テキサスで大興奮! 「ギガテキサス」「サイバートラック」「FSD」「スペースX」体験リポート 第1回:テキサスでサイバートラックに乗ってみた

テキサスで大興奮! 「ギガテキサス」「サイバートラック」「FSD」「スペースX」体験リポート 第1回:テキサスでサイバートラックに乗ってみた

2025年初頭、トランプが大統領に就任する直前のタイミングで、テキサス州オースティンを訪れました。テスラオーナーズクラブジャパン(TOCJ)のギガテキサス見学ツアーに同行し、日本から10名、日本以外の各国から10名の合計20名で3泊4日、1200km以上走行したツアーの模様を、複数回に分けてリポートします。

オースティンで、サイバートラックをピックアップ

TOCJのギガテキサス見学ツアーで、テキサス州オースティンにやって来ました。私は、オースティンにはサウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)に参加するために何度も訪れているのですが、SXSWと関係のない時期に滞在するのは初めてです。

今回、TOCJ初のギガテキサス訪問にあたっては、ギガテキサス以外にも多くのミッションが追加されています。ミッションは大まかに4点です。

① ギガテキサス訪問
② サイバートラック試乗
③ FSD(自動運転)体験
④ スペースX訪問

結果的に、これらすべては達成され、さらにいくつかの収穫を得ることができました。その成果をここに報告したいと思います。

このツアーは基本的に、現地集合・現地解散です。私はラスベガスでCESに参加(2025年1月8日から10日)し、そこから国内線でオースティンへと移動。後に日本からやって来るメンバーたちと合流する予定です。1月15日は、TOCJ(テスラオーナーズクラブジャパン)のメンバーが手配した「サイバートラック」を、私がピックアップする日です。

サイバートラックはレンタカーで借りることが難しく、今回は「turo」というサービスで手配されました。turoはC to Cでクルマをレンタルできる、自動車版のAirbnbのようなものと理解すれば分かりやすいですね。

「turo」で手配されTOCJのツアーで活躍したサイバートラック
「turo」で手配されTOCJのツアーで活躍した「テスラ・サイバートラック」。

TOCJからは、今回10名の日本人がツアーに参加していますが、サイバートラックに加え、「モデルY」、「モデル3」の計3台をturoで手配しています。しかも3台すべてに、最新バージョンのFSD(この時は13.2.2)がインストールされているのです。

ピックアップ当日、サイバートラックを提供してくれるオーナー、KennyさんとWhatsUpでやりとりします。彼は私の泊まっているホテル(ドメイン地区)まで車を持ってきてくれました。

とても親切にいろいろ説明してくれて、すごくいい人です! 「写真をいっぱい撮って、SNSに上げるといいよ。FSDも楽しんで!」

さて、サイバートラックですが、恐ろしくデカいです。昨日、オースティンのテスラショップで前もって見学していましたが、やはり屋外で見ると圧倒的。

ホテルの駐車場にたまたま止まっていた「フォードF-150」と並べてみます。ほぼほぼ同サイズですね。

サイバートラックとフォードF-150(右)が横並びに
「テスラ・サイバートラック」と「フォードF-150」(右)
サイバートラック
横から見た「サイバートラック」。
サイバートラックとほぼ同サイズのフォードF-150
「サイバートラック」とほぼ同サイズの「フォードF-150」

日本人の感覚だと、サイバートラックはなんでこんなにデカいんだってなりますが、やはりこれぐらい大きくないと、ピックアップ市場では競争力がないんだなって痛感します。格好がユニークなだけじゃダメ。大人5人が余裕で乗れて、しかも荷物を山ほど詰めないとアカン。

サイバートラックのインテリア
「サイバートラック」のダッシュボード。

早速運転してみましょう。オースティンのドメインというエリアからダウンタウンまで、小一時間ほどのドライブ。

シートはやや硬めですが、乗り心地は悪くありません。サスペンションのストロークは長く、けっこうフカフカな感じです。アダプティブサスペンションを採用しているので、車高調整も可能です。

助手席側のミラーが、とても遠いなと感じます。ちなみに、ルームミラー(バックミラー)は一応装着されていますが、役に立ちません。トノーカバーを閉じてしまうと、リアウィンドウがふさがれてしまうからです。代わりに、タッチスクリーンに後方の映像が映る仕様です。リアカメラの映像ですね。これは慣れるしかない。

とても遠い助手席側のサイドミラー
とても遠い助手席側のサイドミラー。

テスラの本拠地オースティンにあっても、サイバートラックは当時まだ珍しかったせいか、市街地の交差点などでゆっくり曲がっていると、ガン見してくる人がけっこういます。街なかで、目立つクルマであることは間違いない。

しばらく運転していると、意外なことに気づきました。ボディーはデカいんだけど、曲がるのは楽なんです。ハンドルを切ると、リアのタイヤもグイっと動くので4WSみたいな感じ。これが、ステアバイワイヤの挙動なんですね。このサイバートラックはAWDですが、同じAWDでも私のモデル3と比べ、コーナーでサクサク曲がる不思議なフィーリングを感じます。

一方、加速はそんなに鋭くはありません。今回のクルマは2モーターのAWDです。3モーターの「サイバービースト」ならもっとすごい加速なのでしょう。

オースティンをサイバートラックでドライブ
「サイバートラック」は、タッチスクリーンにリアカメラの後方映像が映る。

サイズの話に戻りますが、車体がデカいので、スーパーチャージャーで充電する際もけっこう枠ギリギリまで寄せて止めないと、充電ケーブルが届きません。

充電ポートは、黒いホイールカバーのコーナー部分に隠れています。全身ステンレススチールのボディーにあって、うまいこと隠しましたよね。

スーパーチャージャーで充電中のサイバートラック
スーパーチャージャーで充電中の「テスラ・サイバートラック」。

では、サイバートラックのサイズをあらためて確認しましょう。モデルY、モデル3との3ショット写真がありましたので、数字とともにご覧ください。

スーパーチャージャーに並ぶテスラ車、写真左からテスラ モデル3、テスラ モデルY、サイバートラック
写真左から「テスラ・モデル3」、「テスラ・モデルY」、「テスラ・サイバートラック」。

サイバートラック:全長×全幅×全高= 5683 x 2200 x 1790mm(ホイールベースは3807mm)
モデルY:全長×全幅×全高=4800 × 1920 × 1625mm(ホイールベースは2890mm)
モデル3:全長×全幅×全高=4720 × 1850 × 1440mm(ホイールベースは2875mm)

モデル3やモデルYよりおよそ1m長く、30cmも幅広なボディー。しかも、重量は3tほどあります。正直「日本で運転したいな」という気持ちはうせました。私の居住エリアでは、対向車にとって迷惑にしかならない。

Grokも次のように言っています:「日本の乗用車ではサイバートラックのサイズに匹敵するものはなく、最も近いのは小型トラック(「いすゞ・エルフ」や「三菱ふそう・キャンター」)や大型商用バン(「ハイエース」など)です。サイバートラックのサイズは、日本の道路環境(特に幅2200mm)では中型トラックに近い存在感で、乗用車としては異例に大きいといえます」

まあでも、テキサスで乗り回すぶんには全然アリです。先に述べた曲がりやすい特性も含め、とくに不便は感じません。むしろ、けっこう楽しい。

テキサスでサイバートラックのドライブを楽しむ
テキサスで「サイバートラック」でのドライブを楽しむ。

今回、サイバートラック、モデルY、モデル3の3台がコンボイを組んでテキサス州内を移動していたのですが、さすがにサイバートラックのバッテリーの減りが一番早かった。なので、サイバートラックが電欠にならないように経路を選んで移動し、スーパーチャージャーで3台そろって充電することを繰り返すツアーでした。

今回、4つのミッションのうち2番目「サイバートラック」についてレポートしました。次回は、FSDの話を中心にお届けします。

(文=EVcafe編集長 駒井尚文 @tesla365days)

Cybertruck at the TOCJ Giga Texas Tour

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