驚異のトータルバランス 「GOODYEAR EfficientGrip Performance 2」を味わう
納得のパフォーマンス 2022.03.24 2022 Spring webCGタイヤセレクション<AD> グッドイヤーのハイパフォーマンスコンフォートタイヤ「EfficientGrip Performance 2(エフィシェントグリップ パフォーマンス2)」が実現する走りとは? タイヤの性能が見えやすいハイブリッドカーに装着し、その実力を確かめた。欧州で鍛えたフラッグシップタイヤ
「エフィシェントグリップ」シリーズは欧州グッドイヤーが開発するコンフォート系タイヤのブランドで、現在、多くのモデルがラインナップされている。
共通しているのは、しなやかな乗り心地や静粛性の高さといった「快適かつ上質なフィーリング」はもちろんのこと、ハンドリング性能やウエット性能、低燃費性能に耐摩耗性といったタイヤに求められる基本性能のトータルバランスに優れていることだ。
欧州は平均走行速度が高く、長距離走行も日常的に行われる傾向にあり、大陸ということもあって地域により気象条件もさまざま。そこでユーザーの要望に応えるために、あらゆる面で高次元な性能が求められるのは当然のことだろう。さらには、欧州が自動車のCO2排出量規制やエミッション規制で世界をリードしていることからもわかるとおり、人々の環境意識の高さもあるから、タイヤもまたエココンシャスでなければならない。
そんななかで新たに上陸したエフィシェントグリップ パフォーマンス2は、従来モデル「エフィシェントグリップ パフォーマンス」に対して、より優れたウエット性能と耐摩耗性を実現するべく開発されたフラッグシップタイヤである。
静かなことにハッとする
“パフォーマンス”と銘打っているとおり、エフィシェントグリップ パフォーマンス2は運動性能の高さにもフォーカスされているので、走りにこだわりがあるプレミアムサルーンなどにはもってこいのタイヤといえるだろう。
そこで今回は、トヨタのアッパーミドルセダンであり、“もっといいクルマづくり”の思想「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」に基づいて走りの楽しさが飛躍的に向上した「トヨタ・カムリ」に装着。街なかから郊外路、高速道路といったシチュエーションで試乗した。
カムリ用サイズである215/55R17のエフィシェントグリップ パフォーマンス2のトレッドパターンを見てみると、5本のリブのうち中央の3本が大型化され、トレッドの横剛性を強く意識していることがわかる。ドライ路面でのハンドリングでは特に効果を発揮しそうだ。
走り始めてまず感じたのは「静かなタイヤだな」ということだった。カムリはハイブリッドカーのため、パワートレインそのものが発するノイズは小さい。それゆえ、ロードノイズやパターンノイズが耳につきやすくなる傾向にあるかと思いきや、それも気にならないのだ。
新たに舗装したばかりのきれいな路面から古くてザラザラとした路面に切り替わるとノイズが高まるが、変化の幅は小さく、「ヒュー」「シャー」といった高周波ノイズがないから耳障りではない、せいぜい「ゴー」というような低周波ノイズが自然と高まるだけで、至って快適なのだ。
“ふんわり”なのに“しっかり”
街なかを走っているときのタイヤ表面は、しなやかでソフトな感触だ。ゴツゴツ感がなくて、エフィシェントグリップがコンフォート系ブランドであることを再認識する。高速道路の継ぎ目など鋭く大きな入力があってもしなやかさは失われない。けれども、ふんわりと優しく受け止めるだけかといえば、そうでもない。路面からの入力を巧みにいなしつつも、コシがあって芯はしっかりとしていると感じる。例えるなら「衝撃吸収性に優れつつも推進力が得られる厚底ランニングシューズ」のようで、高い快適性を誇りながら、内には確かな運動性能を秘めている印象だ。
少し速めのレーンチェンジを試してみると、ステアリングを切り始めたときからトレッドの剛性の高さが感じられ、ノーズがレスポンスよく向きを変えた。カムリが採用するGA-Kプラットフォームが低重心設計であることも相まって、あまりロールを感じさせずミズスマシのように隣のレーンに移っていく。レーンチェンジ終了時にはリアタイヤがしっかりと路面を捉え、スッと動きが収束。さすがはアウトバーンでの走行にも対応した欧州開発タイヤだけあって、日本の速度域では余裕があるのだ。
高速巡航時にアクセルをオフにすると、スーッと抵抗感なく転がっていく感触があった。各部のフリクションを低減して驚異的な燃費をたたき出すカムリのハイブリッドシステムとの相性もいいのだ。直進安定性も申し分なく、これならロングドライブでも疲労が少ないだろう。
ロングライフもうれしい
ワインディングロードではトレッド剛性の高さだけではなく、タイヤ全体のしっかり感が際立っていた。荒れた路面を持ち前のしなやかさで柔軟に捉えつつ、ステアリングを切り込んでいけばぐっと頼もしい感覚を伴いながらノーズをインに向けていく。これこそ大型リブ採用で実現した「ドライスタビリティープラステクノロジー」の効果であり、低重心なカムリの運動性能を存分に引き出しているのだ。
今回ウエット路面での走りは体験できなかったが、トレッド部に弾力性と柔軟性が高いコンパウンドを使用することでブロックの柔軟性が高まり、路面への追従性が増しているそうだ。また、ブレーキング時にはブロックを変形させることでできた隙間に水を取り込むとともに、それをかき出して横方向に排出する「ウエットブレーキングテクノロジー」を採用。従来比でウエットブレーキ性能は9%向上しているという。
弾力性と柔軟性が高いコンパウンドは、さまざまな温度域にも対応して優れたグリップ力を発揮する。路面との間に生じる滑りを減少させることで、ゴム表面の破壊・離脱による摩耗を大幅に抑え込み、従来比でなんと50%向上となるロングライフ性能も実現しているそうだ。
コンフォート系ブランドでありながら、運動性能での満足度も高いエフィシェントグリップ パフォーマンス2。従来の持ち味を伸ばしながら、ウエット性能と耐摩耗性能を大きく進化させたことで、トータルバランスの次元はさらに高いものになった。さすがは欧州開発の、フラッグシップモデルだけのことはある。
(文=石井昌道/写真=向後一宏)
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車両データ
トヨタ・カムリWS
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4910×1840×1445mm
ホイールベース:2825mm
車重:1580kg
駆動方式:FF
エンジン:2.5リッター直4 DOHC 16バルブ
モーター:交流同期電動機
トランスミッション:CVT
エンジン最高出力:178PS(131kW)/5700rpm
エンジン最大トルク:221N・m(22.5kgf・m)/3600-5200rpm
モーター最高出力:120PS(88kW)
モーター最大トルク:202N・m(20.6kgf・m)
タイヤ:(前)215/55R17 98W/(後)215/55R17 98W(グッドイヤー・エフィシェントグリップ パフォーマンス2)
燃費:24.3km/リッター(WLTCモード)
価格:393万7000円