ラリー・ドイチェランド・クラシック2011
2011.08.22 画像・写真2011年8月、世界ラリー選手権(WRC)第9戦「ラリー・ドイチェランド」と同時開催された、恒例の名物イベント「ラリー・ドイチェランド・クラシック2011」。参戦した往年の名車の姿を、写真とともにリポートする。
(文と写真=廣本泉)

パーキングに並んだエントラント。40台以上の往年の名車が、ヨーロッパ各地から会場となるドイツ西部のトリアーに集結した。
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パーキングに並んだエントラント。40台以上の往年の名車が、ヨーロッパ各地から会場となるドイツ西部のトリアーに集結した。
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同イベントは、タイムを競うコンペティションとしてではなく、デモンストレーションとして開催されている。とはいえ、ステージはWRCと同一のコースを使用。最終日には各ドライバーともにトリアーの市街地ステージで熱い走りを披露した。
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ラリーで活躍したヒストリックカーの定番、「ランチア・デルタ インテグラーレ」は2台がエントリー。なかでも注目を集めたのが、1991年のサファリに参戦したユハ・カンクネン仕様車だ。アンチラグの効いたグループAサウンドを響かせていた。
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「デルタ」とともに高い人気を誇る「ランチア・ストラトス」も2台がエントリー。こちらは1976年のラリー・サンレモ仕様車だ。最新WRカーに比べるとスピードは落ちるものの、グループ4仕様車ならではの爆音が迫力満点。
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もう一台の「ランチア・ストラトス」は1975年のモンテカルロ仕様車。こちらも、アリタリアカラーのワークスモデルだ。ちなみに今大会に出場したマシンはレプリカではなく、 いずれも“本物”。
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こちらはイギリスのスポーツカー「トライアンフTR7」のラリー競技モデルで、1978年のWRCイギリス戦、RACラリーに出場。見た目は日産の「フェアレディZ」にそっくり!?
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フランスのコンストラクター、ジドゥが制作したプロトタイプカー「1300ゴルディー二」も注目の一台。5年間で30台だけ生産された希少車で、こちらは1973年型のラリー競技用バージョンだ。
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迫力のあるフォルムが特徴となっているグループBマシン「MGメトロR4」も参戦。こちらは1985年のラリードイツ仕様車で、3リッター6気筒エンジンが奏でる独特のエキゾーストに多くのファンが歓声を挙げていた。
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WRCに4WD+ターボを持ち込み、圧倒的な強さを披露した「アウディ・クワトロ」もグループBを代表する一台。今大会には1982年のミッシェル・ムートン仕様車が参戦していた。
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サーキットのイメージが強い「ポルシェ911」もかつてはラリー競技で活躍していた。こちらはサファリラリーの出場モデルで、過酷な耐久ラリーを走破するために、さまざまなモディファイが加えられている。
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こちらは1974年のワールドカップラリーに参戦した「フォード・エスコート」。後に三菱で活躍するアンドリュー・コーワンのマシンである。カラーリングを含め、美しい一台だ。
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1978年型の「オペル・カデットGT/E」も同大会の常連モデル。伝統のターマック戦、ツール・ド・コルスで活躍したマシンで、迫力満点のオーバーフェンダーが特徴となっている。
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この「ラリー・ドイチェランド・クラシック2011」で最も古い出場マシンとなる、「フォード・アングリア」。1961年型のビンテージマシンだ。同年のモンテカルロラリーに参戦するなど、当時、実際の競技に使用されていた。
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「ルノー・アルピーヌ」もヒストリックカーの定番モデル。写真の一台は1976年型の「A310」で、ターマックを中心にヨーロッパ各地のラリー競技で活躍した。
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「ルノー5(サンク) ターボ」もグループBを代表するマシン。写真の1984年型モデルは、さまざまなヒストリックラリーで活躍しており、今大会でもロケットのような加速を披露していた。
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海外で活躍した日本車も登場。写真の「トヨタ・セリカ ターボ」は1986年のラリー・コートジボワール仕様車だ。グラベル仕様となっていることから、コーナリングスピードこそ見劣りするものの、ストレートでは抜群の加速力を見せていた。
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フォルクスワーゲンの主力モデル「ゴルフ」も1970〜1980年代のラリー競技で活躍。写真の「ゴルフII」はオーストリアの名門チーム「BRR」で代表を務めるレイモンド・バウムシュラッガー氏が1980年代に使ったマシン。
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こちらは「フィアット・アバルト131ラリー」のラリー競技車両で、一体感のあるオーバーフェンダーとリアウイングが特徴的。市街地SSでも抜群のフットワークを見せていた。
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なかなか日本ではお目にかかれないマシンを発見。旧東ドイツのメーカー、ブレキナがリリースした1964年型の「ワルトブルグ311ラリー」で、1965年のアクロポリスラリーに参戦したモデルだ。