中国のシャオミが「テスラ・モデルY」キラーを発表 テスラにとって深刻な脅威となるか!?

中国のシャオミが「テスラ・モデルY」キラーを発表 テスラにとって深刻な脅威となるか!?

中国の電子機器大手シャオミは2025年5月22日、同社初のSUV「YU7」を正式発表しました。テスラの人気車種「モデルY」の直接的なライバルとして開発されたこの車両について、EV専門メディア『Electrek』は「テスラにとって深刻な脅威」と分析し、中国市場でのテスラの苦戦を予想しています。

シャオミYU7は最高出力681PSのパワーを誇り、0-100km/h加速を最速3.2秒で達成します。最大101.7kWhのバッテリーを搭載し、CLTC基準で最大770kmの航続距離を実現しました。これはテスラ・モデルYの719kmを大幅に上回る性能です。また、10%から80%まで最短12分という急速充電も可能で、800V充電アーキテクチャーを採用しています。一方、テスラのモデルYは400Vアーキテクチャにとどまっています。

YU7は、最大681馬力のパワー、最高加速0-100km/h 3.2秒、最大770kmの航続距離を誇る
「シャオミYU7」は、最高出力681PS、0-100km/h加速3.2秒、最大770kmの航続距離を誇る。
充電をする800V充電アーキテクチャを採用したYU7
「YU7」は800V充電アーキテクチャーを採用している。

内装面でも、YU7は16.1インチのセンタータッチスクリーンに加え、ダッシュボード全体に広がるパノラマディスプレイを装備しています。ナッパレザーを使用したゼロGシートには10点マッサージ機能が付き、後部座席は100度から135度まで調整可能なリクライニング機能と専用スクリーンを備えています。『Electrek』は「オンラインでの反応を見ると、モデルYは新鮮味に欠けるデザインで、YU7ほど豪華ではないと受け止められている」と分析しています。

16.1インチのセンタータッチスクリーンと、ダッシュボード全体に広がるパノラマディスプレイを装備したYU7。後部座席には、専用スクリーンを設置
16.1インチのセンタータッチスクリーンと、ダッシュボード全体に広がるパノラマディスプレイを装備した「YU7」。後部座席には、専用スクリーンを設置する。

価格については、テスラ・モデルYと同程度か、やや安価に設定される見込みです。モデルYの中国価格が26万3500元(約525万円)であるのに対し、YU7は約25万元(約498万円)と予想されています。納車は今後数カ月以内に開始される予定です。

『Electrek』は「テスラは中国で苦戦している。競争は激しく、テスラの主力商品であるモデルYを明確に標的とした車両が登場している。これ以上の例はない」と指摘しています。シャオミの前作セダン「SU7」は発売から1年以内に「テスラ・モデル3」の売上を上回った実績があり、YU7も2025年末までにモデルYの売上に圧力をかける可能性が高いと、同メディアは報じています。

自動運転技術では、YU7は屋根のLiDARセンサー、4Dミリ波レーダー、11台のHDカメラ、12台の超音波レーダーを搭載し、Nvidia Thorチップ(700 TOPS)を採用しています。全長は4999mm(テスラより202mm長い)、ホイールベースは3000mm(テスラより110mm長い)で、より広い室内空間を実現しています。

販売価格は約25万元(約498万円)と予想されるYU7のリア
「シャオミYU7」の販売価格は約25万元(約498万円)と予想される。
EVcafe
EVcafe

「EVcafe」は、2023年にスタートした日本初のEV専門ライフスタイルWebメディアです。国内外のEV市場の動向がわかる最新ニュースを中心に、EVメーカーや関連会社が発信する新車・新商品情報、充電インフラやEV補助金の情報、オーナーの方々への取材をもとにした新たなEVライフの提案まで、EVオーナーやEVの購入を検討しているユーザーの方々が、知っておきたい情報を、多様な切り口の読み応えのある記事と美しいビジュアルで発信していきます。