「人とくるまのテクノロジー展2019 横浜」の会場から(その3)
2019.05.22 画像・写真毎年恒例となっている自動車技術の専門展「人とくるまのテクノロジー展 横浜」。「新たな自動車技術が支える地域創生」をテーマに掲げる今年は、将来的な“自動運転の時代”を予感させる展示も多く見られた。
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1/21「人とくるまのテクノロジー展2019 横浜」の会場は、横浜市にあるパシフィコ横浜。場内には、参加624社がブースを構えた。
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2/21本田技研工業は、電動モーターサイクル「PCXエレクトリック」を出展した。脱着式の駆動バッテリー「Honda Mobile Power Pack」を使用するため、バッテリーの取り外し交換を行えば、充電の待ち時間を費やすことなく走行できる。ただし現在の使用は、モニターレンタルに限られている。
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3/21ホンダの電動パーソナルモビリティー「ESMOコンセプト」(写真左)と、その動力源となる「Honda Mobile Power Pack」の充電ステーション(同右)。
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4/21マツダのブースには、近日中の発売がうわさされる「マツダ3」のハッチバックモデルが展示された。
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5/21「マツダ3」に搭載される、「スカイアクティブX」ガソリンエンジン。ディーゼルエンジンのように燃費とトルク特性にすぐれる一方で、ガソリンエンジンならではの伸びのよさとクリーンな排気を実現しているという。
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6/21「スバル・クロストレック(日本名:XV)」のプラグインハイブリッドモデルも出展された。北米ではすでに販売されているが、日本での発売は未定となっている。
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7/21スバル初の量産PHV「クロストレック ハイブリッド」の給電口。
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8/21「スバル・クロストレック ハイブリッド」のインテリア。基本的な造形はガソリン車のクロストレック(日本名:「XV」)と変わらないが、メーターやモニター内の表示内容はPHVならではのもの。
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9/21三菱プレシジョンの自動運転シミュレーター。画面上の道路の映像は実際に計測したデータをもとに製作されたもので、それに合わせて自動的にステアリング操作が行われている。自動運転の実現においては、カメラやレーダーによる運転中のセンシングのほか、事前に採取された、こうした道路情報の併用が重要になるという。
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10/21島津製作所は、自動運転にもつながるものとして、ドライバーの脳機能を計測する機器を開発している。
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11/21脳活動を計測するための、島津製作所の頭部ホルダー。前頭葉を中心に、さまざまな認知課題に対応できるという。
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12/21写真右は、別タイプの頭部ホルダー。前額のほかに、側頭部、頭頂、後頭部の計測が可能。
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13/21年配の方はカセットテープを連想するであろう、TDKのブース。同社は磁性技術に強みをみせる電子部品メーカーで、写真の展示パネルにあるように、センシングカメラからADAS(先進運転システム)のECUまで、自動運転に関与するさまざまなパーツ開発に関わっている。現在は売り上げの約30%が自動車関連部品になるという。
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14/21ドライビングシミュレーターを使って心拍数を計測しているのは、市場調査会社として知られるマクロミル。同社は近年、脳波、心拍、皮膚電位、アイトラッキングといった“無意識データ”のセンシングにも取り組んでいる。これらを収集することで、売買するリサーチデータの価値が上がるのだそう。
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15/21マクロミルの技術の活用イメージ。これは視線認識を応用したもので、クルマのフロントガラスにインフォテインメントシステムのメニューを投影、パッセンジャーが2~3秒眺めたアイコンが(希望するものとして)選択される様子を示している。指先ではなく視線で機器を操作する日は、案外近いのかもしれない。
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16/21日立オートモティブシステムズのブースにて。写真の展示は、多数の同社製品が自動運転の実現に関わっていることを示すもの。
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17/21可変圧縮比エンジンの“可変”に関わるVCRアクチュエーター(写真)は、日立オートモティブシステムズの手になるもの。同エンジンは日産が発表して話題になったが、今後日立オートモティブシステムズは、ハイブリッド車用エンジンへの普及を視野に、ほかの自動車メーカーにもアピールしていくという。
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18/21東レのブースには、軽量・高剛性なCFRP(炭素繊維強化樹脂)を多用した「日産リーフNISMO RC」が展示されていた。
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19/21「日産リーフNISMO RC」のキャビン後方。CFRPは車体全体の軽量化はもちろん、重量バランスの最適化にも貢献する。またレーシングカーの場合、ボディー剛性が上がるため、ロールケージの小径化や薄肉化も可能となる。
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20/21同じく東レのブースから、防汚加工を施したフロアマット。特に粉体の付着抑制にすぐれた加工により、土汚れが劇的に抑えられるという。左の小片は故意に汚したテストピースで、もちろん汚れの少ないほうが加工品。
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21/21東京アールアンドデーのコンセプトモデル「エレメンツ」。“空飛ぶクルマ”の提案ではないとのことだが、いつの日か、こんなモビリティーが実現する日がくるのかもしれない。