新次元のプレミアムタイヤ「BRIDGESTONE REGNO GR-XIII」を知る・試す
すべての性能を次のステージへ 2024.03.22 2024 Spring webCGタイヤセレクション<AD> 走りにも快適性にも、環境性能にも妥協しないブリヂストンのプレミアムタイヤ「REGNO(レグノ)」シリーズに、新商品「レグノGR-XIII」が登場。「深みを増した空間品質と、磨き抜かれた走行性能」をうたうその実力に、モータージャーナリスト藤島知子が触れた。タイヤに厳しいBEVでも快適そのもの
「メルセデス・ベンツEQE350+」の運転席から降りてきた藤島知子さんは、感嘆した様子。晴れやかな表情でインプレッションを語り始めた。
「重いクルマが路面に押し付けられると、タイヤの音であるとか段差を乗り越えたときの突き上げであるとか、不快に感じることってありますよね。でも、そういうことをほとんど感じなかった。驚きですよ!」
EQE350+は、メルセデス・ベンツの従来モデルでいえば「Eクラス」に相当する電気自動車(BEV)。最高出力は292PS(215kW)で一充電走行距離は624km(WLTCモード)という高性能モデルだが、車重は2360kgとヘビー級だ。取材車両にはブリヂストンの最新プレミアムタイヤ「レグノGR-XIII」が装着されている。
「自動車の電動化は世界的な流れですが、大量のバッテリーを積むとどうしても重くなるので、タイヤには過酷な状況です。タイヤに求められる条件が厳しくなっているなかで、レグノGR-XIIIは頭一つ突き抜けた性能を発揮していると思いますね」
プレミアムブランドの最新BEVだから、EQE350+には快適性と静粛性の高さが求められる。
「メルセデス・ベンツならではの高級な乗り味は、電動化でさらに洗練されています。その性能を存分に引き出しているのがレグノGR-XIIIですね。東名高速道路で来たんですが、朝の渋滞に巻き込まれてしまいました。混雑しているジャンクションではいろいろなクルマが出たり入ったりして加速や減速を繰り返すことになりましたが、そういうときもすごくスムーズに動いてくれる。アダプティブクルーズコントロールを使って、前走車を追従して走っていても、ギクシャクしないから、乗っている人も体の動きが少ないんです」
レグノGR-XIIIは、「究極のカスタマイズ」(※)を実現するブリヂストンの商品設計基盤技術「ENLITEN(エンライトン)」を適用して開発された(※「究極」とは企業としての目標を指します)。国内市販用乗用車向けタイヤとしては初のこと。ENLITENの搭載により、従来製品比でタイヤの基本性能が全方位で拡大。加えて、レグノシリーズの特徴である静粛性をさらに向上させるとともに、ハンドリング性、サステナブル性能も高めている。
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より高次元な乗り心地のよさと静かさ
「バランスがいいんですよ。アクセルを踏み込んでタイヤが即座に反応してくれるとスポーティーな走りができますが、その代償で車体が大きく揺れ動くのでは困ります。トラクションが得られるのはよくても、快適性が失われるのは嫌ですよね。ブレーキングでも同じことが言えます。レグノGR-XIIIは加速でも減速でも移行の過程が穏やかで、動きのつながりがスムーズ。とても心地よく移動できる空間を提供してくれているな、という印象でした」
レグノGR-XIIIが目指したのは、「空間品質」を高めること。どんな路面でも上質な乗り心地に加え、高い静粛性も実現している。
「最近はハイブリッドも含め、クルマがモーター駆動で走る場面が多くなってきました。エンジン音がしないのはいいんですが、それで逆にロードノイズが目立ってしまうことになります。タイヤに求められる静粛性のレベルは以前より格段に高くなっているんですよ。メルセデス・ベンツの遮音性は高いので車内が静かなのは当然なんですが、窓を開けて走ってみたらそれでも静かでした。本来ならばロードノイズが気になるはずなのに、耳障りな音だと思わせないレベルでした」
レグノGR-XIIIは従来製品に比べて、ロードノイズが荒れた路面で12%、スムーズな路面で8%低減している(レグノGR-XⅢオフィシャルサイト参照)。新開発の「GR-tech Silentゴム」を使い、路面からの振動を吸収してロードノイズを抑えているのだ。加えて、パターンノイズ低減に貢献するのが「3Dノイズ抑制グルーブ」だ。「シングルブランチ型消音器」と「突き通しサイプ」によって、音圧を抑えつつ周波数を変え、人間が気になりにくい音にチューニング。さらに体積と深さを最適化した「シークレットグルーブ」により、摩耗時にも静粛性を保つのだ。
「ノイズって、やっぱりストレスになるんですよ。疲れているときにずっとノイズにさらされていると、体調が悪くなったりします。車内が静かだと、優れたオーディオ空間にもなるのがうれしいですね。私はクルマを運転しているとき、いつもストリーミングで音楽を聴いているんですが、いい音だと気分が上がります」
プレミアムなクルマは当然ながら快適性でもアドバンテージがあるが、それもタイヤがしっかりとサポートしているからこそなのだ。
「EQE350+のボディーや足まわりの出来がよくても、結局路面に接するのはタイヤなんです。プレミアムというのは、クルマとタイヤが一体となってつくり上げていくものだと思います。高速道路では路面の悪いところも走って、段差が連続する場面がありました。当然突き上げがあるはずなんですが、なんだかそれが遠くのほうで起きているように感じられたんですね。とてもフラットで、車体が大きく動くことはありません。路面のきれいなところでは、まるでベルベットの絨毯の上を走っているみたいでした」
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リズムのよい走りを支える革新技術
ワインディングロードにやってきたので、スポーティーな走りも試してみることに。エンジン音がしないのはもちろん、タイヤの音も小さいので、静かに坂を上ってコーナーに消えていく。ひとしきり楽しんで戻ってきた藤島さんの顔はほんのりと上気していた。
「コーナーを攻めたわけじゃないんですが、気持ちいいリズムで走ってきました。走行モードを『SPORT』にしてアクセルを踏み込むと、豊かにトルクが盛り上がってきます。タイヤに力がかかってトラクションを得るのがわかり、力強く前に進んでいくんですよ。車重があるし勾配がきつかったんですが、スムーズに気持ちよく走っていける。しっかりとしたグリップ感があるから安心感があるんです」
外から眺めていても、コーナーでの安定性ははっきりとわかった。
「これだけ重量があると、タイヤへの負荷はとても大きい。腰くだけになることもあるはずですが、レグノGR-XIIIはスピードが乗った状態でコーナーに入っていってもスムーズ。ロールしようとするのをしっかり受け止めて、グリップが抜ける気配もありません」
レグノGR-XIIIはブリヂストン独自のシミュレート&計測技術「ULTIMAT EYE」を使って開発された。シミュレーションとタイヤ現物の計測を繰り返し、相互にフィードバックすることで、タイヤ解析のさらなる精度向上を図る手法である。コンピューターでさまざまなシミュレーションを行って設計し、高速回転タイヤ計測技術で実走行状態での動的なタイヤの挙動を再現して可視化。トレッドパターンの接地力分布の計測まで行い、パターン細部の利きまでがわかるのだ。
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すべての性能が拡張し調和する
「コーナーでハンドルを切ると、確実に思ったとおりのラインをトレースしていきます。アクセルを踏んで加速しても外側にふくらむようなことはありませんでした。スポーティーで思いどおりに走れますが、キビキビ感というよりは穏やかで心地よい走り。プレミアムカーには、こういう優しくて上質な走行性能が求められます。レグノGR-XIIIは見事に応えていますよ」
レグノGR-XIIIは高いケース剛性を実現する新たなケースライン「GR-tech Motionライン」を採用しており、ULTIMAT EYEによる接地圧分布の最適化とも相まって、ハンドル操作に車体がリニアに反応する。レーンチェンジでもふらつきが抑制され、揺れの少ない快適な車内環境を実現しているのだ。
「重量のあるEQE350+でも、高いスポーツ性能と快適性を両立させていることがわかりました。今日はぬれた路面を走る場面はなかったんですが、接地感が高いのでウェット性能も高いはずです。今回の試乗だけでは判断できませんでしたが、環境負荷の小ささと省燃費性能も大切な要素ですね」
ウェットグリップ性能でもレグノGR-XIIIは大幅に進化している。従来製品に比べて制動距離が13%短くなり、タイヤラベリング制度における評価は「b」から最高の「a」に向上した(レグノGR-XⅢオフィシャルサイト参照)。ウェット特化の新ポリマーを使用して静粛性とウェット性能を大幅に向上させつつ、省燃費性と高次元で両立させているのだ。またサステナブル性能については省燃費性だけでなく、開発・生産段階における環境負荷の低減も追求。原材料の一部には、国際的な認証に従って再生資源や再生可能資源を使っている。
「どこかが突出するというより、全方位に高い性能を持っていると感じました。といっても、快適に走れるだけの特徴のないタイヤではない。こういう欧州車に乗るような方でも味のよさみたいなところを感じさせるレベルになっていると思いますね。それがプレミアムタイヤということなんだと思います」
藤島さんはレグノGR-XIIIの先進的でバランスのとれた性能を試乗で体感し、すっかり気に入ったようだ。最後にもうひとつ、このタイヤの忘れてはならない美点を指摘した。
「サイドウォールを見てください。REGNOのロゴがくっきりと浮かび上がっていますよ! これがプレミアムブランドの証しです。性能も大事ですが、若い人にはサステナビリティーとか、こういうオシャレさもアピールするんじゃないでしょうか」
(語り=藤島知子/文=鈴木真人/写真=荒川正幸)
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車両データ
メルセデス・ベンツEQE350+
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4955×1905×1495mm
ホイールベース:3120mm
車重:2390kg
駆動方式:RWD
モーター:交流同期電動機
最高出力:292PS(215kW)/3559-1万5913rpm
最大トルク:565N・m(57.6kgf・m)/0-3559rpm
タイヤ:(前)255/45R19 104W XL/(後)255/45R19 104W XL(ブリヂストン・レグノGR-XIII)
一充電走行距離:624km(WLTCモード)
交流電力量消費率:176kWh/km(WLTCモード)
価格:1251万円