クラシックカーレース「第9回 東京ベイサイド・クラシックカップ」出場車
2015.07.02 画像・写真2015年6月28日、千葉県袖ケ浦市の袖ケ浦フォレストレースウェイで、「第9回 東京ベイサイド・クラシックカップ」が開かれた。ビギナーでも気軽に参加できるクラシックカーレースというコンセプトのもとに、2013年7月に初開催されたこのイベント。主催者の意図したとおり肩肘張らずに楽しめることから参加者の賛同を得てシリーズ化され、2013年、2014年にはそれぞれ年間4戦を開催。3シーズン目となる今季も6月、9月、12月、そして2016年3月の4戦が予定されている。
参加資格は1972年までに生産された車両(継続生産された同型車含む)で、車両のポテンシャルおよびドライバーのスキル(ラップタイム)によって、下位からクラブマンズカップ、クリスタルカップ、スーパークリスタルカップ、ハイパークリスタルカップの4クラスに分けられ競う。今回の出走台数はクラブマンズカップが31台、クリスタルカップが19台、混走となったスーパークリスタルカップとハイパークリスタルカップが11台の計61台。このほか車両の年式を問われないスポーツ走行もあり、そちらには31台が参加した。梅雨の晴れ間に恵まれ、随所に見応えのあるバトルが展開されたサーキットから、出走車両を中心に紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)

この日最多の31台が出走したクラブマンズカップのスタート。全車一斉に1コーナーに向かう。
-
この日最多の31台が出走したクラブマンズカップのスタート。全車一斉に1コーナーに向かう。
-
10周で争われるクラブマンズカップの後半で一騎打ちとなった、通称カニ目こと1959年「オースチン・ヒーレー・スプライトMk1」と65年「トライアンフTR4A」。最終的にはTR4Aが総合優勝とU2000クラス(2000cc未満)優勝を果たしたが、カニ目は総合2位、U1500クラス(1500cc未満)優勝に加え、ファステストラップ(1分27秒892)を記録した。
-
ホームストレートから1コーナーに向かう1998年「ジネッタG4」と67年「MGB Mk1」。この後、インを差したMGBがジネッタをパスした。
-
全クラスを通じて最小排気量(650cc)で、唯一のリアエンジン車だった1975年「フィアット・ジャンニーニ126GP」。2代目「フィアット500」の後継となる「126」にチューナーのジャンニーニが手を入れたモデル。
-
迫力満点のグラマラスなオーバーフェンダーを装着したコルサ仕様の1968年「アルファ・ロメオ1300GTAジュニア」。
-
プロトティーポ・アバルト仕様にモディファイされた1979年「フィアットX1/9」。総合9位、U1500クラスではカニ目に次ぐ2位に入った。
-
お尻(トランク)が突き出た3ボックス・スタイルの高級版ミニである1969年「ウーズレー・ホーネットMk3」。オーバーフェンダーを備えた勇ましい姿だが、クーラーも装着されていた。
-
クラブマンズカップで総合優勝(U2000クラス優勝)した1965年「トライアンフTR4A」。
-
ピットロードに整列してコースインを待つ、クリスタルカップの出走車両。全19台。
-
オープニングラップ。1.6リッターエンジンを積んだ1968年「フォード・アングリア」に3台の「ミニ」と「アルファ・ロメオ2000GTV」が続く。アングリアは総合2位(U2000クラス2位)に入った。
-
全レースを通じて、参加した唯一の日本車だった1967年「ホンダS800」。クリスタルカップ出走車両中最小排気量ながら予選2位だったが、決勝では残念ながらリタイア。
-
予選4位だった1967年「MGB Mk1」が、ポールポジションからスタートした66年「ロータス・エランS2」を1コーナーでパスした瞬間。MGBはこのままトップを守り総合優勝(U2000クラス優勝)した。
-
総合8位、MINIクラス4位に入った1967年「オースチン・ミニMk1」。ちなみにMINIクラスには7台出走したが、これは唯一のMk1で、最小排気量の1030ccだった。
-
最終プログラムとなったスーパークリスタルカップとハイパークリスタルカップの混走レースのスターティンググリッド。出走はスーパークリスタル4台、ハイパークリスタル7台(うち1台はピットレーンスタート)の計11台。
-
ピットレーンスタートから追い上げた1998年「ジネッタG4」が69年「フォード・エスコートMk1」をパス。最終的にはジネッタが総合6位(ハイパークリスタル6位)、エスコートが総合7位(スーパークリスタル優勝)。
-
1971年「ロータス・ヨーロッパSr2」。予選2位からスタート、最終結果は総合5位(ハイパークリスタル5位)だった。
-
予選4位から総合3位(ハイパークリスタル3位)に入った1963年「ロータス・エランSr1」。
-
モディファイされた1974年「アルファ・ロメオ・スパイダーSr2」。予選3位から総合2位(ハイパークリスタル2位)入賞。
-
白いボディーに緑と赤のストライプというトリコローレが美しい1968年「アルファ・ロメオ・ジュリア・スプリントGTV」。結果は総合4位(ハイパークリスタル4位)。
-
ポールポジションから一度もトップを譲ることなく総合優勝(ハイパークリスタル優勝)、そしてファステストラップ(1分20秒236)のハットトリックを達成した1966年「ロータス・レーシングエラン(26R)」。ちなみにトップから5位までロータス、アルファ、ロータス、アルファ、ロータスの順だった。
-
スポーツ走行を走る1964年「ホンダT360」。後ろは92年「ホンダ・ビート」。スポーツ走行は年式を問わず参加可能なのだ。
-
型式名510こと1971年「ダットサン・ブルーバード1800SSS」。
-
腰高な4WD仕様にもかかわらず軽快に走っていた1996年「フィアット・パンダ4×4」。
-
珍しい2000年「トヨタ・モデリスタ・カセルタ」。「トヨタMR-S」をベースにした150台の限定車だったが、全部は売れなかったという。
-
発売間もない「ホンダS660」もスポーツ走行に参加。ちなみに先に紹介した「ビート」をはじめ「S600」「S800」という歴代ホンダスポーツも走っていた。