スズキSX4 1.5XG(FF/4AT)【ブリーフテスト(前編)】
スズキSX4 1.5XG(FF/4AT)(前編) 2006.08.08 試乗記 ……164万8500円 総合評価……★★★★ 「エスクード」「スイフト」に続くスズキの世界戦略車第3弾「SX4」が発売された。コンパクトカーとSUVをクロスさせたニューモデルのデキはいかに? まずは概要から。小ハリアー
意欲作「スイフト」によって築かれた小型車市場の橋頭堡拡大−−“軽ナンバーワンメーカー”スズキの悲願−−を嘱望されるのが、同社のクロスオーバー「SX4」である。スイフトのそれをストレッチしたプラットフォームに、イタリアはイタルデザインと共同で手がけた魅力的なボディを載せる。日本市場では、1.5に加え2リッターも用意される本格派。
「クロスオーバーレボリューション」と謳われるSX4は、ルーフレール、プロテクトモールなどでミニSUVを演出することも、ローダウンサス、ルーフエンドスポイラーでスポーティさを強調、WRカーを気取ることも可能だ。派手なターボモデルの投入も囁かれる。
テスト車の「XG」グレードは、アウトドア派のSX4。国内でのライバルを敢えて挙げれば「ダイハツ・ビーゴ/トヨタ・ラッシュ」となろう。とはいえ、東南アジアを見据えて「フレーム&リジッド式リアサス」と意外にヘヴィデュティなビーゴ/ラッシュと比較して、SX4はずっとスマート。モノコックボディに、前マクファーソンストラット、後トーションビームという、コンパクトカーのスタンダードな足まわりを持つ。FF買って、オンロードを行くのが“らしい”使い方、かも。かつて「エスクード」で図らずもアーバン・ヨンクのマーケットを創出しながら、トヨタ、ホンダの乗用車ベースSUVの後塵を拝した苦い歴史の裏返し。
ボディは思いのほか小さく、背もイメージしたほど高くない。一方で着座位置は高めで、見晴らしがいい。惜しむらくはブッ太いAピラー。たとえば駐車場から道に出るとき、きつい右カーブでは、視界が大いに妨げられる。
スズキ車らしいアッサリした内装に囲まれて走り始めれば、当初感じた電動パワステの不自然さはすぐに消え、素直に曲がり、スロットル操作に応じてエンジン音を高め、それなりに加速し、十二分にキッチリ止まる。ケレン味のない運転感覚。アッケラカンと明るい。
いうなれば“デキのいいフィアット”……というのは悪い冗談だが、彼の地ではハンガリー産SX4がスズキブランドほか、「フィアット・セディチ」としてOEM提供される。
北米市場にはこの秋投入される予定。ガス喰いの大型SUVにウンザリしたユーザーを振り向かせる、かどうかは微妙だが、国内外を問わず、この時期「ハマーやカイエンターボに乗るよりカッコいい」と思う。アメリカで乗用車ベースSUVのブームをつくりだしたレクサスRX300(「トヨタ・ハリアー」)のコンパクト版たりうるか!?
【概要】どんなクルマ?
(シリーズ概要)
2003年4月からスズキとフィアットで共同開発された次世代クロスオーバー車。2006年7月、まずはスズキブランドから「SX4」として登場した。「X- OVERREVOLUTION(クロスオーバーレヴォリューション)」を開発コンセプトに、スポーティ&コンパクトの「スイフト」と、「エスクード」などのSUVをかけあわせたクルマとされるスズキ世界戦略車の第3弾。欧州では06年3月に先行発売された。
国内でのエンジンは、可変バルブタイミング機構付き1.5リッター直4DOHC(110ps/6000rpm、14.6kgm/4000rpm)と、2リッター直4DOHC(145ps/5800rpm、19.7kgm/4000rpm)の2種類。駆動方式はFFと、電子制御式4WD「i-AWD」が用意される。i-AWDはFFに近い状態で走る「2WDモード」、FFをメインに4WD状態まで後輪へトルクを配分する「4WDオートモード」と、悪路での脱出時に威力を発揮する「4WDロックモード」(60km/h以上では4WDオートに切り替わる)を備える。トランスミッションは4ATのみ。
(グレード概要)
ベーシックな「1.5E」、スポーティな「1.5G」「2.0S」、SUVテイストが強い「1.5XG」の4グレード構成。「1.5E」をのぞいて、オートライトシステムやオートレベリング機構付きディスチャージヘッドランプ、本革巻きステアリングホイール、持っているだけでエンジンが始動できる「キーレススタートシステム」などが標準装備される。また、テスト車の1.5XGのみ、ルーフレール、アンダーモールが装着される。(後編へつづく)
(文=NAVI青木禎之/写真=高橋信宏)
・スズキSX4 1.5XG(FF/4AT)(後編)
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000018449.html

青木 禎之
15年ほど勤めた出版社でリストラに遭い、2010年から強制的にフリーランスに。自ら企画し編集もこなすフォトグラファーとして、女性誌『GOLD』、モノ雑誌『Best Gear』、カメラ誌『デジキャパ!』などに寄稿していましたが、いずれも休刊。諸行無常の響きあり。主に「女性とクルマ」をテーマにした写真を手がけています。『webCG』ではライターとして、山野哲也さんの記事の取りまとめをさせていただいております。感謝。
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