過去12年で株価が100倍になったテスラ! 再び大暴騰する日はくるのか!?(前編)

過去12年で株価が100倍になったテスラ! 再び大暴騰する日はくるのか!?(前編)

電動革命の波に乗れ! EV株投資の秘訣 第1回

 

テスラといえばアメリカの電気自動車専業メーカーとして日本でもご存じの方は多いと思います。同社のCEOであるイーロン・マスクは、2023年に米フォーブス誌が発表した世界長者番付で2位となっており、その資産はなんと1800億ドル。これは日本円にすると27兆円(1ドル=150円換算)にあたります。 同氏は巨万の富を誇る大富豪なのです。

ちなみに1800億ドルはどれくらいの数字かというと、2020年のノルウェーの政府収入が1853億ドル。つまり、一個人が中堅規模の国の国家予算に匹敵する資産を保有しているということになります。いかにその資産額がけた外れかわかりますよね。

そんなイーロン・マスクが持つ1800億ドルを超える資産においては、自身が経営するテスラの株式が大きな割合を占めているといわれています。つまり、同氏はテスラ株の高騰により世界屈指の大金持ちになったということです。言い換えれば、テスラが現在の株価水準に到達していなかったら、ここまでの資産を築くことは不可能だったともいえます。

では、そのテスラの株価は、過去12年でどのくらい上昇したのでしょうか? Google Financeのテスラ株価データを元に調べてみました。

 

 

今回は、過去12年間において、テスラという企業がどのような歴史を歩み、それが株価にどう影響してきたのかを考察してみたいと思います。

 

テスラの歴史と株価

2012年(年末株価 = 2.21ドル)

▪️6月:2車種目となる高級セダン「テスラ・モデルS」を発売

▪️9月:初めてスーパーチャージャーが導入される

 

2013年(年末株価 = 10.07ドル)

▪️9月:ノルウェーの新車販売台数ランキングで1位を獲得

 

2014年(年末株価 = 15.19ドル)

▪️運転支援システム「テスラ・オートパイロット」を発表

▪️EVとバッテリー生産の革新的な拠点となる、テスラ初のギガファクトリーをアメリカ・ネバダ州に建設開始

 

2015年(年末株価 = 16.00ドル)

▪️4月:エネルギー貯蔵市場に参入し、家庭用にはパワーウォール、業務用にはパワーパックと呼ばれるバッテリーパックを販売開始

▪️9月:高級SUV「テスラ・モデルX」の出荷を開始 2.5万台の予約注文を獲得

 

2016年(年末株価 = 14.25ドル)

▪️4月:大衆向けの安価なEVセダン「テスラ・モデル3」の導入を発表 1週間で32万台の予約注文を獲得

▪️11月:ソーラーシティを26億ドルで買収し、太陽光発電設備事業に本格参入

 

2017年(年末株価 = 20.76ドル)

▪️2月:テスラモーターズは、社名をテスラに変更

▪️7月:フリーモント工場において「テスラ・モデル3」の出荷を開始

 

2018年(年末株価 = 22.26ドル)

▪️「テスラ・モデル3」の生産上の問題を克服

▪️8月:イーロン・マスクがテスラの非公開化を検討しているとX(旧Twitter)で発言し、一部の株主や投資家に不安が広がる

 

2019年(年末株価 = 28.69ドル)

▪️3月:「テスラ・モデル3」をベースにした大衆向けSUV「テスラ・モデルY」を発表

▪️11月:斬新なデザインの電動トラック「テスラ・サイバートラック」を発表

▪️1月に着工したばかりの上海ギガファクトリーが年内に完成し、12月に「テスラ・モデル3」を出荷開始

 

2020年(年末株価 = 235.22ドル)

▪️3月:「テスラ・モデルY」の出荷を開始

▪️9月:バッテリーデーイベントにおいて、高いエネルギー容量とパワーを兼ね備えたEV用バッテリーセル「4680」を発表

▪️10月:テスラの完全自動運転システム「FSD」のベータ版を米国の一部のユーザー向けにリリース

▪️4四半期連続で黒字を達成し、12月にS&P500に採用される

 

2021年(年末株価 = 352.26ドル)

▪️6月:「テスラ・モデル3」の累計販売台数が100万台を突破

▪️10月:テスラがドライバーの運転行動を数値化した安全運転スコア(=セーフティースコア)をもとにした、独自の自動車保険サービスを提供開始

 

2022年(年末株価 = 123.18ドル)

▪️6月:ヨーロッパでの最初の製造拠点となるベルリン工場が生産を開始

▪️4月:延べ床面積が約92万9000平方メートルという巨大施設、テキサス工場が生産を開始

▪️10月:イーロン・マスクが総額440億ドルでTwitter社を買収。年初からのテスラ株売却額は400億ドル近くにのぼり、投資家の不満が募る

 

2023年(年末株価 = 248.48ドル)

▪️3月:インベスターデーにおいてメキシコ工場建設を発表

▪️5月:フォードがテスラとEV充電網での提携を発表し、その後も続々と競合メーカーがテスラの北米充電規格(=NACS)を採用すると表明

▪️5月:テキサス州にリチウム精製工場建設を発表

▪️8月:イーロン・マスクが製品版とされる「FSD12」のデモを実施

▪️9月:大幅アップデートされた「テスラ・モデル3」改良モデルの販売を開始

 

テスラはこのような遍歴とともに現在の時価総額を築き上げていったのです。続く後編では、今後テスラの株価がどのくらい上昇する可能性があるのか、また今後のテスラ株価を押し上げるイベントは何かについて考察し、関係者が掲げる目標株価についても触れていきたいと思います。
(後編に続く)

 

文・じんべい

日本企業でサラリーマンをしながら、米国株式投資や太陽光発電投資で資産形成し、2023年3月にサイドFIRE。株式投資では、S&P500を積立投資しながら、個別株はテスラを中心としたEV銘柄に集中投資を実行中。YouTubeチャンネル『じんべい【テスラとNio】について語るチャンネル』登録者数:約1万3000人。 X(Twitter)フォロワー数:約7000人。平日毎朝、Xにて前日のテスラ株価情報を発信、また毎週末にはYouTubeでテスラ株価ニュースを配信中。

 

じんべい【テスラとNio】について語るチャンネル

https://www.youtube.com/channel/UCeNLLW8_UAWXuyhYR8ez1Pw

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