ダイハツ・エッセL(FF/3AT)【ブリーフテスト】
ダイハツ・エッセL(FF/3AT) 2006.02.22 試乗記 ……86万1000円 総合評価……★★ 軽ナンバーワンのスズキを追い抜かんとダイハツが投入した「エッセ」。ちょっとオシャレで経済性にも優れる、というベーシックカーに乗ってみた。素敵なサンダル
ダイハツの“軽ナンバーワン”奪取支援戦略モデル。「ムーヴ」の影に隠れがちになって久しい「ミラ」の女性ターゲット版。でも、黒木瞳がイメージキャラってのもなぁ……。
憎めないスタイルに小洒落たボディカラー。さっぱりしたインテリア。売り込み方法は、「日産マーチ」のまんまそれ。素敵な奥さまの履くシャレたサンダル。“お徳な”値段にビックリ!
【概要】どんなクルマ?
(シリーズ概要)
2005年10月の第39回東京モーターショーで先行披露し、12月19日に販売を開始。「シンプルでおしゃれなカジュアルミニ」をコンセプトに、低燃費(最良5MT仕様で26.0km/リッター)、低価格(68万2500円から)を目指した軽自動車だ。
シンプルな台形フォルムを纏った4ドア+テールゲイトのボディを淡い色で彩りおしゃれさをアピール。新開発0.66リッター「KF-VE型」直列3気筒12バルブDOHCエンジンを採用し、FFの最廉価モデルには5段MT、そのほかは3段ATを中心に、上級グレードには4段ATを組み合わせる。駆動方式はFFと4WD。なおEBD&ブレーキアシスト付きABSは全車においてメーカーオプション(3万1500円)。
(グレード概要)
グレードは、「ECO」(2WDのみ)「D」「L」「X」の4種類。テスト車のLは中堅モデルで、装備面では前席ドアポケット、助手席シートバックポケットなどの収納に加え、セキュリティアラーム、マニュアルエアコン、パワードアロック、キーレスエントリーなどが標準で与えられる。さらに、自然の色をイメージしたという5色のボディカラーには、インテリアの一部が同色となる「ハーモニカインテリア」が設定される。
【車内&荷室空間】乗ってみると?
(インパネ+装備)……★★★★
シンプル。機能的。迷う余地がないスイッチ類。大きく見やすい速度計。プラス、生活臭のなさがエッセの特徴。ドアポケットは薄く浅く使いでがないが、財布などを置ける大型センターコンソールトレイは便利。助手席側には買い物フックも備わる。全車ダブルエアバッグを標準装備。
(前席)……★★
小ぶりで、ソフトなシート。シートクッションの、平板で腰のなさが、遠出の際には気になろう。まぁ、ご近所の買い物グルマですから。ヘッドレスト一体型の背もたれの高さは、もうすこし欲しい。ボディカラーに合わせて2トーンになるシート地は楽しげ。
(後席)……★★
基本的に荷物置きとして使うべきエッセLのリアシート。座面は低く、前後長が短く、ヘッドレストも備わらない。たまにでも後席にヒトを乗せる需要がある方は、あと10万円ほど奮発して、ヘッドレストの付く「X」を買うことをオススメします。
(荷室)……★★★
ボディサイズ相応の必要最小限なラゲッジルーム。後席のバックレストは、一体型の可倒式。トランク側からでも、左右のレバーを動かせば倒せる。外から搭載物を隠すリアパッケージトレイはディーラーオプション。
【ドライブフィール】運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★
エッセのエンジンは、新開発のロングストローク型「KF-VE」一本。中堅グレードの「L」は、3段ATが組み合わされる。全力加速を敢行すると、ロウで約70km/hまでをカバーするのでさすがにうるさいが、街なかをノンビリ走るぶんには、早めにシフトアップするので、静粛性も、動力性能同様、必要十分(!?)。
(乗り心地+ハンドリング)……★★
ちょっと新しげなルックスながら、エッセLの乗り心地は典型的な“軽”のそれ。ゆらゆらシャキっとしない足まわり。軽く、路面とのコミュニケーションが途絶しがちなステアリングフィール。カーブでのだらしないロール。自動車専門誌的評価は冴えないが、一方、「広いガラスエリアによる開放感」「短い鼻先と4.2mの最小回転半径による抜群の取り回し」「明るいインテリア」と、運転しての……というより、クルマと生活していての楽しさはある。ただし、横風に対する弱さは気になるところ。風が強い日は、長い橋を渡るときなどに注意した方がいい。
(写真=峰昌宏)
【テストデータ】
報告者:webCG青木禎之
テスト日:2006年1月19日〜23日
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2005年型
テスト車の走行距離:862km
タイヤ:(前)145/80R12 74S(後)同じ(いずれも、Hankook Cintum K708)
オプション装備:ABS(3万1500円)
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態:市街地(10)
テスト距離:120.8km
使用燃料:11リッター
参考燃費:10.9km/リッター

青木 禎之
15年ほど勤めた出版社でリストラに遭い、2010年から強制的にフリーランスに。自ら企画し編集もこなすフォトグラファーとして、女性誌『GOLD』、モノ雑誌『Best Gear』、カメラ誌『デジキャパ!』などに寄稿していましたが、いずれも休刊。諸行無常の響きあり。主に「女性とクルマ」をテーマにした写真を手がけています。『webCG』ではライターとして、山野哲也さんの記事の取りまとめをさせていただいております。感謝。
-
トヨタRAV4 Z(4WD/CVT)【試乗記】 2026.8.12 トヨタの人気SUV「RAV4」が6代目へと進化。どれくらい人気なのかは本文をご覧いただきたいが、日本だけでなく約180もの国と地域で愛されているモデルゆえに、その仕上がりはとにかく手堅く、そして隙がない。街から高速道路、さらに山道まで走り回って、気になったのはわずか1カ所のみだった。
-
ボルボES90ウルトラ ツインモーター パフォーマンス(4WD)【試乗記】 2026.8.11 新型電気自動車「ES90」は、ボルボが「フラッグシップクロスオーバー」と紹介する新種の5ドアハッチバックモデル。「SPA2」プラットフォームによるゆとりあるボディーと、ボルボの次世代電気自動車アーキテクチャーの織りなす走りを報告する。
-
テスラ・モデルY Lプレミアム(4WD)【試乗記】 2026.8.10 日本でも好評を博す、テスラのSUVタイプの電気自動車「モデルY」。その6人乗り・ロングボディー仕様が「モデルY L」だ。実際に機能性や走りに触れてみると、決して「補助金頼み」とは言えない、同車の人気の理由が分かってきた。
-
アウディQ3 TFSI 110kWアドバンスト(FF/7AT)【試乗記】 2026.8.8 アウディのミドルサイズSUV「Q3」の新型が日本に上陸。デザインやインターフェイスは新しくなっているが、さまざまな事情によってクルマとしての基本コンポーネンツは先代を踏襲しているのが3代目の実情だ。果たしてそれが吉と出るか凶と出るか。FWDのエントリーグレードを試す。
-
スズキDR-Z4SM(5MT)【レビュー】 2026.8.7 スズキ久々のスーパーモタードである「DR-Z4SM」に試乗! 最新の400cc級デュアルパーパスモデルをベースに、タイヤを17インチ化してオンロードでの機動性を突き詰めた一台は、今どき珍しいほどにアグレッシブで、強烈な個性を放つマシンに仕上がっていた。





























