「第29回 東京ベイサイド・クラシックカップ」の会場から
2020.08.04 画像・写真2020年7月23日、千葉県袖ケ浦市の袖ケ浦フォレストレースウェイで、「第29回 東京ベイサイド・クラシックカップ(TBCC)」が開かれた。
このイベントはビギナーでも気軽に参加できるクラシックカーレースというコンセプトのもとに、2013年7月に始まった年間4戦のシリーズ戦である。8シーズン目の初戦となる今回は6月14日に開催予定だったが、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言を受けて延期され、およそ40日遅れての実施となった。もちろんすべての入場者にはマスク着用および検温を義務づけ、表彰式でもソーシャルディスタンスを保つなどの感染対策を踏まえての開催である。
レースの参加資格は1972年までに生産された車両(継続生産された同型車含む)で、車両のポテンシャルおよびドライバーのスキル(ラップタイム)によって、下位からクラブマンズカップ、クリスタルカップ、スーパークリスタルカップ、ハイパークリスタルカップの4クラスに分けて競う。今回のエントリーはクラブマンズカップが27台、クリスタルカップが23台、混走となったスーパークリスタルカップとハイパークリスタルカップが17台の計67台。このほか年式を問わないスポーツ走行と戦前車によるヴィンテージスポーツ走行に、合わせて49台が参加した。
当日は前夜からの雨が降り続いていたが、午前8時40分に始まった最初のプログラムであるスポーツ走行の間にほぼ上がった。それからも雨粒が時折落ちてくることはあったものの、決勝までに走行ラインはほとんど乾き、随所で熱いバトルが繰り広げられた。なお今季の開催予定は、現時点では第2戦が9月13日、第3戦が12月6日、第4(最終)戦が2021年3月7日となっている。
(文と写真=沼田 亨)
-
1/30ビギナーズクラスであるクラブマンズカップ決勝のコースインを待つ21台(マシントラブルなどによって決勝に出走しない車両もあるため、エントリーとは台数が異なる)の出走車両。
-
2/30クラブマンズカップで優勝したガルフカラーをまとった「ケータハム・セブン」と2位に入った「レンハムGT」のデッドヒート。
-
3/30これが「レンハムGT」。英国に数多い“スプリジェット(双子車である「オースチン・ヒーレー・スプライト」と「MGミジェット」の総称)”をベースとしたスペシャルのひとつ。
-
4/303~5位に入った「MGB」「アルファ・ロメオ1750GTV」「ローバー・ミニ」のバトル。
-
5/30クラブマンズカップの皆勤賞である「モーリス・マイナー」。アレック・イシゴニスの設計になる、いわば初代「ミニ」の先輩格。
-
6/30「ジャガーEタイプ クーペ」。3位でフィニッシュしたが、TBCCは原則として排気量2リッター以下のモデルが対象のため、3.8リッターのEタイプは賞典外となる。
-
7/30これも賞典外の「MGB GT V8」。MGBのフィクスドヘッドクーペ版であるMGB GTに、初代「レンジローバー」などにも搭載された総アルミ製の3.5リッターV8を積んだモデル。ブリスターフェンダーはノンオリジナル。
-
8/3017台が出走した、中間クラスであるクリスタルカップ決勝のスターティンググリッド。
-
9/30クリスタルカップ決勝の序盤をリードした2台の「フォード・アングリア」。最終的に2位と4位でフィニッシュした。
-
10/30クリスタルカップで予選6位からスルスルと先行車をパス、あれよあれよという間にトップに立って優勝した「オースチンA40ファリーナ」。ピニンファリーナによるテールゲート付きボディーを持つ「ミニ」の兄貴分。
-
11/30「アルファ・ロメオ2000GTV」と2台の「ローバー・ミニ」による、クリスタルカップ中団のバトル。
-
12/30今回のエントリー中、唯一のドイツ車だったナローの「ポルシェ911」。後ろは「アルファ・ロメオ・ジュリア スーパー」。
-
13/30予選4位からスタートしたものの、リタイアに終わった「アルファ・ロメオ・アルフェッタGT」。
-
14/30決勝には出走しなかった「ジャガーEタイプ ロードラッグクーペ」。空力に配慮したスペシャルボディーを架装したレーシングバージョン。
-
15/30上位のスーパークリスタルカップと最上位のハイパークリスタルカップの混走レース決勝に向け、コースインを待つ15台のマシン。
-
16/30スーパークリスタルカップ/ハイパークリスタルカップ混走で優勝した「ジネッタG12」と2位になった「ローバー・ミニ」。前者はこの日のベストラップである1分19秒101を記録した。双方ともハイパークリスタルカップのエントラントである。
-
17/30スーパークリスタルカップ/ハイパークリスタルカップ混走で終始デッドヒートを展開した、2台のアルファ・ロメオ。前の「1300GTジュニア」(エンジンは2リッター)は混走/ハイパークリスタルで3位、後ろの「2000スパイダー」は同4位。
-
18/30スーパークリスタルカップ/ハイパークリスタルカップ混走での中団のバトル。左の「アルファ・ロメオ・ジュリア スーパー」は8位(スーパークリスタルでは3位)、右の「コルチナ・ロータスMk1 Sr2」は7位(ハイパークリスタルでは5位)。
-
19/30スーパークリスタルカップ/ハイパークリスタルカップ混走で6位(スーパークリスタルでは2位)に入った「トライアンフTR4A」。後ろの「ロータス・セブンS3」はこの後トライアンフTR4Aを抜き、混走で5位(スーパークリスタルでは優勝)となった。
-
20/30スーパークリスタルカップ/ハイパークリスタルカップ混走で12位(スーパークリスタルでは6位)となった「フォード・エスコートMk1」。
-
21/30スーパークリスタルカップ/ハイパークリスタルカップ混走で13位(スーパークリスタルでは7位)となった「アルファ・ロメオ・ジュリア スパイダー」。
-
22/30スポーツ走行のシーンより。700ccの空冷フラットツインを積んだ「トヨタ・パブリカ」を、360cc直4水冷DOHCエンジン搭載の「ホンダT360」が追う。
-
23/30日本初のDOHCエンジン、それも4連キャブレター仕様をミドシップしたスーパー軽トラ「ホンダT360」は、もう1台参加した。
-
24/301960年代生まれの国産オープンスポーツである型式名SR311こと「ダットサン・フェアレディ2000」と「ホンダS600」。
-
25/30サーキットでは珍しい「三菱ギャランFTO」。オーバーフェンダーを標準装備した最強グレードの「1600GSR」か?
-
26/30「ロータス・エランS1」。ヘッドライトを「26R」(レーシングエラン)風の固定式にモディファイしてある。
-
27/30「ジネッタG4」と「アルファ・ロメオ4C」という、年式不問のスポーツ走行ならではの新旧ミドシップスポーツのそろい踏み。4Cの背が高く見えること!
-
28/30これも年式不問から生まれた光景。3台の「RX-8」と「サバンナRX-7」(FC3S)のマツダロータリー軍団。
-
29/30戦前車によるヴィンテージスポーツ走行より。1929年「ライレー・ナイン モノポスト」。
-
30/30これもヴィンテージスポーツ走行に参加した1930年「アルファ・ロメオ6C」。