EV先進国中国のモーターショーで披露された電気自動車の最新トレンド
EVの先進国である中国で、2024年8月30日から9月8日まで成都モーターショーが開催されています。そこで新たにお披露目された注目のモデルをピックアップしてお届けします。
【BYD】
日本市場でも新型EVを矢継ぎ早に投入したBYDから、新たなEVが発表されました。

BYDのオーシャンシリーズに、RWDとAWDが設定された「シール06 GT」が加わりました。前身の「Ocean-Mコンセプト」から引き継がれた同社らしいヘッドライトと、EVだからこそできるグリルレスを最大限に生かしたデザインです。
テールランプにはコの字を2つずつ使用しており、ワイド感を強調しています。白を基調としたインテリアからは高級感と先進感が醸し出されています。

プラットフォームは「eプラットフォーム3.0 Evo」を採用しています。最高出力は160kW〜320kW。ボディーサイズは全長4630mm×全幅1880mm×全高1490mm。605km(CLTC)という十分な航続距離が確保されています。

シール06 GTは中国で間もなく発売となる予定です。価格は約15万元(約300万円)からで、日本に導入されれば「ドルフィン」と「シール」の間を埋める存在になることでしょう。
【Zeekr】
2025年の日本市場進出が確定しているZeekr(ジーカー)は、電動SUVである「7X」を正式に発表しました。サイズは全長4825mm×全幅1930mm×全高1666mmと大きめです。

エクステリアデザインには「ジーカー007」に採用されているヘッドライト上部のスクリーンの「オールインスマートライトカーテン」が取り入れられています。7Xは同社の強みのひとつであるゴールデンバッテリー(75kW/135kW)を採用しています。

ジーカー7Xの発売は2024年9月末を予定しており、価格は約24万元(約490万円)からとなっています。
【Deepal】
Deepal(ディーパル)は長安汽車が持つブランドのひとつ。長安汽車はマツダと提携しており、「マツダEZ-6」はディーパルのモデルをベースにしています。そんな同社は若いユーザーをターゲットに開発された「S05」を正式に発表しました。全長4620mm×全幅1900mm×全高1600mmのS05には、EVとEREV(レンジエクステンダー式EV)が用意されています。

ディーパルS05は、HUAWEIのメガピクセルヘッドライトを搭載しています。メインユニットの高さは、おそらく日本だとヘッドライトの高さ制限の法規(地面から50cm以上の場所に設置)ギリギリです。かなり低い位置にあるがゆえに、見慣れないデザインでかえって斬新といえるでしょう。
発売時期は2024年9月で、価格は約15万元(約300万円)からとなる見込みです。

また、モーターショーには発表・発売済みのXiaomi(シャオミ)初の電動セダンである「SU7」も展示されているようです。
日本の自動車メーカーでは、トヨタが「鉑智3X」を間もなく発売すると明かし、今後CセグメントのEVセダンでテンセントやファーウェイと協業すると発表しました。

世界的なトレンドのひとつであるEV。デザイン面でもリードする中国で、この傾向は続くものと思われます。

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