自動車イベント「オートジャンボリー2015」の会場から(前編)
2015.07.23 画像・写真2015年7月18、19日、埼玉県伊奈町にある埼玉自動車大学校で「オートジャンボリー2015」が開かれた。これは自動車整備の専門学校である同校が、教育方針や学生の活動内容の周知を目的として2006年に始めたもので、例えるならカーショーと学園祭が合体したようなイベントである。クルマ好きにとってはメインイベントとなる、一般募集による車両展示の対象は、18日がスーパーカーと痛車、19日がヒストリックカー。リポーターが取材に訪れた19日には、旧車イベントが夏枯れの時期ということもあって応募が殺到し、断らざるを得ない参加希望者もあったほどで、会場となるグラウンドには300台近い車両が並んだ。車両展示のほかにも二輪のエクストリームや四輪のスタントショー、警察や自衛隊による特殊車両の展示、近隣のディーラーによる新型車の展示や試乗、ショップの展示や物販、レーシングカーの展示やドライバーのサイン会などなど、プログラムはバラエティー豊かで、いずれも盛況だった。そんな会場から、ヒストリックカー展示を中心に紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)
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正門をくぐった来場者を迎えるのは、8台並んだ「トヨタ86」と「スバルBRZ」。すべて教材車両である。
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正門をくぐった来場者を迎えるのは、8台並んだ「トヨタ86」と「スバルBRZ」。すべて教材車両である。
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梅雨明けの強烈な太陽が照りつける中、ヒストリックカーの展示会場であるグラウンドには300台近い旧車が並んだ。
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1968年「ホンダN360S」(左端)をはじめ、5台並んだ「ホンダN360エンジョイクラブ」のメンバーの愛車。今回はクラブや仲間同士で同じ車種を並べた光景が目立った。
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こちらは1982年「日産スカイライン・ハードトップ2000RS」(右端)ほか、6代目R30系スカイラインが5台。
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1968年「スバル1000スポーツセダン」が4台並んでいたが、オーナー諸氏によれば同型車の実動車両は全国で7台しか確認されていないとのこと。これらの左側には「1000 4ドアデラックス」「1000バン・デラックス」「ff1 1300Gスポーツセダン」も並んでいた。
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1986年「いすゞ・ピアッツァ・ネロ改」(左端)など5台並んだピアッツァ。“改”とはエンジンを2.4リッターにスケールアップしているからだが、隣の白い個体には、さらにとんでもない改造が施されていた。
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「ピアッツァ」のエンジンルームに押しこめられていたのは、なんと「日産スカイラインGT-R」(BNR32)用の2.6リッター直6 DOHC 24バルブ ツインターボのRB26DETT型で、しかも500ps程度までチューンされているとか。
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3台並んだイタリアは「ピアジオ」製の三輪トラック「アペ」と、その輸出名称である「ベスパカー」。左端のクルマの前に置かれているオシロスコープのようなものはなんでしょう?
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1970年代後半に登場した懐かしの昭和家電、ラテカセ(ラジオ+テレビ+カセットレコーダー)である。右は白黒テレビ仕様のナショナル製、左は日本初だったというカラーテレビ仕様のビクター製。どちらも実動状態にあり、日差しが強くてほとんど見えなかったが、後ろに置かれた日立キドカラーのテレビともども、画面にはベスパカーのツーリング風景を収めたビデオが流れていた。
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当時、日産イチ押しのボディーカラーだったサファリブラウンに塗られた双子の1970年「ダットサン・ブルーバード・クーペ1600SSS」。型式名510のクーペだが、2台ともアルミホイールを除き外装はオリジナル状態を保っている。
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こちらもおそろいのイエローをまとった1978年「三菱ランサー・セレステ」。初代「ランサー」がベースの、テールゲートを備えたスペシャルティークーペで、グレードは左が「1400SR」、右が「1600GT」。
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3台並んだ1973年「三菱ギャラン・クーペFTO 1600GSR」。「ギャランGTO」の弟分であるFTOのトップグレードで、オーバーフェンダーは標準装備。型式名TE27こと初代「カローラ・レビン」「スプリンター・トレノ」のライバルだった。
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1966年「トヨタ・カローラ1100スペシャル」。66年11月に発売された初代カローラの最初期型で、スペシャルはスタンダードとデラックスの中間グレード。「埼5」のナンバーも新車以来のものである。
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1972年「トヨタ・カリーナ1600GT」。70年に「カローラ」と「コロナ」の中間車種として誕生した初代カリーナのホットモデル。1.6リッター直4 DOHCの2T-G型エンジンを搭載する。
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前期型(1968年・左)と後期型(70年・右)の「トヨペット・クラウン・スーパーデラックス」。「白いクラウン」がキャッチフレーズだった3代目クラウン(型式名MS50)の最高級グレードである。
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1988年「トヨタ・スープラ3.0GTターボA」。500台が限定販売された、初代スープラのグループAホモロゲーション取得用モデル。専用タービンを備えた3リッター直6 DOHC ターボの7M-GTE型エンジンを搭載。
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1989年「トヨタ・ソアラ・エアロキャビン」。2代目ソアラの3.0GTをベースに、電動格納式メタルトップを備えた500台の限定車。後席スペースにはトップが格納されるため、乗車定員は2名。
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1982年「スバル・レオーネ・エステートバン4WD」。今日の「レガシィアウトバック」や「レヴォーグ」につながるモデルだが、ワゴンではなく4ナンバーのバン。
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1988年「スバル・アルシオーネ2.7VX」。85年に登場した初代アルシオーネに87年に追加された、水冷フラット6+フルタイム4WD搭載車。「前後を逆にしたポルシェ959」という例えもあった。
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1972年「日産セドリック・ハードトップ2000GL」。レザートップ(ビニールレザー張りのルーフ)を含め、フルオリジナルを保った3代目セドリック(型式名230)の2ドアハードトップ。