スバルとアイシンが次世代BEV用駆動ユニット「eAxle」の共同開発を発表

スバルとアイシンが次世代BEV用駆動ユニット「eAxle」の共同開発を発表

スバルとアイシンは2024年3月12日、スバルの次世代電気自動車(BEV)に搭載する駆動ユニット「eAxle」を共同開発・分担生産すると発表しました。

EV普及の鍵ともいわれているeAxleは「エンジン+トランスミッション」に代わる駆動ユニットとして注目されています。BEVなどのモーターを主動力とするクルマが「走る」ために必要な主要部品をひとつにまとめてパッケージ化。主にギア、モーター、インバーターといった部品から構成されます。eAxleは、これらをパッケージ化することで、従来のエンジン+トランスミッションの2分の1程度のサイズへと小型軽量化し、「省スペース」「電費の向上」「低コスト化」といった効果を生み出します。

 

スバルの大崎篤代表取締役社長(左)とアイシンの吉田守孝取締役社長(右)
スバルの大崎篤 代表取締役社長(写真左)とアイシンの吉田守孝 取締役社長(同右)。

 

アイシンは、部品メーカーとしていち早くeAxleの開発に取り組み、1993年にトヨタの「クラウンマジェスタEV」にギアとモーターを一体化したアイシン製「電動ユニット」を搭載して以来、その技術を進化させてきました。同社が開発したeAxleは2020年以降、トヨタの「C-HR」「IZOA(イゾア)」「MIRAI(ミライ)」、レクサスの「UX300e」といったさまざまなBEV、FCEVに搭載され、2022年からはBluE Nexus※やデンソーと共同開発したeAxleが「bZ4X」、新型「クラウン」に採用されています。

現在アイシンは「少ない燃料(電気)でたくさん走れる、超小型のeAxle」を目標に、第2世代、第3世代の構想をかたちにすべく開発を進めているとのことです。

 

アイシン公式HPより
 アイシン公式HPより

 

今回、スバルとアイシンによって発表された新世代のeAxleは、両社の車両並びに変速機開発に関する知見・ノウハウを持ち寄り、スバルが2020年代後半から生産開始するBEVに搭載される予定です。

両社の共同開発は、高効率・軽量コンパクトをコンセプトに、ユーザーの使用環境を考慮した諸性能を実現するためのもの。EVによって事業環境が大きく変化する既存サプライチェーンの維持を考慮し、両社で最適な部品調達先、生産スキームを検討しながら開発を進めていくとしています。

 

※ 2019年にアイシンがデンソーと共同で設立した、電動化システム・電動駆動モジュールの開発・適合・販売に特化した会社(現在は、アイシンとデンソーが各45%、トヨタ自動車が10%を出資)

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