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【プロフィール】
音に関してはフルモデルチェンジともいえる進化ぶり
カロッツェリア・サイバーナビは昨年フルモデルチェンジし、MA(マルチドライブアシスト)ユニットを同梱(どうこん)した上位モデルは、先進の安全運転支援機能も身につけた。
今年はさらに大きな進化を遂げている。主に進化したのはオーディオ部分。基板から新規でおこし、ハイレゾ音源のネイティブ再生に対応するなど、こと音に関してはフルモデルチェンジともいえる進化ぶりだ。
カーナビに関しては、トップクラスの自車位置測位精度を備え、スマートループ渋滞情報に基づいた渋滞回避能力も市販カーナビで最強。ルート探索はナビ側ではなくサーバー側で行うスーパールート探索により、質の高いルートを提供してくれる。
加えてMAユニットによる安全運転支援機能である。ここまで先進機能を備えたカーナビは他にない。
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【ナビ機能】
トップクラスの測位性能による正確な道案内
ルート探索は、通信がつながっている状態ならサーバーで計算を実行。サーバーに膨大なデータを持ちスマートループによりリアルタイムの情報も入ってくるカロッツェリアだから、それらのデータを素早く処理して理想的なルートを導き出してくれる。それがスーパールート探索だ。同時に探索できるのは探索条件が異なる6つのルート。それぞれ早い、安い、ecoといった情報がアイコンでわかるから、所要時間や料金とも見比べながらドライバーに合ったルートを選べる。ETC割引を考慮したルート探索を行うのもありがたい。
自車位置の測位精度も正確そのもの。昨年のフルモデルチェンジで、6軸3Dハイブリッドセンサーを持つ自車位置専用システムを搭載し、測位性能はトップクラスと断言していい。その性能により道案内も正確。交差点直前で曲がる方向等を音声で案内するジャスト案内で、曲がる場所を間違えることはない。
昨年モデルからインターフェイスが一新し、動作が少しスローなところがあったのだが、今年のモデルはそこを改善。キーオンから地図が立ち上がるまでも速くなったし、地図のスクロールも標準レベルだ。
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【ハイレゾ対応】
目指したのはリアルな臨場感ある音の再現
ハイレゾ音源を再生できるカーナビは一気に増えたが、サイバーナビは単にハイレゾを再生できるだけではなくハイレゾをハイレゾらしく再生することにこだわった。そのためCDの音源とハイレゾ音源を徹底的に解析して高音質の仕組みを指標化。その指標に基づいて、構造設計から基板のパターン設計、パーツの組み合わせまですべてを一新し作り上げたのが2017年のサイバーナビである。
目指したのは超臨場。リアルな臨場感ある音を再現するために最も注目したのは量子化ノイズとノイズフロア。デジタル音源で量子化ノイズは発生するのだが、それが再現できるまでノイズフロアを下げることで16bit時と24bit時のダイナミックレンジの差を十分に表現できるようにした。結果、超臨場ともいえる圧倒的な臨場感を実現したのだ。
再生可能なハイレゾ音源ファイルはFLAC/WAV/ALACとDSD 。FLAC/WAV/ALACは最大192kHz/32bitまで再生可能で、すべて96kHz/24bitに変換して再生する。DSDは最大5.6MHzまで再生可能。こちらも96kHz/24bitのLPCMに変換しての再生だ。
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【その他の特長】
安全運転支援だけではなくセキュリティー機能も持つMAユニット
MAユニットは、ドライブ中に前車との車間距離や、前車への異常接近、誤発進等を知らせる安全運転支援だけではなく、駐車中に周囲を監視するなどセキュリティー機能も持つ。またドライブレコーダーは映像を記録するだけではなく、万が一のアクシデントが発生した時にはネットワーク連携で通報を行ってくれるなど、その機能は先進的だ。
MAユニットのカメラは走行中の前方車両との車間距離を捉え、前を走るクルマに近づきすぎるとナビ画面に映し出されるターゲットスコープの色と効果音でドライバーに注意喚起を促してくれる。またこのカメラは、停車中の前方車両が動き出したら、音で前のクルマが動き出したことを教えてくれる機能もある。さらに、車線を検知し車線を跨(また)いで運転すると警告音を発したり、信号のない横断歩道を予告したり、カメラと画像解析技術を駆使した機能がふんだんに盛り込まれている。
スマートループアイによりサイバーナビユーザー同士が交通状況の写真等を情報共有できるのも、いち早くクラウド利用のシステムを構築してきたからこそ。通信機能も先進的だ。
<2018 サイバーナビ ラインナップ>
「AVIC-CE901SE-M」
オープン価格(市場想定価格33万円前後)
カロッツェリア・サイバーナビは車種専用設計の10型大画面モデルもラインナップ。対応車種は日産セレナ、トヨタ・アルファード/ヴェルファイア/ノア/ヴォクシー/エスクァイア、ホンダ・ステップワゴンの7車種で、サイバーナビらしさを加味しながらそれぞれのクルマにフィットするデザインがなされている。車種専用モデルはパネルにカメラを埋め込み、車内の映像を記録できるのも特長。
「AVIC-CW901」
オープン価格(市場想定価格16万円前後)
横幅200mmのワイドサイズのカーナビスペースを備えたクルマにジャストフィットする幅200mmワイドボディーのモデル。ナビ単体のモデルのほか、MAユニットを同梱したAVIC-CW901-Mもラインナップされている。2DINサイズのAVIC-CZ901のハードキーが画面の下に配置されているのに対して、AVIC-CW901のハードキーは画面の右側。そのため画面下部のタッチキーが操作しやすい。
「AVIC-CZ901」
オープン価格(市場想定価格16万円前後)
7型モニターを搭載した2DINサイズの標準モデル。2DINサイズのオーディオ&ナビスペースを備えたクルマなら手軽に装着可能だ。MAユニットを同梱したAVIC-CZ901-Mもラインナップしている。AVIC-CZ901-Mなら機能&性能はAVIC-CL901-Mとほぼ同じ。先進的なナビ機能と高音質のハイレゾ音源再生能力、安全運転支援などを備え、先進のカーナビが味わえる。
(文=石田 功)
◆カーナビの達人2018 | ケンウッド 彩速ナビ Type M「MDV-M805L」
◆カーナビの達人2018 | パナソニック ストラーダ「CN-F1XD」
◆カーナビの達人2018 | その他の最新カーナビ4モデル
◆カーナビ/オーディオ/パーツ

石田 功
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