がないのもいい。カッコよさに貪欲で、欲望に忠実で、俺はすごくいいなと思うんですけど。

渡辺:ビジネス由来のデザインじゃないよね、これは。

→「シボレー・カマロ ファイナルエディション」の詳しい情報はこちら

6代目「カマロ」の意匠は1967年登場の初代に範を求めたものだが、ワイドなスタンスやエッジの立ったキャラクター、ルーフラインがリアまで続くファストバック風のスタイルと、今日的なカッコよさを見事に実現している。もちろん、筋骨隆々なボディーの抑揚も魅力だ。
6代目「カマロ」の意匠は1967年登場の初代に範を求めたものだが、ワイドなスタンスやエッジの立ったキャラクター、ルーフラインがリアまで続くファストバック風のスタイルと、今日的なカッコよさを見事に実現している。もちろん、筋骨隆々なボディーの抑揚も魅力だ。拡大
webCG編集部員の堀田。業界ではめずらしいアメリカ車好きで、実際にアメリカ車を所有する有言実行の男である。
webCG編集部員の堀田。業界ではめずらしいアメリカ車好きで、実際にアメリカ車を所有する有言実行の男である。拡大
ボンネットの中央で力強く隆起したパワーバルジ。冷却効果と空力性能を高めるエアエクストラクター(エアダクト)が備わる。
ボンネットの中央で力強く隆起したパワーバルジ。冷却効果と空力性能を高めるエアエクストラクター(エアダクト)が備わる。拡大
後端でキックアップしたベルトラインと、大きく張り出したリアショルダー。往年のマッスルカー、スペシャリティーカーをほうふつさせる意匠だ。
後端でキックアップしたベルトラインと、大きく張り出したリアショルダー。往年のマッスルカー、スペシャリティーカーをほうふつさせる意匠だ。拡大
いかにも後輪駆動といった、力感のみなぎるリアまわり。20インチの巨大なタイヤ&ホイールも、サマになっている。
いかにも後輪駆動といった、力感のみなぎるリアまわり。20インチの巨大なタイヤ&ホイールも、サマになっている。拡大

ただ真っすぐ走ることがキモチイイ

渡辺:走らせてて思うんだけど、以前に乗ったときより、なんだか乗り味が洗練されてる気がするんだけど。なんか改良入ってたっけ?

堀田:特にそういう話は聞きませんけど、発表されていないだけで、折を見て細かな変更とかがあったのかもしれませんね。ファイナルエディションはレカロシートが付いているので、体感的にはその影響もあるかもですけど。そもそもこのクルマ、デビュー当初からとにかくシャシーの評判がよかったですよね。

渡辺:キャデラックのセダンとかにも使われてるやつだよね。でも、ただ洗練されてるってだけでもないんだよ。低速から中速だと、なんだかリアリジッドアクスルのクルマのような味わいがある(笑)。スピードを上げると収まってくるんだけど。

堀田:あえてそうしてるんでしょうか? 同じプラットフォームでも、キャデラックだとそれは感じないから。

渡辺:あえてじゃないかな。シャシー自体の能力は高いし。

堀田:山野さん(レーシングドライバーの山野哲也さん)とか、絶賛してましたもんね(参照)。

渡辺:山野さんは半分アメリカ人みたいなもんかもよ(笑)。青年期に現地で暮らしてたって聞いたことあるし。でも確かに、意外と山道とかもがっつり走れちゃうもんね。そんなタイムを競うようなタイプではないけれど。

堀田:それでいて、ボーっと走るのも苦にならない。ロケ終わりにぐったりして帰るときの“体なじみ”のよさとか、すごくいいなぁと思ったもんですよ。このクルマってスポーティーだけどスポーツカーじゃないでしょう? だからこそのあんばいなんじゃないかと。

渡辺:それもそうだけど、アメリカ車全般、昔からそういうところがあったよね。そういう運転をするときに、ちょうど落ち着くように設(しつら)えられてる。シートとか、ペダルの角度とか重さとか。舵(≒ハンドリング)はずいぶんモダンになったから、そこでは感じ取りにくいけど、例えばこのクルマも、こんなデカいフロントタイヤだったら普通はハンドルがピキピキするもんだよ。でも、そうはなってない。

堀田:本当に、真っすぐが楽でキモチイイ。

渡辺:ねー。で、そうしてボーっと真っすぐ走るのは2リッター直4ターボでももちろんできるけど、やっぱりこのブイハチがいいよねぇ。

→「シボレー・カマロ ファイナルエディション」の詳しい情報はこちら

6代目「カマロ」は、攻めた走りにも音を上げない高いシャシー性能も魅力。「SS」ベースの「ファイナルエディション」には、マグネティックライドコントロール(磁性流体ダンパー)やLSDも装備される。
6代目「カマロ」は、攻めた走りにも音を上げない高いシャシー性能も魅力。「SS」ベースの「ファイナルエディション」には、マグネティックライドコントロール(磁性流体ダンパー)やLSDも装備される。拡大
「ファイナルエディション」の前席には、レカロ製のパフォーマンスバケットシートが装備される。
「ファイナルエディション」の前席には、レカロ製のパフォーマンスバケットシートが装備される。拡大
巡航時に、ちょうどよい反力で右足を支えてくれるアクセルペダルと、自然な操作感が特徴のブレーキペダル。なお「ファイナルエディション」では、フロアカーペットも専用品となる。
巡航時に、ちょうどよい反力で右足を支えてくれるアクセルペダルと、自然な操作感が特徴のブレーキペダル。なお「ファイナルエディション」では、フロアカーペットも専用品となる。拡大
8インチ・フル液晶のドライバーインフォメーションディスプレイ。車速や燃費、走行距離などの走行情報に加え、ラップタイム、Gフォース、タイヤ空気圧、パワートレインの作動温度などを確認できる。
8インチ・フル液晶のドライバーインフォメーションディスプレイ。車速や燃費、走行距離などの走行情報に加え、ラップタイム、Gフォース、タイヤ空気圧、パワートレインの作動温度などを確認できる。拡大
タイヤサイズは前が245/40ZR20、後ろが275/35ZR20と、モダンなスポーツモデルらしく大径・低偏平。取材した車両はグッドイヤーのハイパフォーマンスカー用タイヤ「イーグルF1アシメトリック3」を装着していた。
タイヤサイズは前が245/40ZR20、後ろが275/35ZR20と、モダンなスポーツモデルらしく大径・低偏平。取材した車両はグッドイヤーのハイパフォーマンスカー用タイヤ「イーグルF1アシメトリック3」を装着していた。拡大

名機「LT1」に宿るアメリカ車の息づかい

堀田:このカマロのブイハチは、6.2リッターの「LT1」ですよね。

渡辺:そうだよ。GMのスモールブロックは今が第5世代だっけ。LT1の名前は1991年の350系V8から使われてて、「C4コルベット」の後期とか4代目カマロの「Z28」にも積まれてたんだよね。今の6.2リッターは、2014年のC7コルベットから使われ始めて、トラック向けにモディファイされたのが「シボレー・タホ」や「シルバラード」「キャデラック・エスカレード」にも積まれてるよ。

堀田:名だたる基幹モデルを完全網羅。まさに今日のGMの魂ですな。

渡辺:よそのメーカーはダウンサイジングターボとか電動化とかが進んでいるし、GMでも直4ターボが伸(の)してきてるけど、このエンジンがなくなることはまずないと思うね。この間アリゾナに行く機会があったんだけど、その辺走ってるクルマ、みんなこの音だったから(笑)。

堀田:そりゃあ当分、シボレーのブイハチがなくなることはなさそうですね(笑)。それにしても、普通のクルマが皆この音って、うらやましいなぁ。アメリカンV8って、上までカチ回さなくても、息づかいとか音の圧とかが心地いいんですよね。

渡辺:そうそう。音じゃなくて、音圧というか鼓動感というか。

堀田:レスポンスがいいのはもちろんだけど、ちょっとした加速でもただスピードが乗るんじゃなくて、エンジンの呼吸の変化をちゃんと感じさせてくれる。

渡辺:やっぱり、いまこうして乗ってても雰囲気があるもんね。カマロは若いオーナーさんも多いっていうけど、そういう人にもブイハチが刺さってくれるとうれしいなぁ。

堀田:完全に余計なお世話でしょうけど、「せっかくこういうクルマに乗るんだったら、これを味わってくれよ!」ってのはありますよね。時代に取り残されたワタシらみたいなクルマ好きからしたら、これがいまだにアメリカ車の手触りですから。……お話の途中ですが、最初の目的地に着きましたね。続きはバーガーをむさぼりながらにしましょうか。

→「シボレー・カマロ ファイナルエディション」の詳しい情報はこちら

排気量6168ccのV型8気筒OHVエンジン「LT1」は、453PSの最高出力と617N・mの最大トルクを発生。燃料の筒内直接噴射機構や気筒休止機構なども備わっており、低負荷での巡航時には、意外な好燃費をマークする。
排気量6168ccのV型8気筒OHVエンジン「LT1」は、453PSの最高出力と617N・mの最大トルクを発生。燃料の筒内直接噴射機構や気筒休止機構なども備わっており、低負荷での巡航時には、意外な好燃費をマークする。拡大
トランスミッションは高効率な10段AT。変速制御はしっかり練られたもので、100km/h以下の車速でもトップギアに入り、高効率な走りを実現する。いっぽうで変速がビジーな印象もなく、必要なときにはきっちり回転を引っ張り、エンジンを使ってくれる。
トランスミッションは高効率な10段AT。変速制御はしっかり練られたもので、100km/h以下の車速でもトップギアに入り、高効率な走りを実現する。いっぽうで変速がビジーな印象もなく、必要なときにはきっちり回転を引っ張り、エンジンを使ってくれる。拡大
ドライブモードは「ツーリング」「スポーツ」「トラック」「雪/凍結」の4種類。モードに応じて、ステアリングのアシスト量やスロットルレスポンス、トラクションコントロールなど8つの制御が切り替わる。
ドライブモードは「ツーリング」「スポーツ」「トラック」「雪/凍結」の4種類。モードに応じて、ステアリングのアシスト量やスロットルレスポンス、トラクションコントロールなど8つの制御が切り替わる。拡大
加速時に心地いいサウンドを聞かせてくれる4本出しのマフラー。ウイングタイプのリアスポイラーともども、リアビューのアクセントにもなっている。
加速時に心地いいサウンドを聞かせてくれる4本出しのマフラー。ウイングタイプのリアスポイラーともども、リアビューのアクセントにもなっている。拡大

映画の世界そのものの“空気感”

渡辺:なんか「いかにもダイナー!」って感じのお店だけど、なんでこんなところ知ってるの?

堀田:編集部にゴハン処に詳しい人がいるんですよ。……渡辺さんはなに頼んだんですか? なんか、バンズから肉があふれ出てますけど。

渡辺:確か「スマッシュ2×2バーガー」っていうやつかな。限定20食って書いてあったからつい。堀田くんは?

堀田:「プルドポークサンド」です。人生初のプルドポーク、美味です。

渡辺:そのようだね。取りあえずBBQソースまみれの顔を拭きなさい。

堀田:失礼。……で、いかがでしたシボレー・カマロは? まっさらな6代目に触れられるのは、これが最後の機会になると思いますけど。

渡辺:堀田くんはどうだった?

堀田:やっぱり、とことんドメスティックなクルマだなぁと。ちょっとした加速でも反応にライブ感があって、巡航が気持ちよくて、いかにもアメリカの国情に合わせてつくり込まれてますよね。えんえん制限速度以下で走るようなシチュエーションでも運転を楽しめるように、クルマそのものにエンターテインメントが練り込まれてる感じで。欧州のスポーツカーもいいけど、こういう味つけのほうが、むしろ日本の事情にも合ってると思うんですけど。

渡辺:そういう細かいところもだけど、クルマ全体につくづく雰囲気があるよね。アメリカの映画とかでクルマを運転しているシーンが流れてくると、みんな大体、こういう運転してるじゃない? ハンドルを片手で持って、たらー……っと。自動車メディア的にはお勧めしづらいしぐさだけど(笑)、彼らにとっては、それがいちばんリラックスしたドライブのスタイルなんだろうなっていう。実際はやらないにしても、そういう空気が味わえるっていうところは、すごく異国情緒のあるクルマだよなって思うよ。

堀田:それはもう、間違いない。

→「シボレー・カマロ ファイナルエディション」の詳しい情報はこちら

旅の中継地である千葉・東金の「E.G.DINER(イージーダイナー)」。東金ICを降りて国道126号をちょっと走ったら左手に現れる、星条旗とカリフォルニアフラッグが目印だ。
旅の中継地である千葉・東金の「E.G.DINER(イージーダイナー)」。東金ICを降りて国道126号をちょっと走ったら左手に現れる、星条旗とカリフォルニアフラッグが目印だ。拡大
外観同様、店内も情緒が満点。オリジナルのアパレルやステッカー、マグカップなどの販売も行われている。
外観同様、店内も情緒が満点。オリジナルのアパレルやステッカー、マグカップなどの販売も行われている。拡大
ハンバーガー類はご覧のとおりのボリュームで、味はもちろん量でも大満足。シェイクも自慢とのことなので、甘味党の人はぜひそちらも挑戦してほしい。
ハンバーガー類はご覧のとおりのボリュームで、味はもちろん量でも大満足。シェイクも自慢とのことなので、甘味党の人はぜひそちらも挑戦してほしい。拡大
「SS」同様、「ファイナルエディション」にはエンジン回転数(800~2400rpm)と後輪の許容スリップ量(5〜15%)を設定可能なカスタムローンチコントロールや、後輪をバーンアウトさせるときに使うラインロック機能が装備されており、ついサーキットに足を運びたくなってしまう。
「SS」同様、「ファイナルエディション」にはエンジン回転数(800~2400rpm)と後輪の許容スリップ量(5〜15%)を設定可能なカスタムローンチコントロールや、後輪をバーンアウトさせるときに使うラインロック機能が装備されており、ついサーキットに足を運びたくなってしまう。拡大

これほど雰囲気のあるクルマは他にない

渡辺:2000年代、21世紀に入ったぐらいから、グローバリゼーションだなんだかんだで、クルマもやっぱり平準化されていっちゃったじゃない。フランス車がドイツ車っぽくなっちゃったりして、極端に言うと「どれ乗ってもあんま変わんないわ」みたいな。そういうなかで、こういう異端なもの、自分のスタイルを持つものがちゃんと残ってきたっていうのは幸せなことだと思うよ。こいつと、それこそロールス・ロイスぐらいじゃないかな。

堀田:ロールス・ロイスですか?

渡辺:本当、「ファントム」とこのクルマぐらいじゃないかな。アメリカローカルな味つけっていう部分でいうと、むしろコルベットよりもカマロのほうが濃ゆいかもしれない。オーディオもドンツクだしね!

堀田:わかりやすくズンドコでしたね(笑)。低音のドスが利いてて、いかにも向こうの人に刺さりそうなイメージのBoseだった。音自体はとてもいいから、「気になる人はイコライザーで調整してよ」ってことなんでしょうけど、そういうところも含めて異国情緒たっぷりでしたね、個人的には。

渡辺:あと、今回のクルマが黒だったからっていうのもあるけど、単純にヤル気といか、若い男の危うさみたいなものがあってイイなと思った。なんか、いくつになっても革ジャンを着られるカッコよさみたいなものがあるじゃない、カマロには。

堀田:ありますね。突っ張ってるっていうのとも違う、なんとも言えない前のめりな感じが。

渡辺:だから「俺はまだまだ革ジャン着られるぜ」ってオッサンにも、どんどんカマロに乗ってほしい。もう俺は革ジャンを着られない腹になってしまったけど(笑)。

堀田:大丈夫ですよ! 革ジャンって意外と伸びるから。

(語り=渡辺敏史、webCG堀田/文=webCG堀田/写真=向後一宏/撮影協力=E.G.DINER)

→「シボレー・カマロ ファイナルエディション」の詳しい情報はこちら

千葉県・九十九里の砂浜にて。いや応なくグローバル化が進む今日において、これほど異国情緒を感じさせるクルマはそうはないだろう。
千葉県・九十九里の砂浜にて。いや応なくグローバル化が進む今日において、これほど異国情緒を感じさせるクルマはそうはないだろう。拡大
フロントフェンダーに貼られた「CAMARO」のバッジ。このクルマの車名は、フランス語で仲間を意味する「Camarade(カマラード)」に由来する。
フロントフェンダーに貼られた「CAMARO」のバッジ。このクルマの車名は、フランス語で仲間を意味する「Camarade(カマラード)」に由来する。拡大
音響機器には「Boseプレミアム9スピーカーオーディオシステム」を装備。クリアで高音質なサウンドを提供するだけでなく、「アクディブノイズキャンセリング」機能が不快な騒音を低減してくれる。
音響機器には「Boseプレミアム9スピーカーオーディオシステム」を装備。クリアで高音質なサウンドを提供するだけでなく、「アクディブノイズキャンセリング」機能が不快な騒音を低減してくれる。拡大
「カマロ」は米国のミシガン州ランシング工場で生産される。ステッカーに書かれた「One Team」「One Goal」「World's Best」の言葉が誇らしげだ。
「カマロ」は米国のミシガン州ランシング工場で生産される。ステッカーに書かれた「One Team」「One Goal」「World's Best」の言葉が誇らしげだ。拡大
「カマロ ファイナルエディション」の販売台数は、ブラックが30台、ホワイトが20台の計50台のみ。気になった人は、将来のカマロの復活に思いをはせつつ、ぜひ最寄りのディーラーに足を運んでほしい。
「カマロ ファイナルエディション」の販売台数は、ブラックが30台、ホワイトが20台の計50台のみ。気になった人は、将来のカマロの復活に思いをはせつつ、ぜひ最寄りのディーラーに足を運んでほしい。拡大

車両データ

シボレー・カマロ ファイナルエディション

ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4785×1900×1345mm
ホイールベース:2810mm
車重:1710kg
駆動方式:FR
エンジン:6.2リッターV8 OHV 16バルブ
トランスミッション:10段AT
最高出力:453PS(333kW)/5700rpm
最大トルク:617N・m(62.9kgf・m)/4600rpm
タイヤ:(前)245/40ZR20 95Y/(後)275/35ZR20 98Y(グッドイヤー・イーグルF1アシメトリック3)
価格:940万円

シボレー・カマロ ファイナルエディション
シボレー・カマロ ファイナルエディション拡大
 
孤高のアメリカンスポーツ「シボレー・カマロ ファイナルエディション」が駆けるの画像拡大
 
孤高のアメリカンスポーツ「シボレー・カマロ ファイナルエディション」が駆けるの画像拡大