自律走行男・大矢アキオのジュネーブショー(前編)
2015.03.05 画像・写真物心つかないうちに親に連れられ、晴海の東京モーターショー通いを始めていたコラムニスト・大矢アキオ。世界各地のモーターショーをさすらうこと幾年月。時には冷やかし、時には閉館アナウンスそっちのけで出展者の熱い説明に没頭してしまう彼が、第85回ジュネーブショーで見たモノ、会った人とは? (文と写真=大矢アキオ<Akio Lorenzo OYA>)

「トヨタ・ミライ」は、ほぼ絶えることなく欧州の映像メディアによって取材が行われていた。
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「トヨタ・ミライ」は、ほぼ絶えることなく欧州の映像メディアによって取材が行われていた。
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プジョー創業家出身のエグザヴィエ・プジョー氏は、シトロエンの製品担当ディレクター。「ディーゼルハイブリッドの背景には、プジョーで培ったディーゼルの長い歴史があります。同時に、長距離に強いディーゼルと街中で威力を発揮する電気自動車(EV)という、理想的な組み合わせなのです」
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エンジニアリング会社エダック(EDAG)社が展示した「ライト・コクーン」は、スケルトンフレームをウォータープルーフのテキスタイルで覆ったもの。自動車史においてたびたびこうしたアイデアは提示されてきたが、今度こそ本命となるか?
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ボルボは2015年1月のラスベガス家電ショーで公開した、自動車と自転車用ヘルメットの相互通信技術をデモンストレーションした。
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ボルボによる相互通信技術の自転車用ヘルメット。装置を搭載した自動車が近づくと、LEDとバイブレーションでサイクリストに警告する。見通しの悪い交差点などで最大の効果を発揮する。
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「メルセデス・ベンツG500 4×4²」は、プレスデイだというのに、記念スナップを撮りっこする人多数。これだからダイムラーは、「Gクラス」を生産終了できないのか?
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コンチネンタルのブースにて。タイヤとともに飾られていたのは、アディダスとのコラボレーションによるスポーツシューズ。協力関係は2007年からで、両者ともFIFAなどサッカースポンサーを務めていたことがご縁だったという。
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少し前に流行していたノスタルジック系展示が復活の兆し。これは、フォードが展示した1974年「エスコート メキシコ」。「510ブルーバード」に通じる潔さが、今も新鮮である。ルーフに張られた黒ビニールレザーが泣かせます。
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ジュネーブといえば往年のブランド復活劇がある。今年それは、かつてBMWのライバルといわれながらも1961年に消滅した「ボルクヴァルト」だった。これは参考展示された1952年「イザベラ クーペ」。
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その新生ボルクヴァルトは、元レーシングドライバーのスターリング・モス氏まで登場させたものの、今回はプロジェクトの発表にとどまった。優雅さ・機能性・顧客志向が、復活に際してのキーワードという。
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「BMW 328」の子供用レプリカ「スバッロ・ベイビー」を初展示したのは、コンペティションカーのチューニングで長い経験をもつレオネル・シルヴァ氏。保護者のスマートフォンアプリがエマージェンシーブレーキになる機能も自慢である。
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「BMW 328」の子供用レプリカ「スバッロ・ベイビー」のパワーユニット には、フランスのマイクロカー「エクサム」の110ccガソリンエンジンを採用している。まなむすめのマリアちゃん(4歳)はプレスデイ2日間とも父親と一緒。筆者が近づくと「ベルトを締めましょう!」と積極的デモ? をしてくれた。
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ミニバンを得意とするコーチワーカー、テヒンタクト社はドイツから初参加。一見「メルセデス・ベンツVクラス」だが……。
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インテリアはVIP仕様に改装されていた。写真のデミトリ氏によれば「都市内移動の場合、セダンよりも快適。かつ一見VIP用と判別不能なことから、セキュリティー面でも有効です」と、欧州でも高級ミニバン文化を開拓すべく、そのチャームポイントを力説する。
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この二人、いましたねえ。古いエッソのマスコットがプリントされたオイル缶。自動車年鑑『オートモービル・レビュー』の販売コーナーで。
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ある欧州系ブランドのブースにて。iPhoneを充電できると思ってわらにもすがる思いでやってきたら、もはやライトニングコネクターだけ。Dockコネクターはなかった。レトロ展示が数々あるジュネーブ会場だが、中途半端な電子ガジェットには意外に冷たい。
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ロールス・ロイスのカスタムメイド部門「ビスポーク」は、日本の着物から内装のインスピレーションを得たという「セレニティ ファントム」を展示した。
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内装にはシルクを採用。モチーフは桜である。
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桜の花びらをかたどった紙をまく演出も。ただし、まいた直後に掃除機で吸う律義さを見よ。
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日頃から「起きて半畳、寝て一畳」ライフを実践している筆者。ゆえに、ロールス・ロイスのリアシートよりも、「BMW 2シリーズ グランツアラー」の第3列シートのコクーン感覚のほうが、妙に心地良かったりして。